ダイエー八王子店は2015年2月15日をもって閉店いたしました。閉店当日の様子はこちらをご覧ください。→
http://daieisaison.blog.fc2.com/blog-entry-346.html八王子市は横山町。
JR中央線の八王子駅から徒歩3分程度のところに、ダイエー八王子店はあります。
このたび、ダイエー八王子店は2015年2月15日をもって営業を終了することが決定しました。
そこで、今回は閉店売りつくしセールの始まったダイエー八王子店をご紹介いたします。
店舗外観。
甲州街道沿いに立地しています。

別角度からの一枚

閉店売りつくしの垂れ幕

店舗裏側の様子。
古い百貨店の裏側のような外観です。

正面入口の様子。
「売りつくし」を猛アピール。

「ようこそダイエー八王子店へ」
このような看板はあまり見かけませんね。モッくんファミリーが大集合。

フロアガイド <クリックで拡大できます。>
これまで6~8階は閉鎖されていましたが、6階は売りつくし特設会場となっています。

1階日用品、化粧品売場。

1階には靴の「チヨダ」が入居しています。
こちらも閉店売りつくしセールを実施中。

2階衣料品売場。

3階寝具、キッチン用品売場。

3階「よいこのひろば」
全く人がいません。もう少し絵本を置くなどしてみたらどうでしょうか。

4、5階にはダイソーが入居。
実は773坪の売場面積があり、東京都内で3番目で大きい店舗です。
(1位:アルカキット錦糸町店、2位:おうめ新町9丁目店 )

6階特設会場。調理器具、寝具などが中心に並んでいます。

7階へのエスカレーターは閉鎖されています。

ここからは通常の店舗見学と同様に、地下食料品売場を見ていきたいと思います。
売場入口。

青果売場。
きれいに陳列されていますね。

レジ付近の様子。

お鍋関連の陳列。

日本全国のおでんを集めたコーナー。
関連陳列としてワインも置いてあります。

鮮魚売場。
「ダイエーの魚屋はよろこんで調理いたします」とあり、対面調理を実施しています。

精肉売場。
豊富な品揃えです。

グロサリー売場。
十分に品出し、前出しが行われているようです。

ワイン売場。
そこそこ充実した品揃え。

店内の様子。

お惣菜売場。
売場にはスポット照明が多く、商品が明るく照らされており、おいしそうに見せることが出来ています。
ただ、お惣菜コーナーに冷えていない缶チューハイを置いても買う人はいないと思いますよ。

