東京都新宿区。
四ツ谷駅から徒歩8分程度のところに、丸正若葉店はあります。
こちらの店舗は2020年2月2日をもって閉店が発表されています。
閉店3日前に訪れましたので、ご紹介いたします。
店舗外観

隣の建物も店舗です。

かつては道を挟んだ向かい側の建物もありましたが、現在はマンションとなっています。
その代わりとして隣の土地に店舗を増設したようです。3店舗を運営する株式会社丸正飯塚の本社所在地もこちらとなっています。

「若葉が薫る。」丸正飯塚

丸正新宿のプレートがありました。

閉店のお知らせ。

72年間の歴史に幕を下ろします。

増設されたプレハブの建物で生鮮食料品、惣菜を扱っています。
入口すぐの青果売場。

和日配、洋日配ともに品薄になっています。

牛乳、ヨーグルトなどはまだ在庫があるようです。

鮮魚、精肉売場。

鮮魚、精肉はともに店内加工を実施。
お刺身も充実しています。

精肉売場。品目は絞り込まれていますが、上質な商品も扱います。

精肉売場から惣菜売場。

「若葉の食卓」と称した惣菜売場。
手作り感のある惣菜、弁当が並びます。中華料理が意外と充実していました。

揚げ物は都心部の狭隘スーパーがよく使用している什器を導入。
単品の数量は少ないものの、アイテム数は確保しています。
298円のカツ丼などお買い得商品も見られました。

店内調理のお弁当。
毎週木曜日はお弁当30円引きの販促を実施。

隣の加工食品売場とは連絡通路で繋がっています。
コストコ商品も販売。

加工食品売場。

日用品も品揃えしています。

値引きは行われていませんが、カップ麺はほとんど売り切れていました。

珍しい輸入缶詰なども扱いますが、商品説明POPがあると良いですね。

近隣飲食店経営者の利用もあるのか、業務用サイズも販売。
丸正若葉店 店舗概要開業: 1948年
店舗面積: 約600㎡
営業時間: 10時00分~21時00分(日曜8時30分~21時00分)
住所: 東京都新宿区若葉2-12
駐車場: 3台(提携20台)
HP:
https://www.marusho-chain.jp/storeguidance/015/2020年(令和2年)2月2日で営業を終了する丸正食品チェーン若葉店を訪れました。若葉店だけで無く、株式会社丸正飯塚が運営する江戸川橋店、横浜荏子田店も同日閉店となります。1月30日現在、ボランタリーチェーン本部である丸正チェーン商事に加盟する店舗は12店となっていますが、今回3店舗の閉店で、2月3日以降は9店舗にまで縮小することになります。
1919年に青果店として新宿四谷で創業して以来、多店舗展開を積極的に打ち出し、1977年には丸正チェーン100店舗を達成するなど繁栄を謳歌していました。四谷総本店の屋上看板には「首都圏出店目標300店」の文字が今となっては虚しく残っています。小売業の主役はレギュラーチェーン、そしてフランチャイズチェーンへと移り変わり、丸正以外のボランタリーチェーン各社も規模縮小を余儀なくされています。名古屋地区で一大勢力を築いたナフコチェーンも、加盟店の破産・脱退が相次ぎ、かつての面影はありません。
今回訪れた若葉店ですが、建物が2つに分かれています。元から営業していたであろう古いビルの方は加工食品、日用品の売場が約200平米あり、プレハブの建物に生鮮食料品、惣菜売場が約400平米配置されています。画像検索をすると、以前はマンションが建っている向かいの土地にも店舗があり、現在のプレハブの土地は駐車場だったようです。丸正が得意とする別棟方式の店舗だったようですが、現在の隣り合わせの店舗は中で繋がっています。
閉店セールは特に行われておらず、加工食品や日用品などは発注を止めているだけの状態。棚がスカスカになっていました。生鮮食料品はまだまだ充実しており、鮮魚精肉も棚いっぱいに商品が並べられています。売場が狭いため品揃えはそこまでではありませんが、新宿区という立地の割にはお買い得な商品が多く、普段使い出来る価格帯と言えるでしょう。日配品も品切れが出始めていました。惣菜コーナーでは手作り弁当・惣菜を販売。450円~468円でボリュームある弁当を扱う一方、298円のカツ丼など価格訴求も実施。青椒肉絲、麻婆豆腐、八宝菜など中華料理も充実していました。
レジは2台のみで、普段から客数は少ない様子。訪れた平日昼過ぎも賑わっているとは言い難い状況でしたが、近隣に食品スーパーは無く、坂の多い街においては貴重な存在だったと思われます。売場ではコストコの商品を販売しているほか、業務用サイズの調味料を扱うなど、地域の飲食店の方も利用されていたのではないでしょうか。
丸正チェーン商事は2019年で創業100周年を迎えました。小売業で100年続いている企業と言うのはそう多くなく、大変喜ばしい事なのですが、閉店が相次ぐ厳しい業績の中、お祝いムード一色とはいかないでしょう。たくさんの地域住民に愛されてきたお店が次々と閉店する事は非常に残念な事でありますが、時代の流れと言うほか無いでしょう。