千葉県千葉市。
JR京葉線の海浜幕張駅から徒歩8分程度のところに、イオン幕張店はあります。
2000年に日本へ進出したカルフールの1号店だった店で、2010年までカルフールの屋号を掲げて営業していました。
店舗外観

カルフールに合わせた横長な屋上広告塔。

ちなみに海浜幕張駅前にはイオンの本社があります。

フロアガイド。1階は大半が駐車場です。

2階の直営売場の案内。

2階への売場にはスロープ状のエスカレータ「オートウォーク」が設置されています。

2階イオン入口。

きれいで明るい売場。
床はカルフール時代のままだと思われます。

野菜の品揃えは通常のイオンとあまり変わりません。

スムージーが充実しており、なぜかココナッツまで扱っています。

続く和日配コーナー。

イオンのプライベートブランドの各種オーガニック食品も豊富。

鮮魚売場はガラス張りの調理場。

品揃え自体は平凡ですが、お刺身では小さいパックが充実。

精肉コーナーでは5等級のステーキ肉やすき焼き用肉、骨つきラム肉など上質なお肉も扱っていますが、
アイテム数はそれほど多くありません。

タスマニアビーフのコーナー。赤の価値を強調。

惣菜売場。暖かみのある照明と木をふんだんに使った装飾で上質感ある売場となっています。

イオンが最新の店舗で行っている惣菜バイキングも導入。

揚げ物や中華料理、サラダなど自分の欲しいものを欲しい分だけ選べます。

1貫から選べるお好み寿司のコーナー。
他店では非常に人気の高いコーナーですが、幕張店ではあまり利用者がいませんでした。

豊富なグリル料理に加え、バイキング形式の焼き鳥、天ぷらなども多彩な品揃え。
こだわった内容のPOPやおすすめ商品の紹介も積極的に行われています。

出来立てのピッツァも販売します。

本格的なベーカリー。

カフェとイートインコーナーも設置されています。

ワイン売場。さすがイオンと思わせる商品群を取り揃えます。

スパークリングワインもこれだけ多くの商品を冷やして提供。

フランス産の赤ワインだけで壁1面が埋まってしまいます。

冷凍食品コーナー。

チーズやオリーブ、生ハムなどワインに合うおつまみが充実。
他の売場でもワインの関連陳列が多く見られました。

POPでのメニュー提案も実施。

紅茶とコーヒー、ジャムなどはイオンスタイルと同レベルの品揃えです。

まるで海外のスーパーのような雰囲気ですね。

日用品の売場。棚が永遠に続いているかのように見えます。
健康志向のボタニカル商品も展開。


生活家電のコーナー。
テレビも販売しています。

寝具は高級品を中心に取り揃えます。

トラベル用品や日用雑貨。

陳列も一般的なイオンより凝っているようです。

子供服は一通り揃えます。

スポーツ衣料。

紳士と婦人についてはトップバリュコレクションで展開しています。

広大なスペース。

規模の割に通常レジ9台、セルフレジ7台と控えめでした。

イオン傘下の未来屋書店が出店。

アスビーはイオン傘下のジーフットが展開する靴専門店です。
ちなみに大きいイオンではアスビー、小さいイオンやダイエーではグリーンボックスと区別して出店するようです。

