西武秋田店
- 2022/12/29
- 15:18
秋田県秋田市。
JR秋田駅から徒歩3分程度のところに、西武秋田店はあります。
店舗外観。
再開発ビル「秋田中央ビルディング」に1984年4月、「ほんきん西武」としてオープンしました。上層階にはANAクラウンプラザホテル秋田が入居しています。

アーケード街が隣接しており、雨でも濡れずに駅からアクセス出来ます。

屋上広告塔がきれいに映る角度はほぼありません。

納品口。

直接地下フロアへ入店することが出来るエスカレーターも設置されています。

反対側にも地下への入口があります。

壁面には竿燈まつりのイラストが描かれています。

正面入口。

大規模小売店舗表示板。

入口から煌びやかな雰囲気を感じさせます。

フロアガイド。従来は3階にも売場がありましたが、2020年3月19日以降は3階を閉鎖し、地下1階から2階の3フロアで営業を継続しています。

地下1階は食料品とインテリア、催事場、レストラン街のフロア。
催事場が食料品と同じフロアというのは珍しいですね。

青果売場。

地元企業、株式会社松紀が運営する南国屋が担当します。

鮮魚は仙令平庄が担当。東北地区の百貨店の鮮魚売場は、藤崎や仙台三越、川徳をはじめとして仙令平庄がほぼ独占状態にあります。

精肉は伊藤ハムフードソリューションが担当しており、対面量り売りコーナーも設けています。

加工食品は自前で運営しており、高級志向なこだわり商品まで幅広く品揃えしています。

和洋菓子などの銘品コーナーも有名ブランドは一通り揃います。

秋田県のお土産品をコーナー展開。稲庭うどんが数多く並んでいました。

地方各地の銘菓を取り揃えた「スイーツマーケット」

生活用品も地下1階で展開しています。

寝具など住まいの品は売場が狭く、品揃えが絞り込まれています。

催事場ではお歳暮ギフトセンターが開設されていました。

飲食店街の様子。

1階は化粧品、服飾雑貨、婦人服のフロア。

化粧品コーナー。

服飾雑貨コーナー。
陳列や照明の使い方にもこだわり、地方百貨店としては珍しい都会的な洗練された売場空間を演出します。

1階婦人服コーナー。

2階は婦人服、紳士服、子供服などのフロア。

2階婦人服。

売場通路。

紳士服コーナー。

3階へのエスカレーターは封鎖されています。

3階フロアの入口にはシャッターが閉まっているようです。

屋上はホテルの区画なので立ち入ることは出来ませんが、上層階のホテルに宿泊した際に見ることが出来ました。

西武秋田店 店舗概要
開業: 1984年4月27日
売場面積: 9774㎡(日経MJより)
営業時間:
月~木・日・祝休日:午前10時~午後7時
金・土:午前10時~午後7時30分
住所: 秋田県秋田市中通2-6-1
駐車場: 提携あり(2,000円~5,000円未満1時間無料、5,000円以上2時間無料)
HP: https://www.sogo-seibu.jp/akita/
西武秋田店は1984年4月、地元百貨店の「本金デパート」と西友の合弁企業である株式会社本金西武が運営する「ほんきん西武」として開業しました。その後本金西武は西武百貨店へ吸収合併され、2006年には「秋田西武」へ改称しています。
