パレマルシェ神宮店
- 2018/07/26
- 21:03
愛知県名古屋市。
名鉄神宮前駅直結の駅ビルに、パレマルシェ神宮店はあります。
店舗外観。
名鉄パレ時代には本社も置かれた、パレマルシェ最大規模の店舗です。

フロアガイド。
6階にはカルチャー教室などが入居します。

まずは1階食料品売場から見ていきましょう。
入口すぐの銘品ギフトコーナー。

デパ地下のような和菓子を取り揃えます。

青果売場。
装飾や照明にこだわり、上質感ある雰囲気を演出。

野菜コーナー。

ドライフルーツ売場。
壁面のサンプルが色鮮やかですね。
バイキング形式は以前ライフなどが実施していましたが、現在首都圏で展開している大手では見られなくなってしまいましたね。

トマト売場。
上質な商品も展開しますが、一般的なトマトは98円とお手頃です。

土曜朝市と題して平台で大量陳列。

和日配コーナー。

なぜか崎陽軒のシウマイを大量陳列。

近江漬物、やまじょうの商品も取り扱います。

鮮魚売場。

丸々1尾の鮮魚も販売。

脂ののった中トロのお刺身も展開します。

鮮魚売場に寿司コーナーを配置。

1人前1280円など高価格帯の上質な商品を揃えます。

細長い売場の一番奥が鮮魚、精肉売場となっています。

精肉売場。直営で対面販売の量り売りコーナーも導入します。
松坂牛やあぐー豚など高級ブランド肉を販売。

ローストビーフなどおつまみも充実しています。

黒毛和牛のすき焼き用肉、ステーキ肉も揃えます。

筑紫彩工房のソーセージ、ハムも販売。

洋日配コーナー。

佃煮なども充実の品揃え。

デザート売場。

チーズも上質な商品が並びます。

惣菜売場。

揚げ物、焼き鳥はバイキング形式で提供します。

名古屋では有名な右大臣のだし巻き卵も展開。

ピザやグリルステーキも提供。
ピザはダイエーなどが販売している四角くて薄いタイプですね。

焼き魚、煮付けもコーナー化して展開。

「パレの太鼓判」というPOPと「オークワの太鼓判」というPOPが混在していました。

ワイン売場。
商品説明のPOPやプロモーションも良く出来ています。

スパークリングワインや日本酒は冷やして販売します。

プレミアム焼酎のコーナーには森伊蔵など手に入りにくい貴重なお酒が並びます。

加工食品、ドレッシング売場。
600円を超えるこだわりの商品を取り揃えます。

味噌コーナー。名古屋だけって充実していますね。
オークワは電子棚札の導入も進めており、パレマルシェでも設置されています。
神宮前店では導入されていませんが、セルフレジへの移行も早くから進めるなど、先進的な取り組みが伺えます。
ちなみに関東では、電子棚札を本格導入するスーパーはいなげやに留まります。

