藤丸
- 2023/01/27
- 20:22
北海道帯広市。
JR帯広駅から徒歩10分程度のところに、藤丸はあります。
こちらの百貨店は2023年1月31日をもって営業を終了する予定です。
閉店7日前に訪れましたのでご紹介致します。
店舗外観。
1900年に「北越呉服」として創業、1930年に百貨店となり1950年に藤丸へ屋号を変更後、1982年に現在地に地上8階建ての現店舗を建設しました。

屋上広告塔。「富士山」と丸を意味しているのでしょうか。

店舗側面。

店舗裏手。

地下2階と地下3階に駐車場を設けるほか、隣接して駐車場棟も建設しており、車での来店が中心となっています。

搬入口はこちら側にあります。

正面入口。

寒さ対策のためか自動ドアではありません。

大規模小売店舗表示板。
「ふじまるビル」という名称の建物です。

閉店のお知らせ。

フロアガイド。
地下1階から地上8階までの9フロアありますが、8階は帯広市が運営する市民センターとなっており、商業区画は8フロアです。

「122年間のご愛顧、誠にありがとうございました」

シンメトリーな階段。

閉店までのカウントダウンが行われていました。

お客さんから寄せられたメッセージが貼り出されていました。

まずは地下1階食料品フロアから見ていきます。青果は九州屋が担当。

続いて精肉、鮮魚と続いています。

精肉は品揃えが絞り込まれていましたが、かつては対面量り売りコーナーも設けていたようです。

鮮魚は帯広市場直営「一鱗」が担当。

加工食品・和洋日配は北野エースが担当。

十勝・帯広のお土産なども販売していました。

酒売場。

十勝ワインも訴求していたようです。

和洋菓子などの銘品コーナーは全てを繋げて作業スペースを中央に大きく確保するような形式でした。

ベーカリーコーナー「トカチク」

1階は化粧品、服飾雑貨のフロア。都会的な洗練された空間ではありませんが、シャンデリアは豪華な雰囲気を演出します。

化粧品売場は一部で撤去が進められていました。

服飾雑貨コーナー。

50%オフなど大幅値引きされた商品も並びます。

宝飾品も1階で展開。

日産自動車のショールームも導入。藤丸の再建に向けて設立された新会社の社長には「帯広日産自動車」の親会社「村松ホールディングス」村松一樹社長が就任しており、以前から関係があったようです。