揚げ物のばら売りコーナー。
ピザも販売しています。

ダイエー八王子店 店舗概要
開業: 1970年11月13日
店舗面積: 11827㎡(日本SC協会より)
営業時間:
地下1階 7時~25時
1階 9時~22時
2、3階 9時~21時
4、5階 10時~21時
住所: 東京都八王子市横山町4-8
HP:
http://shop.daiei.co.jp/shop/ShopPageTop.do?shopid=0190価格調査(2014年11月30日)
<この価格は一部を除き本体価格(税抜き)です>キャベツ 170円(税込)
レタス 192円(税込)
きゅうり1本 62円(税込)
トマト(L玉、1つ) 128円(税込)
なす3本 213円(税込)
りんご1個 138円(税込)
国産牛切り落とし100g 429円(税込)
国産豚バラ肉100g 170円(税込)
国産鶏もも肉100g 88円(税込)
まぐろ100g 300円(税込)
日清フラワー小麦粉1kg 218円
日清キャノーラ油1L 198円
キューピーマヨネーズ450g 228円
マルちゃん正麺 298~360円
コカ・コーラ1.5L 128円
ほろよい 100円
スーパードライ350ml6本 1018円
卵10個 198円
小アイス 95円
箱アイス 238円
冷凍食品 3~4割引き
雪印コーヒー1L 121円
明治おいしい牛乳1L 230円
ブランド米5kg 1180円
おかめ納豆極小粒3パック 88円
明治ブルガリアヨーグルト450g 128円
ヤマサ昆布つゆ1L 298円
ミツカン味ぽん360ml 198円
はごろもシーチキン 70g×4缶 338円
カルビーポテチ60g 78円
カルビーじゃがりこ 108円
シャウエッセン 2袋 498円
ハウスバーモントカレー230g 188円
パスコ超熟6枚 148円
< 店内の様子 >
時間帯: 12時頃
お客さん: やや多い
通路: 普通
雰囲気: 明るい
客層: 高齢者1人、高齢夫婦多い
買い物内容: 生鮮、惣菜、グロサリー中心に多め
店内BGM: 有線放送、「この街で」 DREAMS COME TRUE
レジ: 6台(3台稼働中)
休憩スペース: あり(広い)
インストアベーカリー: 無し
プライベートブランド: トップバリュ
まず、食料品売場についての感想を書かせていただきます。
開業から44年経っているということで、もっと残念な売場だと思っていたのですが、意外ときれいな売場でした。店内にはスポット照明が多く、青果売場や惣菜売場は明るい雰囲気でした。また、鮮魚や精肉の品揃えが豊富で、鮮魚では対面調理を実施していることも良い点だと思います。お総菜は揚げ物のばら売りコーナーがあるほか、品数も豊富です。価格は全体的に普通。
鮮魚も精肉も店内で加工している商品がある一方、ダイエー傘下の食品加工会社「アルティフーズ」から仕入れた商品も数多く見かけました。特にお刺身はほとんど同じような4点盛りにも関わらず、アルティフーズの方が2倍も高い価格設定となっており、これなら全て店内で加工した方が良いのではないかと思います。
少し気になったのは、地下食品売場の店員さんの多さです。少し長い時間いたのですが、かなり多くの店員さんが売場へ出て、品出しや見切り品の確認作業をしていました。それのおかげか青果売場の陳列はきれいで、グロサリー売場でも品切れはあまり見かけませんでした。これは好印象。また、菓子パンの試食販売を行っていました。
日曜日だけあって多くのお客さんで賑わっていましたが、そのほとんどがお年寄でした。そごうと違い、ファミリー層向けであるセレオからお年寄がダイエーへ流れているのでしょうか。1人1人の購入量も多く、レジに行列が出来る場面もありました。
衣料品、日用品売場に目を向けると、「売りつくし」の黄色いポスターが至る所にあります。ダイエーは店舗のリストラ数が業界でも多く、「閉店売りつくし」についてはかなりレベルの高い飾り付けが出来ていると感じます。
閉店の理由閉店理由については、各種報道で建物の老朽化によるものだと報じられています。しかし、ダイエー八王子店の業績は決して良好ではないと考えられます。ドル箱店舗なら西友吉祥寺店(1968年開業)のように改修して使い続けるはずですし・・・。
八王子駅周辺にはスーパーが多く、ダイエー八王子店の半径1km圏内だけでも次の6件のスーパーが存在しています。(エコス、食品の店おおた、富士ガーデン、グルメシティ、ブルーミングブルーミー、スーパーアルプス)。さらに、セレオ八王子や京王八王子SCのデパ地下に加え、総合ディスカウント業態である長崎屋直営のドン・キホーテも競合しています。
また、ストアジャパン社が公表している資料によると、2000年時点でのダイエー八王子店の売上は39億8500万円で、坪効率は131万円です。これは既に営業不振のため閉店した立川店(坪227万円)、品川八潮店(坪261万円)、西葛西店(坪171万円)などを下回る数値で、大変厳しい売上と言えます。しかし、八王子店はいままでリストラの対象になることはありませんでした。
実はその理由は簡単で、ダイエー八王子店は「自社物件」だからです。
八王子にはちょうど良い事例があるので少しご紹介します。
2012年1月、そごう八王子(35000㎡)が業績不振のため閉店しました。最終年度の売上は223億円で、ピーク時の約半分となっていましたが、百貨店の売上としては十分な数値であり、赤字になっていたのはJRに支払う多額の賃料にあったといわれました。一方、2013年6月に地区の再開発のため閉店した松坂屋銀座店(25000㎡)の売上は102億円でしたが、赤字ではありませんでした。売場面積の差はある程度ありますが、自社物件であれば賃料をほとんど払わないで済むため、明暗が分かれるのでしょう。
ダイエー八王子店も、採算ラインぎりぎりのところだったのではないかと思われます。ダイエーによると「閉店後どうなるかは未定。基本的には建て替えということになると思う」そうなので、また同じ場所にスーパー(イオンフードスタイルストア)が建つことを期待したいですね。