さくら野百貨店仙台店 自己破産
- 2017/02/28
- 02:15
以下、河北新報の記事より引用
さくら野百貨店仙台店(仙台市青葉区)を経営するエマルシェ(同)は27日、仙台地裁に自己破産を申請し、破産手続き開始の決定を受けた。売り上げ減少が主因。代理人の弁護士によると負債額は約31億円で、社員やパートなどの従業員約120人は26日に全員解雇された。
食料品など自前の売り場は閉鎖した。ドコモショップなどのテナントは営業を続けている。午前10時から取引先など債権者への説明会が市内で開かれ、約200人が出席した。青森、岩手両県にあるさくら野百貨店は青森市の別会社が経営している。
東京商工リサーチ東北支社などによると、2006年2月期に193億2600万円の売り上げがあったが、郊外や近隣店舗との競争が激化。人気ブランド「H&M」などテナント誘致に力を入れたが業績悪化に歯止めがかからず、16年2月期の売り上げは79億3900万円まで落ち込み、4期連続の赤字となった。
同社は1946年創業の丸光(仙台市青葉区)が前身。78年に丸光など東北の百貨店5社が経営統合して百貨店連合を設立。大手スーパー、マイカル(旧ニチイ)傘下として「ダックシティ」「ダックビブレ」と社名を変更しながら東北で6店舗を経営した。
01年9月に経営悪化から民事再生法適用を申請。02年9月からさくら野百貨店に社名変更して再スタートを切った。05年4月に青森、北上など5店舗の経営を別会社に譲渡。10年8月からエマルシェとしてJR仙台駅前にある仙台店のみを経営していた。
安藤俊社長は「ご迷惑をお掛けするお客さま、お取引先さまに心からおわびを申し上げます。70年の歴史のあるさくら野百貨店仙台店をこのような形で閉じることについては痛恨の極みというほかありません」とのコメントを出した。
以上引用
仙台駅周辺には藤崎、三越、そしてさくら野百貨店の3店舗があります。駅から最も近いのはさくら野百貨店で、駅前の一等地に建っているのですが、売上高の方は2016年で藤崎431億円、三越353億円に対して79億円と大きく遅れを取っていました。元々は地元資本の百貨店でしたが、スーパー傘下の百貨店となり、ブランドイメージも1流とはなり得なかったのでしょう。ブックオフやH&Mが入居するなど、経営が悪化した百貨店が必ずと言ってよいほど行うテナントの導入も進められていましたが、経営改善には至らなかったようです。
東北の百貨店は他の地域に比べ、総合スーパーの傘下に入る企業が多い傾向にあります。さくら野百貨店の前身であるマイカル系列のカネ長武田百貨店、山田百貨店、イチムラ、丸光、小美屋に加え、ダイエーグループの中合、三春屋、棒二森屋、十字屋などです。地元資本で強固な地盤があるのは藤崎ぐらいで、郡山のうすい百貨店も三越系列となっています。
通常、店舗を閉鎖する場合は事前に取引先、従業員、顧客に通達・告知するのは当然のこと、閉店セールを実施するのが一般的です。しかし今回は破産に伴う突然の閉店であり、ホームページ上には3月3日までのチラシが公開され続けるなど、内部でも知り得たのは一部に限られそうです。突然の閉店に戸惑う声も多く、このような形で閉店する事はとても残念に思います。ちなみに同様の事例として、2001年11月14日に経営破綻した浜松松菱などが挙げられます。
ブックオフやH&Mなど外部テナントは当分営業を続けるとのことですが、将来的には不透明です。なお、青森、弘前、八戸、北上に展開しているさくら野百貨店は別会社であるため、閉鎖されることはありません。
さくら野百貨店仙台店(仙台市青葉区)を経営するエマルシェ(同)は27日、仙台地裁に自己破産を申請し、破産手続き開始の決定を受けた。売り上げ減少が主因。代理人の弁護士によると負債額は約31億円で、社員やパートなどの従業員約120人は26日に全員解雇された。
食料品など自前の売り場は閉鎖した。ドコモショップなどのテナントは営業を続けている。午前10時から取引先など債権者への説明会が市内で開かれ、約200人が出席した。青森、岩手両県にあるさくら野百貨店は青森市の別会社が経営している。
東京商工リサーチ東北支社などによると、2006年2月期に193億2600万円の売り上げがあったが、郊外や近隣店舗との競争が激化。人気ブランド「H&M」などテナント誘致に力を入れたが業績悪化に歯止めがかからず、16年2月期の売り上げは79億3900万円まで落ち込み、4期連続の赤字となった。
同社は1946年創業の丸光(仙台市青葉区)が前身。78年に丸光など東北の百貨店5社が経営統合して百貨店連合を設立。大手スーパー、マイカル(旧ニチイ)傘下として「ダックシティ」「ダックビブレ」と社名を変更しながら東北で6店舗を経営した。
01年9月に経営悪化から民事再生法適用を申請。02年9月からさくら野百貨店に社名変更して再スタートを切った。05年4月に青森、北上など5店舗の経営を別会社に譲渡。10年8月からエマルシェとしてJR仙台駅前にある仙台店のみを経営していた。
安藤俊社長は「ご迷惑をお掛けするお客さま、お取引先さまに心からおわびを申し上げます。70年の歴史のあるさくら野百貨店仙台店をこのような形で閉じることについては痛恨の極みというほかありません」とのコメントを出した。
以上引用
仙台駅周辺には藤崎、三越、そしてさくら野百貨店の3店舗があります。駅から最も近いのはさくら野百貨店で、駅前の一等地に建っているのですが、売上高の方は2016年で藤崎431億円、三越353億円に対して79億円と大きく遅れを取っていました。元々は地元資本の百貨店でしたが、スーパー傘下の百貨店となり、ブランドイメージも1流とはなり得なかったのでしょう。ブックオフやH&Mが入居するなど、経営が悪化した百貨店が必ずと言ってよいほど行うテナントの導入も進められていましたが、経営改善には至らなかったようです。
東北の百貨店は他の地域に比べ、総合スーパーの傘下に入る企業が多い傾向にあります。さくら野百貨店の前身であるマイカル系列のカネ長武田百貨店、山田百貨店、イチムラ、丸光、小美屋に加え、ダイエーグループの中合、三春屋、棒二森屋、十字屋などです。地元資本で強固な地盤があるのは藤崎ぐらいで、郡山のうすい百貨店も三越系列となっています。
通常、店舗を閉鎖する場合は事前に取引先、従業員、顧客に通達・告知するのは当然のこと、閉店セールを実施するのが一般的です。しかし今回は破産に伴う突然の閉店であり、ホームページ上には3月3日までのチラシが公開され続けるなど、内部でも知り得たのは一部に限られそうです。突然の閉店に戸惑う声も多く、このような形で閉店する事はとても残念に思います。ちなみに同様の事例として、2001年11月14日に経営破綻した浜松松菱などが挙げられます。
ブックオフやH&Mなど外部テナントは当分営業を続けるとのことですが、将来的には不透明です。なお、青森、弘前、八戸、北上に展開しているさくら野百貨店は別会社であるため、閉鎖されることはありません。