2階婦人服売場。



3階婦人服売場。

4階紳士服売場。


スポーツ用品も4階で展開。

商品が少なくなっている区画も見られました。

総合スーパーの閉店セール時などに見られる、カバンなど販売する期間限定ショップも出店していました。

5階はリビング用品のフロア。漆器などを閉店セールで値引きして販売していました。

寝具コーナー。

家具などを扱う「カンディハウス」

タオルやバス用品も値引きされていました。

6階は子供服と雑貨や書籍の専門店のフロア。

イベントスペースではキャラクターグッズの販売が行われていました。

入居する「MINIPLA」

東急ハンズトラックマーケットも出店。閉店が予定されていることからロゴなどは「ハンズ」へ転換されていませんでした。

くまざわ書店も出店。

7階はレストランと催事場となっており、訪れた日はTBS系列の番組で紹介されたグルメを集めた「おめざ感謝祭」が開催されており、人気を博していました。

看板のそばに飾られていた藤丸の模型。

エレベーターホールの様子。

レストランは2軒入居。

洋食と和食(そば)が楽しめますが、それぞれあまり規模は大きくありません。

催事場の様子。

7階から8階にかけて吹き抜けとなっており、このようなアーチが並んでいました。

8階から見た様子。

8階には帯広市が運営する市民活動交流センターが入居します。

各階に休憩スペースがあり、6階から店舗前を見下ろした様子です。

夜の藤丸。

藤丸 店舗概要
開業: 現店舗1980年(創業は1900年)
売場面積: 14374㎡(日経MJより)
営業時間: 午前10時~午後7時
住所: 北海道帯広市西2条南8丁目1番地
駐車場: 500台(1円以上のお買い上げで1時間まで無料、2000円以上のお買い上げで2時間まで無料、10000円以上のお買い上げで3時間まで無料)
HP: https://www.fujimaru.co.jp/
2023年1月31日をもって営業を終了する北海道帯広市の百貨店「藤丸」を訪れました。1900年に「北越呉服」として創業、1930年に百貨店となり1950年に藤丸へ屋号を変更後、1982年に現在地に地上8階建ての現店舗を建設。122年間に渡って営業を続けてきた老舗百貨店ですが、業績の不振からその歴史に幕を下ろします。最盛期となる1992年8月期には145億円を数えた売上高は、閉店が公表された時点で44億7600万円にまで低迷していました。人口減少や中心市街地の空洞化を背景に北海道内では2000年代以降に閉店が相次ぎ、藤丸の閉店後は百貨店のある街は札幌と函館だけになります。
ただし藤丸の屋号や建物を引き継いで新たな商業施設の開業に向けて準備が進められており、百貨店として営業を継続する可能性もあります。藤丸の再建に向けて共同で新会社を設立したのは「帯広日産自動車」の親会社「村松ホールディングス」と、帯広市のベンチャー企業「そら」で、耐震補強と改装工事を行い2023年冬のオープンを目指しています。
藤丸の売上高は以下の通りとなっています。(日経MJより。2022年度のみ十勝毎日新聞より)
2015年度 65億5900万円
2016年度 63億6900万円
2017年度 61億5300万円
2018年度 59億3300万円
2019年度 56億1100万円
2020年度 47億8200万円
2021年度 44億7600万円
2022年度 45億9600万円
2022年度8月期の売上高は、7月に来年1月の閉店が報じられてから来客の増加もあり、9期ぶりに増収を達成しました。しかし経常利益や純利益ともマイナスとなり、8期連続で赤字を計上する厳しい経営状況です。都市部の多くの百貨店が行動制限の緩和により2桁増収を記録するなか、藤丸の顧客は戻ってきていません。屋号を引き継ぐ新たな商業施設は、百貨店の機能を圧縮した「三十貨店」にすると新会社の村松一樹社長は答えており、収益が見込める商品群に品揃えを絞る方針です。衣料品やスポーツ用品の取り扱い、外商機能さえも維持するか不透明で、オフィスや医療機関などを誘致しテナント収入の確保を図ります。
閉店7日前に訪れましたが、閉店セールが開催されていることもあり多くのお客さんで賑わっていました。特に7階催事場で行われていたTBS系列の番組で紹介されたグルメを集めた「おめざ感謝祭」は高い集客を誇り、人気ブースには列が出来るなど盛況となっていました。高齢者を中心にイオンや長崎屋では満たすことのできない需要は確かに存在していると考えられ、新しい藤丸が街のランドマークとして復活することを期待したいですね。
JR帯広駅から徒歩10分程度のところに、藤丸はあります。
こちらの百貨店は2023年1月31日をもって営業を終了する予定です。
閉店7日前に訪れましたのでご紹介致します。
店舗外観。
1900年に「北越呉服」として創業、1930年に百貨店となり1950年に藤丸へ屋号を変更後、1982年に現在地に地上8階建ての現店舗を建設しました。