2019年10月、株式会社そごう・西武は、「西武大津店」「西武岡崎店」「そごう徳島店」「そごう西神店」「そごう川口店」5店舗の営業終了と、「西武福井店」「西武秋田店」2店舗の営業面積縮小を発表しました。経済環境の変化と業態間競合が激化する中で営業不振に歯止めがかからない状態が継続しており、現状のままでは業績の改善を見通すことは困難であると判断したと説明されていました。西武大津店、西武岡崎店、そごう徳島店、そごう西神店は2020年8月末日、そごう川口店は2021年2月末日に閉店しました。
そごう徳島店は徳島県唯一の百貨店であり、日本で最初に百貨店が消滅する都道府県は徳島県であると見込まれていましたが、2020年1月に山形県の大沼が経営破綻により閉店したため、徳島県は2番目に百貨店の存在しない都道府県となりました。なお、西武秋田店の売上高は閉店が決断された西武大津店、そごう徳島、そごう西神店、そごう川口店を下回っており、非常に厳しい業績でしたが、売場縮小による経営効率化により存続が可能と判断されました。
当初の発表では「フォンテAKITA」地下の「ザ・ガーデン自由が丘・西武」が撤退するのみでしたが、新型コロナウイルス感染症拡大に伴いアパレルブランドの閉店が相次いだことから、2020年3月19日以降は3階を閉鎖し、地下1階から2階の3フロアで営業を継続しています。
2022年11月、セブン&アイ・ホールディングスは子会社であるそごう・西武の株式全部を、不動産投資ファンド運用会社のFortress Investment Group(フォートレス・インベストメント・グループ)へ譲渡する契約を締結したと発表しました。フォートレスは、ヨドバシカメラをビジネスパートナーとしてそごう・西武の再生を図るとしており、旗艦店である西武池袋店にヨドバシカメラが入居するという報道は豊島区長が反対を表明するなど波紋を広げています。一方で地方店である秋田店・福井店は百貨店業態で営業が引き継がれるかが焦点となっています。秋田県は人口減少率が全国最高を9年連続で更新しており、今後も購買力の低下が見込まれる厳しい市場環境の中で、営業を続けることが出来るかは不透明です。
西武秋田店の売上高は以下の通りとなっています。(日経MJより)
2015年度 102億9500万円
2016年度 99億1400万円
2017年度 96億7200万円
2018年度 93億1800万円
2019年度 88億5900万円
2020年度 70億5200万円(売場縮小)
2021年度 64億4600万円
減少傾向が続いており、新型コロナウイルス感染症拡大や売場縮小で直近では大きく落ち込んでいます。一方でピーク売上高は1993年2月期の124億8500万円にとどまっており、地方百貨店ではピーク時から7割~8割の売上減少も珍しくない中、踏みとどまっているとも解釈できます。
平日に訪れましたが、地下食料品フロアは夕方にかけて賑わっていたものの、1階や2階フロアには閑古鳥が鳴いており、お客さんよりも従業員の方が多い状況でした。売場は高級感があり、大手資本の店舗だけあって地方の地場百貨店と比べ華やかで洗練された雰囲気を演出しますが、集客には結びついていない模様。現在空きフロアとなっている3階に来店動機に繋がるような魅力的なテナントを導入出来れば、賑わいも生まれるのではないでしょうか。秋田駅周辺には家電量販店が無く、売却を機に3階にヨドバシカメラが出店すれば、業績の回復も期待できるのではないかと個人的には考えます。
JR秋田駅から徒歩3分程度のところに、西武秋田店はあります。
店舗外観。
再開発ビル「秋田中央ビルディング」に1984年4月、「ほんきん西武」としてオープンしました。上層階にはANAクラウンプラザホテル秋田が入居しています。