カジュアルファッションのGU。ユニクロなど展開するファーストリテイリング傘下。

フードコート。
すき家やペッパーランチ、ディッパーダンなどいまいちパッとしないラインナップ。

ここまでは全て2階の売場でした。
1階にはイオンペットが入居。

あそこまで広大なアスビーがあるのにABCマートは利益が出せるのでしょうか。
イオン幕張店 店舗概要開業: 2000年12月8日(カルフールとして)
名称変更: 2010年3月10日(イオンへ)
店舗面積: 24549㎡
営業時間: 8:00~22:00(衣料品、文具、医薬品は9:00~22:00)
住所: 千葉県千葉市美浜区ひび野1-3
駐車場: 1250台(1時間まで無料。1000円以上お買い上げでさらに2時間無料)
HP:
http://shop.aeon.jp/store/01/0141200/店内・売場の様子時間帯: 17時頃
客数: やや少ない
客層: 主婦、中高生、子連れ中心
買い物内容: 生鮮、加食中心にやや多め
売場の雰囲気: 広々とした
品出し・前出し: やや良い
クリンリネス: やや良い
接客対応: 悪い
店内BGM: 洋楽
精肉加工者: イオンフードサプライ、アルティフーズ
鮮魚加工者: 自社店内
食品レジ: 9台(3台稼働中)
セルフレジ: 7台
トイレ: きれい
休憩スペース: あり
インストアベーカリー: あり
プライベートブランド: トップバリュ
価格調査(2017年4月19日) <この価格は一部を除き本体価格(税抜き)です>
キャベツ 198円
レタス 165円
きゅうり1本 48円
トマト(L玉、1つ) 98円
なす3本 178円
ふじりんご1個 98円
国産牛切り落とし100g 267円(税込)
国産豚バラ肉100g 248円(税込)
国産鶏もも肉100g 116円(税込)
味の素冷凍ギョーザ 218円
日清フラワー小麦粉 1kg 178円
日清キャノーラ油1L 218円
キューピーマヨネーズ450g 195円
マルちゃん正麺 348円
コカ・コーラ1.5L 125円
ほろよい 98円
スーパードライ350ml 6本 1015円
卵10個 138円
井村屋あずきバーボックス 248円
明治エッセルスーパーカップ 98円
雪印コーヒー1L 128円
明治おいしい牛乳1L 228円
単一銘柄米5kg 1680円
おかめ納豆極小粒3パック 83円
明治ブルガリアヨーグルト450g 155円
ネスカフェゴールドブレンド 90g 458円
ミツカン味ぽん360ml 200円
はごろもシーチキン 4缶 345円
コイケヤポテチ60g 88円
カルビーじゃがりこ 98円
シャウエッセン 2袋 425円
ハウスバーモントカレー230g 195円
パスコ超熟6枚 148円
店舗見学の感想世界1位の小売業者はアメリカのウォルマートで、従業員数は220万人と世界最大の企業でもあります。日本においては西友を傘下に収め、最近では新規開店も積極的に行っており業績は回復しつつあります。一方、当時世界2位のカルフール(フランス)は2000年にこの幕張店をオープンさせ日本進出を果たしました。卸を通さずにメーカーとの直接取引で安さを実現することなどが注目を集め、流通界の黒船襲来と騒がれました。最終的には8店舗を展開しますが、経営不振が続き、わずか5年後の2005年にイオンへ売却。5年間はライセンス契約を結びカルフールの屋号で営業していましたが、システムや品揃えはイオン流へ徐々に変更され、契約が切れた2010年にイオンへ正式に転換されました。なお、カルフールは現在世界7位に転落しています。
ちなみに、2003年当時世界3位の小売業者であるテスコ(イギリス)はシートゥーネットワークを買収し日本へ進出。つるかめランドやテスコを展開していましたが、中小店舗ばかりで経営は芳しく無く、2013年にイオンへわずか1円で売却して日本から撤退しています。
さて、話を戻すとカルフールは日本企業を買収した訳では無く、自前で出店しているので、日本のスーパーとは違う特徴がありました。その1つがオートウォークと呼ばれるスロープ状のエスカレータで、カートごとフロアを簡単に移動できるようになっていました。また、コンベア型のレジが導入されていたり、店員がローラースケートを履いて売場を移動するなど本格的なフランス流のスーパーでした。当初は物珍しさもあって大盛況だったようですが、肝心の値段がそれほど安くならなかった事もあって業績は悪化。日本独自の規制で出店が思うように進まない事もあり、撤退に至りました。
1階はフロアが狭いこともあって専門店街となっています。スターバックスやサンマルクカフェも入居しており、ゆったりと過ごせる環境を整えています。2階の約2万平米を誇る広大な売場は、天井も高く非常に広々とした空間です。日本の小売業者ではまず設計しないであろう(スペースを持て余してしまう)売場。
直営では食料品、肌着、住まいの品などを取り揃えますが、衣料品はトップバリュコレクションのみで、品揃えの幅が狭いように思えます。婦人服、紳士服はありませんが、子供服は直営で取り扱っています。ちなみにトップバリュコレクションはお客さんが全くおらず、みなさん衣料品はGUで購入されているようです。
食料品は大規模な改装が施されており、いまだに海外のスーパーのような素晴らしい売場作りが保たれています。特に惣菜は生鮮3品と同じくらいの売場を割き、対面コーナーを多数設置するなどし、こだわりの商品を取り揃えます。量り売りの惣菜や1貫ごとの寿司バイキング、グリル料理やローストチキン、ピザ、本格的なベーカリーなど、とてもスーパーとは思えないレベルに仕上がっています。
生鮮3品については一部高級品やこだわりの品を扱いますが、基本的には他のイオンと変わりません。これほどの大型店にも関わらず精肉は店内でなくプロセスセンターから仕入れています。鮮魚もせっかくのガラス張りの調理場があるのに刺身や切り身も中途半端で、丸々1尾の魚も魅せるために並べてみてはどうでしょうか。
加工食品については紅茶やコーヒー、輸入菓子やオーガニック食品については充実していますが、調味料などは他店と同じ品揃え。冷凍食品はピカールなどは導入されていませんが、十分なアイテム数を揃えます。お酒は最新のイオンスタイル並みの幅広い商品を展開しており、ワインも1万円以上が普通に並びます。衣料品については絞り込んでいますが、寝具や生活家電、おもちゃなど総合スーパーらしい商品群も販売しています。
お客さんは平日の夕方にしては少なく感じました。近隣に国内最大級のイオンモール幕張新都心があるため、車利用の方はそちらに流れているのではないでしょうか。また接客については挨拶や呼び込みもなく、せっかく素晴らしい売場なのに活気が無く残念に思いました。レジが混雑しているのに、いつまでも3台しか開設しないのも配慮が足りないと感じます。