こだわりのカレーコーナー。

セゾンファクトリーの飲む酢、ドレッシングも販売。

2階衣料品のフロア。

直営よりもテナント中心のフロア構成。

3階婦人服売場。

3階にはマツモトキヨシも出店。

4階紳士服売場。

総合スーパーらしい広い催事場ではお中元ギフトの承りを行っています。

4階には書店も入居します。

5階ダイソー

最上階はレストラン街となっています。

パレマルシェ神宮店 店舗概要
開業: 1983年9月
店舗面積: 10951㎡
営業時間: 7:00~21:00
住所: 愛知県名古屋市熱田区神宮3-6-34
駐車場: 450台
HP: https://www.okuwa.net/store/pare/001.html
店内・売場の様子
時間帯: 12時頃
客数: やや多い
客層: 家族連れ、高齢者中心
買い物内容: 生鮮、日配、惣菜中心にやや少なめ
売場の雰囲気: 明るい、高級感
品出し・前出し: やや良い
クリンリネス: 良い
接客対応: やや良い
店内BGM: 有線放送、クラシック音楽
精肉加工者: オークワ東海食品センター
鮮魚加工者: 自社店内
食品レジ: 8台(5台稼働中)
セルフレジ: 無し
トイレ: やや汚い
休憩スペース: あり
インストアベーカリー: あり
プライベートブランド: くらしモア
価格調査(2018年6月30日) <この価格は一部を除き本体価格(税抜き)です>
キャベツ 198円
レタス 88円
きゅうり1本 48円
トマト(L玉、1つ) 98円
なす3本 258円
りんご1個 198円
国産牛切り落とし肉100g 333円(税込み)
国産豚バラ肉100g 170円(税込み)
国産鶏もも肉100g 84円(税込み)
味の素冷凍ギョーザ 198円
日清フラワー小麦粉 1kg 185円
日清キャノーラ油1L 285円(くらしモア)
キューピーマヨネーズ400g 198円(くらしモア)
マルちゃん正麺 298円
コカ・コーラ1.5L 138円
ほろよい 105円
スーパードライ350ml 6本 1138円
卵10個 190円
井村屋あずきバーボックス 238円
明治エッセルスーパーカップ 88円
雪印コーヒー1L 128円
明治おいしい牛乳900mL 208円
単一銘柄米5kg 1860円
おかめ納豆極小粒3パック 無し
明治ブルガリアヨーグルト450g 148円
ネスカフェゴールドブレンド 80g 698円
ミツカン味ぽん360ml 239円
はごろもシーチキン 4缶 298円(くらしモア)
カルビーポテチ60g 78円
カルビーじゃがりこ 95円
シャウエッセン 2袋 398円
ハウスバーモントカレー230g 218円
パスコ超熟6枚 100円
店舗見学の感想
パレマルシェは、オークワが愛知県を中心に11店舗を展開するスーパーです。2005年までは名古屋鉄道の傘下で、名鉄パレという屋号で営業していました。しかし、2002年より当期純利益が赤字へ転落。名古屋鉄道は50億円以上を出資して支援しますが、業績の回復には至らず、再建を断念します。投資ファンドのフェニックス・キャピタルと名古屋鉄道の合弁会社に経営譲渡され、屋号はパレマルシェと改称。2008年には和歌山県最大手のスーパーであるオークワへ全株式を売却。70億円という価値が付いたということは、ある程度再建が進んだものと推測されます。
決算書を見てみると、現在閲覧できる最古の2001年3月期の売上高は631億円、企業再生ファンドへ売却される2005年3月期には578億円へ減少。2005年時点ではスーパー23店舗、百貨店業態3店舗、ホームセンター1店舗の店舗網がありましたが、投資ファンドが不採算店の整理を進め、オークワ傘下に入る2008年には17店舗へ縮小しました。2012年にはオークワに吸収合併されますが、合併直前の2010年2月期の売上は366億円(16店舗)と、10年間で売上が4割も減少。店舗数11店となった現在では売上は200億円台と推測され、凋落の一途です。
どの地域でも電鉄系スーパーというのは最盛期よりも規模を縮小させています。特に東急ストアと東武ストアは沿線以外にも積極的に展開していた為、2000年代に入って地方店、不採算店の整理を行いました。しかし、いずれのチェーンも自社グループ内での運営は続けており、店舗網が小さい京成ストア、京王ストアなども業績が悪いという話は聞きません。名古屋地区での価格競争が極端に激しかったのか、名古屋鉄道が長期的に再建できる体力が無かったのか、残念ながら売却という結果に至りました。
