イオン、ダイエーを完全子会社化へ
- 2014/09/23
- 23:55
以下、時事通信社の記事より引用
流通大手イオンが、不振の続くダイエーの完全子会社化に向けて検討を始めたことが23日、分かった。イオンは、ダイエーの発行済み株式の44%強を保有する筆頭株主で、連結子会社としている。意思決定を迅速化して立て直しを図るため、5%弱を保有する丸紅などと交渉し、来年春をめどに保有比率を100%に引き上げる。ダイエーは上場廃止となる。
ダイエーは2013年8月にイオンの傘下に入り、同社出身の村井正平氏が社長として経営再建を指揮している。ただ、消費税増税などの影響で経営環境は悪化しており、15年2月期も連結純損益が60億円の赤字となる見通し。イオンは、ダイエーの店舗再編を進めて採算を改善させる方針だ。(2014/09/23-14:42)
以上引用
所感:
徐々にダイエーへの関与を強めていたイオンですが、ついに完全子会社化で上場廃止が決まったようです。
ヤオハン、マイカルに続き、ダイエーまでもイオン傘下となってしまいました。
しかし、完全子会社化したからといって、ダイエーの経営再建は依然として厳しいでしょう。
2007年からイオンと丸紅は共同で再建に取り組みましたが、2009年2月期決算で赤字に転落して以来、6期連続の最終赤字となっています。責任の所在があいまいだったという指摘は正しいと思いますが、多少の方針転換ではどうにもならない要因が多いと考えられます。
直営の約200店舗の過半数の店舗が赤字で、出店から30年以上経った古い店舗の比率も高い状態では、品揃えやサービスを変えるなどの小手先の改革は効果が薄いでしょう。一方、改装を進めるにしても、赤字の店舗を閉鎖するにしても、多くの費用が必要となります。
イオンの岡田社長は5月の株主総会で、「イオンとダイエーは重複する領域がかなり多く、抜本的な整理が必要だ」と述べており、具体的には北海道や九州のダイエー店舗をイオンへ移管(統廃合)し、ダイエーは首都圏と京阪神に集中する方針のようです。今回の完全子会社化によって、上場を廃止して意思決定のスピードを速めるという効果はかなり大きいようで、これにより店舗の閉鎖や再編が大きく進むことが予測されます。
<参考>
ダイエーの2014年2月期決算
営業収益 8136億4400万円
営業損失 74億9300万円
経常損失 93億3900万円
当期純損失 243億3000万円
~日頃より当ブログをご覧の皆さまへ~
10月以降、更新頻度が大幅に遅くなる予定です。ご了承ください。
流通大手イオンが、不振の続くダイエーの完全子会社化に向けて検討を始めたことが23日、分かった。イオンは、ダイエーの発行済み株式の44%強を保有する筆頭株主で、連結子会社としている。意思決定を迅速化して立て直しを図るため、5%弱を保有する丸紅などと交渉し、来年春をめどに保有比率を100%に引き上げる。ダイエーは上場廃止となる。
ダイエーは2013年8月にイオンの傘下に入り、同社出身の村井正平氏が社長として経営再建を指揮している。ただ、消費税増税などの影響で経営環境は悪化しており、15年2月期も連結純損益が60億円の赤字となる見通し。イオンは、ダイエーの店舗再編を進めて採算を改善させる方針だ。(2014/09/23-14:42)
以上引用
所感:
徐々にダイエーへの関与を強めていたイオンですが、ついに完全子会社化で上場廃止が決まったようです。
ヤオハン、マイカルに続き、ダイエーまでもイオン傘下となってしまいました。
しかし、完全子会社化したからといって、ダイエーの経営再建は依然として厳しいでしょう。
2007年からイオンと丸紅は共同で再建に取り組みましたが、2009年2月期決算で赤字に転落して以来、6期連続の最終赤字となっています。責任の所在があいまいだったという指摘は正しいと思いますが、多少の方針転換ではどうにもならない要因が多いと考えられます。
直営の約200店舗の過半数の店舗が赤字で、出店から30年以上経った古い店舗の比率も高い状態では、品揃えやサービスを変えるなどの小手先の改革は効果が薄いでしょう。一方、改装を進めるにしても、赤字の店舗を閉鎖するにしても、多くの費用が必要となります。
イオンの岡田社長は5月の株主総会で、「イオンとダイエーは重複する領域がかなり多く、抜本的な整理が必要だ」と述べており、具体的には北海道や九州のダイエー店舗をイオンへ移管(統廃合)し、ダイエーは首都圏と京阪神に集中する方針のようです。今回の完全子会社化によって、上場を廃止して意思決定のスピードを速めるという効果はかなり大きいようで、これにより店舗の閉鎖や再編が大きく進むことが予測されます。
<参考>
ダイエーの2014年2月期決算
営業収益 8136億4400万円
営業損失 74億9300万円
経常損失 93億3900万円
当期純損失 243億3000万円
~日頃より当ブログをご覧の皆さまへ~
10月以降、更新頻度が大幅に遅くなる予定です。ご了承ください。