2015年11月21日、イズミヤ板橋店の跡地に、イオンスタイル板橋前野町がオープンしました。
オープン当日に行ってきましたので、お伝えいたします。
店舗外観(夜訪れたのであまり良い写真は撮れませんでした)

まずは地下食品売場から見ていきます。
青果売場。

別角度から

ミニトマトバイキングの他に、野菜の量り売りも行っていました。

珍しい果物も取り揃えています。
ザクロやドラゴンフルーツ、スターフルーツは見たことがありますが、
右下のホーンドメロンは初めて見ました。触ってみると少し痛かったです・・・。

青果売場の中央にはバナナコーナーを配置。

青果売場に続いて鮮魚売場があります。
オープンキッチンでの調理を実施。

マグロのお刺身。5980円もする盛り合わせもあります。

和日配売場では珍味も充実。

続いて精肉売場へ参ります。

タスマニアビーフを大々的に売り出してします。

黒毛和牛のステーキ肉も大量陳列。

売場はお惣菜売場へと続きます。
こちらでもオープンキッチンのスタイル。

揚げ物バイキングもこの品揃え。

お寿司の1個単位販売は他の店でも人気が高く、
ここでも人だかりが出来ていました。

焼き魚も充実の品揃え。

グリル料理のコーナー。

こんなに長いソーセージも販売されています。

洋日配売場ではチーズや洋菓子の品揃えが目を引きました。

世界の生ハムを集めたコーナー。

最後にグロサリー(加工食品)などを見ていきます。
ドライフルーツの売場。陳列棚も工夫されています。

イオンの勧める健康食品のコーナーも設置されています。

冷凍食品売場。

通常、レジというものは直線に設置されるものですが、イオンスタイルはなぜか湾曲して設置しています。

1階にはイオンリカーが入居。豊富な種類のワインとおつまみなどが並びます。
その他、1階は350席のフードコートになっています。

2階では雑貨や下着、化粧品などを展開。

3階は子供のためのフロアとなっており、子供服や玩具は十分な品揃え。

売場の中央には「Kids Ball Land」という遊び場を設置。

飲食関連以外で主なテナントはこちらの宮脇書店のみです。
イオンスタイル板橋前野町 店舗概要開業: 2015年11月21日
店舗面積: 8668㎡
営業時間:
地下 1 階・1 階 8:00~23:00
2階・3階 9:00~22:00
住所: 東京都板橋区前野町4-21-22
駐車場: 319台
HP:
http://shop.aeon.jp/store/15/0160200/今年2月に閉店したイズミヤ板橋店の居抜きで出店した、イオンスタイル板橋前野町へやってきました。当初、私は居ぬきでイオンが入ることを知っても、低層階の食料品だけを担当し、上層階はグループ会社や家電量販店などに貸すのだと思っていましたが、意外なことに4フロアすべて直営で出店してきました。中は、イズミヤ時代を全く感じさせないほどきれいに改装されています。エスカレーターと階段の配置は特徴的なので覚えていますが、以前と変わらないのはそこだけに思えます。
まずは地下1階からです。エスカレーターを降りてすぐの青果売場では、ザクロ、スターフルーツ、ドラゴンフルーツ、ホーンドメロンなど珍しい果物を多数取り揃えています。バナナ売場も特徴的な陳列が行われており、カットフルーツやミニトマトバイキングも充実の品揃え。野菜に関してもロマネスコなど通常のスーパーでは見られない品揃えを展開しています。
続く鮮魚売場では、独立型のガラス張りオープンキッチンを設置。丸々一匹の魚も多数販売していたようですが、夕方には売り切れてしまったようです。お刺身コーナーも充実しており、5980円もするマグロの盛り合わせから1人前の少量パックまで、幅広いラインナップとなっています。精肉売場では、タスマニアビーフのコーナーを前面に売りだしています。赤身肉を中心としたヘルシーな品揃え。その他国産和牛のステーキなども大量に陳列。TOKYOX豚肉など、銘柄肉も取り扱っています。
お惣菜売場では、イオンが推し進める「バイキング形式」での売場展開が行われています。どのスーパーでも行われている揚げ物バイキングだけでなく、焼き魚やグリル料理、お寿司までもが自分で取ってパック詰めする方式です。また、洋日配売場ではかなり豊富なチーズ、スイーツ、生ハムなどを取り揃えています。1階のイオンリカーでもワインを中心として、大型のイオンモールにも負けない程の品揃え。また、1階の半分以上の面積を占めているのが、マルシェダイニングというフードコートです。フード、カフェ、スイーツ、ジュース、ベーカリー合計11ショップと約350席が用意され、ゆっくりと買い物を楽しむことが出来るようになっています。
2階では、ダイエー赤羽店でも見られた健康食品、こだわりの雑貨などを販売。紳士服・婦人服の売場も確保されていますが、下着のみで、アウターは販売していませんでした。一方で寝具、インテリアといった従来の総合スーパー独特のアイテムも残されています。
3階はフロアまるごとが子供のためのフロア。売場中央にはキッズボールランドというプレイランドを設置。それをベビー用品・子ども服・知育玩具などの売場で囲むように配置しており、とても華やかな空間づくりが出来ていると感じます。また、3階にはなぜか宮脇書店が出店。イオングループには未来屋書店という傘下の書店があるので、多くのイオンではこちらを出店させるのですが、なぜ香川県が拠点の書店チェーンなのか謎です。また、山形県の地方銀行「荘内銀行」も出店しており、こちらも謎です。
イオンの最新の店舗だけあって、空間・陳列・品揃えともに素晴らしい売場に仕上がっていると思います。コンセプトは「子育てをするオトナを応援するお店」だそうですが、3階の「子どもが主人公のフロア」は特に子供が喜びそうです。家族連れで訪れても、ゆったりと買い物ができる店舗だと思います。食料品売場はいままで見てきたイオンやダイエーでも見られたものですが、上層階の雰囲気はとてもスーパーの売場とは思えません。上質感ある売場に、見たことのない商品が数多く並んでいます。
しかし、このような専門性の高い商品、高価格帯の商品を扱うことは人件費の上昇や商品回転率の低下を意味しており、採算を出すためには高い売上が必要になってきます。集客力という意味では、1階のマルシェダイニングにはこの地域にはないオシャレな飲食店がそろっており、多くのお客さんが訪れると思いますが、食事だけして帰るというケースも考えられます。約1万平米の売場で駐車場300台のショッピングセンターに、平日どれだけのお客さんが来るのでしょうか。一見すると百貨店のような売場は、地元のお客さんの生活に密着した品揃えとは言い難いでしょう。
脱・総合スーパーを各社とも目指す中、イオンは徹底的な脱衣料品、高級化路線を採っています。また、イトーヨーカ堂、ユニーが店舗の閉鎖を進める中、イオンは閉店を出さず、全てピカピカな店舗(イオンスタイルのような店舗)にしていくと宣言しています。しかし、このような珍しい売場・品揃えは、そこでしか体験できない・買えないからお客さんが集まるのであって、全国どこでも同じ売場になったら集客力は衰えます。どこに行っても同じ品揃えだと揶揄される現在のイオンモールの反省を生かさなければ、売上の回復は不可能でしょう。