ここ神宮店はかつて名鉄パレの本社が置かれ、名鉄パレ百貨店神宮という名称で営業していました。現在もパレマルシェで最大の店舗です。1階から5階までのフロアには食料品のほかに婦人服や紳士服を展開し、各種専門店が入居。エレベーターが3台設置されており、5階にはレストラン街もあるなど、昔のデパートのようなフロア構成となっています。
1階食料品売場は改装されており、白いタイルが敷き詰められた明るい売場です。青果売場の導入部は木目調の床でスポット照明も多く、高級感ある雰囲気。フルーツは産地や美味しさにこだわった上質な商品を揃え、プロモーションや関連陳列、装飾にも力を入れており、素晴らしい売場に仕上がっています。ドライフルーツバイキングも導入されており、壁面にはドライフルーツのサンプルが飾られており色鮮やかです。
野菜売場でも陳列篭を用いたプロモーションが行われており、蔦をはわせるといった演出も。品揃えも豊富で、トマトであれば一般的な1個98円の商品の他に、地元愛知県産トマト、有機栽培トマト、「アイコ」などのブランドトマトのようにこだわりの商品を数多く展開。珍しい野菜や、カット野菜、炒め物野菜など簡便野菜も充実しています。
続く鮮魚売場では対面販売を実施。丸々1尾の鮮魚はそれほど扱っていないものの、お刺身は非常に充実しており、脂の乗った中トロやふぐ刺しも取り揃えます。「魚屋の寿司」コーナーでは季節の握り寿司1280円、海鮮ちらし1280円、大トロと中トロが入ったまぐろずくし1380円など高価格帯の商品を販売。スタンダードな握り寿司1人前も798円で、関西や中京では298円で販売するスーパーもある中で割高に感じてしまいますが、本物志向の品が並んでいます。
精肉売場では対面販売の量り売りコーナーを導入。松坂牛やあぐー豚など高級ブランド肉を販売します。通常売場の方でも5等級の黒毛和牛のすき焼き用肉や厚切りステーキ肉など上質な商品が目立ちます。1980円の黒毛和牛焼肉セットなど家族向け商品も展開。鶏肉では三陸赤鶏というブランド肉を扱いますが、通常の国産鶏もも肉は100g84円の安値で提供します。ローストビーフやローストポーク、タン塩レモンなどおつまみも充実。
惣菜売場では焼き鳥、揚げ物バイキングを導入。名古屋名物の串カツも販売します。お弁当は398円~498円が多く、具沢山なのが印象的でした。かれいの煮付けやさばの味噌煮などの煮魚の加え、ローストチキンやピザなど手間のかかる料理も提供。名古屋では有名な、右大臣のだし巻き卵も販売されるなどこだわりの商品も見られました。
加工食品や日配食品コーナーでは、地域の有名企業の商品をコーナー化して展開。筑紫彩工房シリーズのソーセージ、北尾の黒豆、セゾンファクトリーの飲む酢やドレッシング、崎陽軒のシウマイ、三國屋の海苔、やまじょうの漬物の各ブランドを導入。加工食品の醤油や味噌といった調味料やカレー売場でも高品質な商品、こだわりの商品を陳列しており、選ぶ楽しさがある売場ですね。一方でPBくらしモアの取り扱いも多く、大手NBも含めて定番商品の値段は抑えられています。パスコ超熟100円はかなり安いですね。お酒売場は広くはないものの、高価格な商品を扱っており、焼酎では森伊蔵も確保しています。
一方で上層階は昭和の香りが残る総合スーパーらしい売場。直営売場は少なめで、ファッション関連の専門店が多く入居しています。しかし、3階には洋菓子などの銘品コーナーとアパレルテナント、マツモトキヨシが隣接しており、フロアの統一感はイマイチ。4階に書店、5階にダイソーが入居しており、地域密着の店舗運営が行われているようです。
休日のお昼に訪れましたが、それなりに賑わっていました。しかし近隣のアオキスーパーは9台のレジに行列が出来るほど混雑していたのに対し、こちらは空いていました。車で来店するお客さんが少ないため客単価が低いようです。
今回名古屋で訪れたスーパー10店舗で、最も洗練された売場と幅広い品揃えを見ることが出来ました。店舗網は11店にまで縮小しましたが、オークワのMDを取り入れ、高品質スーパーとしての地位を築いていると感じました。
名鉄神宮前駅直結の駅ビルに、パレマルシェ神宮店はあります。
店舗外観。
名鉄パレ時代には本社も置かれた、パレマルシェ最大規模の店舗です。