アーケード街が隣接しており、雨でも濡れずに駅からアクセス出来ます。

屋上広告塔がきれいに映る角度はほぼありません。

納品口。

直接地下フロアへ入店することが出来るエスカレーターも設置されています。

反対側にも地下への入口があります。

壁面には竿燈まつりのイラストが描かれています。

正面入口。

大規模小売店舗表示板。

入口から煌びやかな雰囲気を感じさせます。

フロアガイド。従来は3階にも売場がありましたが、2020年3月19日以降は3階を閉鎖し、地下1階から2階の3フロアで営業を継続しています。

地下1階は食料品とインテリア、催事場、レストラン街のフロア。
催事場が食料品と同じフロアというのは珍しいですね。

青果売場。

地元企業、株式会社松紀が運営する南国屋が担当します。

鮮魚は仙令平庄が担当。東北地区の百貨店の鮮魚売場は、藤崎や仙台三越、川徳をはじめとして仙令平庄がほぼ独占状態にあります。

精肉は伊藤ハムフードソリューションが担当しており、対面量り売りコーナーも設けています。

加工食品は自前で運営しており、高級志向なこだわり商品まで幅広く品揃えしています。

和洋菓子などの銘品コーナーも有名ブランドは一通り揃います。

秋田県のお土産品をコーナー展開。稲庭うどんが数多く並んでいました。

地方各地の銘菓を取り揃えた「スイーツマーケット」

生活用品も地下1階で展開しています。

寝具など住まいの品は売場が狭く、品揃えが絞り込まれています。

催事場ではお歳暮ギフトセンターが開設されていました。

飲食店街の様子。

1階は化粧品、服飾雑貨、婦人服のフロア。

化粧品コーナー。

服飾雑貨コーナー。
陳列や照明の使い方にもこだわり、地方百貨店としては珍しい都会的な洗練された売場空間を演出します。

1階婦人服コーナー。

2階は婦人服、紳士服、子供服などのフロア。

2階婦人服。

売場通路。

紳士服コーナー。

3階へのエスカレーターは封鎖されています。

3階フロアの入口にはシャッターが閉まっているようです。

屋上はホテルの区画なので立ち入ることは出来ませんが、上層階のホテルに宿泊した際に見ることが出来ました。

西武秋田店 店舗概要
開業: 1984年4月27日
売場面積: 9774㎡(日経MJより)
営業時間:
月~木・日・祝休日:午前10時~午後7時
金・土:午前10時~午後7時30分
住所: 秋田県秋田市中通2-6-1
駐車場: 提携あり(2,000円~5,000円未満1時間無料、5,000円以上2時間無料)
HP: https://www.sogo-seibu.jp/akita/
西武秋田店は1984年4月、地元百貨店の「本金デパート」と西友の合弁企業である株式会社本金西武が運営する「ほんきん西武」として開業しました。その後本金西武は西武百貨店へ吸収合併され、2006年には「秋田西武」へ改称しています。
2019年10月、株式会社そごう・西武は、「西武大津店」「西武岡崎店」「そごう徳島店」「そごう西神店」「そごう川口店」5店舗の営業終了と、「西武福井店」「西武秋田店」2店舗の営業面積縮小を発表しました。経済環境の変化と業態間競合が激化する中で営業不振に歯止めがかからない状態が継続しており、現状のままでは業績の改善を見通すことは困難であると判断したと説明されていました。西武大津店、西武岡崎店、そごう徳島店、そごう西神店は2020年8月末日、そごう川口店は2021年2月末日に閉店しました。
そごう徳島店は徳島県唯一の百貨店であり、日本で最初に百貨店が消滅する都道府県は徳島県であると見込まれていましたが、2020年1月に山形県の大沼が経営破綻により閉店したため、徳島県は2番目に百貨店の存在しない都道府県となりました。なお、西武秋田店の売上高は閉店が決断された西武大津店、そごう徳島、そごう西神店、そごう川口店を下回っており、非常に厳しい業績でしたが、売場縮小による経営効率化により存続が可能と判断されました。
当初の発表では「フォンテAKITA」地下の「ザ・ガーデン自由が丘・西武」が撤退するのみでしたが、新型コロナウイルス感染症拡大に伴いアパレルブランドの閉店が相次いだことから、2020年3月19日以降は3階を閉鎖し、地下1階から2階の3フロアで営業を継続しています。
2022年11月、セブン&アイ・ホールディングスは子会社であるそごう・西武の株式全部を、不動産投資ファンド運用会社のFortress Investment Group(フォートレス・インベストメント・グループ)へ譲渡する契約を締結したと発表しました。フォートレスは、ヨドバシカメラをビジネスパートナーとしてそごう・西武の再生を図るとしており、旗艦店である西武池袋店にヨドバシカメラが入居するという報道は豊島区長が反対を表明するなど波紋を広げています。一方で地方店である秋田店・福井店は百貨店業態で営業が引き継がれるかが焦点となっています。秋田県は人口減少率が全国最高を9年連続で更新しており、今後も購買力の低下が見込まれる厳しい市場環境の中で、営業を続けることが出来るかは不透明です。
西武秋田店の売上高は以下の通りとなっています。(日経MJより)
2015年度 102億9500万円
2016年度 99億1400万円
2017年度 96億7200万円
2018年度 93億1800万円
2019年度 88億5900万円
2020年度 70億5200万円(売場縮小)
2021年度 64億4600万円
減少傾向が続いており、新型コロナウイルス感染症拡大や売場縮小で直近では大きく落ち込んでいます。一方でピーク売上高は1993年2月期の124億8500万円にとどまっており、地方百貨店ではピーク時から7割~8割の売上減少も珍しくない中、踏みとどまっているとも解釈できます。
平日に訪れましたが、地下食料品フロアは夕方にかけて賑わっていたものの、1階や2階フロアには閑古鳥が鳴いており、お客さんよりも従業員の方が多い状況でした。売場は高級感があり、大手資本の店舗だけあって地方の地場百貨店と比べ華やかで洗練された雰囲気を演出しますが、集客には結びついていない模様。現在空きフロアとなっている3階に来店動機に繋がるような魅力的なテナントを導入出来れば、賑わいも生まれるのではないでしょうか。秋田駅周辺には家電量販店が無く、売却を機に3階にヨドバシカメラが出店すれば、業績の回復も期待できるのではないかと個人的には考えます。