フロアガイド。
6階にはカルチャー教室などが入居します。

まずは1階食料品売場から見ていきましょう。
入口すぐの銘品ギフトコーナー。

デパ地下のような和菓子を取り揃えます。

青果売場。
装飾や照明にこだわり、上質感ある雰囲気を演出。

野菜コーナー。

ドライフルーツ売場。
壁面のサンプルが色鮮やかですね。
バイキング形式は以前ライフなどが実施していましたが、現在首都圏で展開している大手では見られなくなってしまいましたね。

トマト売場。
上質な商品も展開しますが、一般的なトマトは98円とお手頃です。

土曜朝市と題して平台で大量陳列。

和日配コーナー。

なぜか崎陽軒のシウマイを大量陳列。

近江漬物、やまじょうの商品も取り扱います。

鮮魚売場。

丸々1尾の鮮魚も販売。

脂ののった中トロのお刺身も展開します。

鮮魚売場に寿司コーナーを配置。

1人前1280円など高価格帯の上質な商品を揃えます。

細長い売場の一番奥が鮮魚、精肉売場となっています。

精肉売場。直営で対面販売の量り売りコーナーも導入します。
松坂牛やあぐー豚など高級ブランド肉を販売。

ローストビーフなどおつまみも充実しています。

黒毛和牛のすき焼き用肉、ステーキ肉も揃えます。

筑紫彩工房のソーセージ、ハムも販売。

洋日配コーナー。

佃煮なども充実の品揃え。

デザート売場。

チーズも上質な商品が並びます。

惣菜売場。

揚げ物、焼き鳥はバイキング形式で提供します。

名古屋では有名な右大臣のだし巻き卵も展開。

ピザやグリルステーキも提供。
ピザはダイエーなどが販売している四角くて薄いタイプですね。

焼き魚、煮付けもコーナー化して展開。

「パレの太鼓判」というPOPと「オークワの太鼓判」というPOPが混在していました。

ワイン売場。
商品説明のPOPやプロモーションも良く出来ています。

スパークリングワインや日本酒は冷やして販売します。

プレミアム焼酎のコーナーには森伊蔵など手に入りにくい貴重なお酒が並びます。

加工食品、ドレッシング売場。
600円を超えるこだわりの商品を取り揃えます。

味噌コーナー。名古屋だけって充実していますね。
オークワは電子棚札の導入も進めており、パレマルシェでも設置されています。
神宮前店では導入されていませんが、セルフレジへの移行も早くから進めるなど、先進的な取り組みが伺えます。
ちなみに関東では、電子棚札を本格導入するスーパーはいなげやに留まります。

こだわりのカレーコーナー。

セゾンファクトリーの飲む酢、ドレッシングも販売。

2階衣料品のフロア。

直営よりもテナント中心のフロア構成。

3階婦人服売場。

3階にはマツモトキヨシも出店。

4階紳士服売場。

総合スーパーらしい広い催事場ではお中元ギフトの承りを行っています。

4階には書店も入居します。

5階ダイソー

最上階はレストラン街となっています。

パレマルシェ神宮店 店舗概要
開業: 1983年9月
店舗面積: 10951㎡
営業時間: 7:00~21:00
住所: 愛知県名古屋市熱田区神宮3-6-34
駐車場: 450台
HP: https://www.okuwa.net/store/pare/001.html
店内・売場の様子
時間帯: 12時頃
客数: やや多い
客層: 家族連れ、高齢者中心
買い物内容: 生鮮、日配、惣菜中心にやや少なめ
売場の雰囲気: 明るい、高級感
品出し・前出し: やや良い
クリンリネス: 良い
接客対応: やや良い
店内BGM: 有線放送、クラシック音楽
精肉加工者: オークワ東海食品センター
鮮魚加工者: 自社店内
食品レジ: 8台(5台稼働中)
セルフレジ: 無し
トイレ: やや汚い
休憩スペース: あり
インストアベーカリー: あり
プライベートブランド: くらしモア
価格調査(2018年6月30日) <この価格は一部を除き本体価格(税抜き)です>
キャベツ 198円
レタス 88円
きゅうり1本 48円
トマト(L玉、1つ) 98円
なす3本 258円
りんご1個 198円
国産牛切り落とし肉100g 333円(税込み)
国産豚バラ肉100g 170円(税込み)
国産鶏もも肉100g 84円(税込み)
味の素冷凍ギョーザ 198円
日清フラワー小麦粉 1kg 185円
日清キャノーラ油1L 285円(くらしモア)
キューピーマヨネーズ400g 198円(くらしモア)
マルちゃん正麺 298円
コカ・コーラ1.5L 138円
ほろよい 105円
スーパードライ350ml 6本 1138円
卵10個 190円
井村屋あずきバーボックス 238円
明治エッセルスーパーカップ 88円
雪印コーヒー1L 128円
明治おいしい牛乳900mL 208円
単一銘柄米5kg 1860円
おかめ納豆極小粒3パック 無し
明治ブルガリアヨーグルト450g 148円
ネスカフェゴールドブレンド 80g 698円
ミツカン味ぽん360ml 239円
はごろもシーチキン 4缶 298円(くらしモア)
カルビーポテチ60g 78円
カルビーじゃがりこ 95円
シャウエッセン 2袋 398円
ハウスバーモントカレー230g 218円
パスコ超熟6枚 100円
店舗見学の感想
パレマルシェは、オークワが愛知県を中心に11店舗を展開するスーパーです。2005年までは名古屋鉄道の傘下で、名鉄パレという屋号で営業していました。しかし、2002年より当期純利益が赤字へ転落。名古屋鉄道は50億円以上を出資して支援しますが、業績の回復には至らず、再建を断念します。投資ファンドのフェニックス・キャピタルと名古屋鉄道の合弁会社に経営譲渡され、屋号はパレマルシェと改称。2008年には和歌山県最大手のスーパーであるオークワへ全株式を売却。70億円という価値が付いたということは、ある程度再建が進んだものと推測されます。
決算書を見てみると、現在閲覧できる最古の2001年3月期の売上高は631億円、企業再生ファンドへ売却される2005年3月期には578億円へ減少。2005年時点ではスーパー23店舗、百貨店業態3店舗、ホームセンター1店舗の店舗網がありましたが、投資ファンドが不採算店の整理を進め、オークワ傘下に入る2008年には17店舗へ縮小しました。2012年にはオークワに吸収合併されますが、合併直前の2010年2月期の売上は366億円(16店舗)と、10年間で売上が4割も減少。店舗数11店となった現在では売上は200億円台と推測され、凋落の一途です。
どの地域でも電鉄系スーパーというのは最盛期よりも規模を縮小させています。特に東急ストアと東武ストアは沿線以外にも積極的に展開していた為、2000年代に入って地方店、不採算店の整理を行いました。しかし、いずれのチェーンも自社グループ内での運営は続けており、店舗網が小さい京成ストア、京王ストアなども業績が悪いという話は聞きません。名古屋地区での価格競争が極端に激しかったのか、名古屋鉄道が長期的に再建できる体力が無かったのか、残念ながら売却という結果に至りました。
ここ神宮店はかつて名鉄パレの本社が置かれ、名鉄パレ百貨店神宮という名称で営業していました。現在もパレマルシェで最大の店舗です。1階から5階までのフロアには食料品のほかに婦人服や紳士服を展開し、各種専門店が入居。エレベーターが3台設置されており、5階にはレストラン街もあるなど、昔のデパートのようなフロア構成となっています。
1階食料品売場は改装されており、白いタイルが敷き詰められた明るい売場です。青果売場の導入部は木目調の床でスポット照明も多く、高級感ある雰囲気。フルーツは産地や美味しさにこだわった上質な商品を揃え、プロモーションや関連陳列、装飾にも力を入れており、素晴らしい売場に仕上がっています。ドライフルーツバイキングも導入されており、壁面にはドライフルーツのサンプルが飾られており色鮮やかです。
野菜売場でも陳列篭を用いたプロモーションが行われており、蔦をはわせるといった演出も。品揃えも豊富で、トマトであれば一般的な1個98円の商品の他に、地元愛知県産トマト、有機栽培トマト、「アイコ」などのブランドトマトのようにこだわりの商品を数多く展開。珍しい野菜や、カット野菜、炒め物野菜など簡便野菜も充実しています。
続く鮮魚売場では対面販売を実施。丸々1尾の鮮魚はそれほど扱っていないものの、お刺身は非常に充実しており、脂の乗った中トロやふぐ刺しも取り揃えます。「魚屋の寿司」コーナーでは季節の握り寿司1280円、海鮮ちらし1280円、大トロと中トロが入ったまぐろずくし1380円など高価格帯の商品を販売。スタンダードな握り寿司1人前も798円で、関西や中京では298円で販売するスーパーもある中で割高に感じてしまいますが、本物志向の品が並んでいます。
精肉売場では対面販売の量り売りコーナーを導入。松坂牛やあぐー豚など高級ブランド肉を販売します。通常売場の方でも5等級の黒毛和牛のすき焼き用肉や厚切りステーキ肉など上質な商品が目立ちます。1980円の黒毛和牛焼肉セットなど家族向け商品も展開。鶏肉では三陸赤鶏というブランド肉を扱いますが、通常の国産鶏もも肉は100g84円の安値で提供します。ローストビーフやローストポーク、タン塩レモンなどおつまみも充実。
惣菜売場では焼き鳥、揚げ物バイキングを導入。名古屋名物の串カツも販売します。お弁当は398円~498円が多く、具沢山なのが印象的でした。かれいの煮付けやさばの味噌煮などの煮魚の加え、ローストチキンやピザなど手間のかかる料理も提供。名古屋では有名な、右大臣のだし巻き卵も販売されるなどこだわりの商品も見られました。
加工食品や日配食品コーナーでは、地域の有名企業の商品をコーナー化して展開。筑紫彩工房シリーズのソーセージ、北尾の黒豆、セゾンファクトリーの飲む酢やドレッシング、崎陽軒のシウマイ、三國屋の海苔、やまじょうの漬物の各ブランドを導入。加工食品の醤油や味噌といった調味料やカレー売場でも高品質な商品、こだわりの商品を陳列しており、選ぶ楽しさがある売場ですね。一方でPBくらしモアの取り扱いも多く、大手NBも含めて定番商品の値段は抑えられています。パスコ超熟100円はかなり安いですね。お酒売場は広くはないものの、高価格な商品を扱っており、焼酎では森伊蔵も確保しています。
一方で上層階は昭和の香りが残る総合スーパーらしい売場。直営売場は少なめで、ファッション関連の専門店が多く入居しています。しかし、3階には洋菓子などの銘品コーナーとアパレルテナント、マツモトキヨシが隣接しており、フロアの統一感はイマイチ。4階に書店、5階にダイソーが入居しており、地域密着の店舗運営が行われているようです。
休日のお昼に訪れましたが、それなりに賑わっていました。しかし近隣のアオキスーパーは9台のレジに行列が出来るほど混雑していたのに対し、こちらは空いていました。車で来店するお客さんが少ないため客単価が低いようです。
今回名古屋で訪れたスーパー10店舗で、最も洗練された売場と幅広い品揃えを見ることが出来ました。店舗網は11店にまで縮小しましたが、オークワのMDを取り入れ、高品質スーパーとしての地位を築いていると感じました。