屋上広告塔。「富士山」と丸を意味しているのでしょうか。

店舗側面。

店舗裏手。

地下2階と地下3階に駐車場を設けるほか、隣接して駐車場棟も建設しており、車での来店が中心となっています。

搬入口はこちら側にあります。

正面入口。

寒さ対策のためか自動ドアではありません。

大規模小売店舗表示板。
「ふじまるビル」という名称の建物です。

閉店のお知らせ。

フロアガイド。
地下1階から地上8階までの9フロアありますが、8階は帯広市が運営する市民センターとなっており、商業区画は8フロアです。

「122年間のご愛顧、誠にありがとうございました」

シンメトリーな階段。

閉店までのカウントダウンが行われていました。

お客さんから寄せられたメッセージが貼り出されていました。

まずは地下1階食料品フロアから見ていきます。青果は九州屋が担当。

続いて精肉、鮮魚と続いています。

精肉は品揃えが絞り込まれていましたが、かつては対面量り売りコーナーも設けていたようです。

鮮魚は帯広市場直営「一鱗」が担当。

加工食品・和洋日配は北野エースが担当。

十勝・帯広のお土産なども販売していました。

酒売場。

十勝ワインも訴求していたようです。

和洋菓子などの銘品コーナーは全てを繋げて作業スペースを中央に大きく確保するような形式でした。

ベーカリーコーナー「トカチク」

1階は化粧品、服飾雑貨のフロア。都会的な洗練された空間ではありませんが、シャンデリアは豪華な雰囲気を演出します。

化粧品売場は一部で撤去が進められていました。

服飾雑貨コーナー。

50%オフなど大幅値引きされた商品も並びます。

宝飾品も1階で展開。

日産自動車のショールームも導入。藤丸の再建に向けて設立された新会社の社長には「帯広日産自動車」の親会社「村松ホールディングス」村松一樹社長が就任しており、以前から関係があったようです。

2階婦人服売場。



3階婦人服売場。

4階紳士服売場。


スポーツ用品も4階で展開。

商品が少なくなっている区画も見られました。

総合スーパーの閉店セール時などに見られる、カバンなど販売する期間限定ショップも出店していました。

5階はリビング用品のフロア。漆器などを閉店セールで値引きして販売していました。

寝具コーナー。

家具などを扱う「カンディハウス」

タオルやバス用品も値引きされていました。

6階は子供服と雑貨や書籍の専門店のフロア。

イベントスペースではキャラクターグッズの販売が行われていました。

入居する「MINIPLA」

東急ハンズトラックマーケットも出店。閉店が予定されていることからロゴなどは「ハンズ」へ転換されていませんでした。

くまざわ書店も出店。

7階はレストランと催事場となっており、訪れた日はTBS系列の番組で紹介されたグルメを集めた「おめざ感謝祭」が開催されており、人気を博していました。

看板のそばに飾られていた藤丸の模型。

エレベーターホールの様子。

レストランは2軒入居。

洋食と和食(そば)が楽しめますが、それぞれあまり規模は大きくありません。

催事場の様子。

7階から8階にかけて吹き抜けとなっており、このようなアーチが並んでいました。

8階から見た様子。

8階には帯広市が運営する市民活動交流センターが入居します。

各階に休憩スペースがあり、6階から店舗前を見下ろした様子です。

夜の藤丸。

藤丸 店舗概要
開業: 現店舗1980年(創業は1900年)
売場面積: 14374㎡(日経MJより)
営業時間: 午前10時~午後7時
住所: 北海道帯広市西2条南8丁目1番地
駐車場: 500台(1円以上のお買い上げで1時間まで無料、2000円以上のお買い上げで2時間まで無料、10000円以上のお買い上げで3時間まで無料)
HP: https://www.fujimaru.co.jp/
2023年1月31日をもって営業を終了する北海道帯広市の百貨店「藤丸」を訪れました。1900年に「北越呉服」として創業、1930年に百貨店となり1950年に藤丸へ屋号を変更後、1982年に現在地に地上8階建ての現店舗を建設。122年間に渡って営業を続けてきた老舗百貨店ですが、業績の不振からその歴史に幕を下ろします。最盛期となる1992年8月期には145億円を数えた売上高は、閉店が公表された時点で44億7600万円にまで低迷していました。人口減少や中心市街地の空洞化を背景に北海道内では2000年代以降に閉店が相次ぎ、藤丸の閉店後は百貨店のある街は札幌と函館だけになります。
ただし藤丸の屋号や建物を引き継いで新たな商業施設の開業に向けて準備が進められており、百貨店として営業を継続する可能性もあります。藤丸の再建に向けて共同で新会社を設立したのは「帯広日産自動車」の親会社「村松ホールディングス」と、帯広市のベンチャー企業「そら」で、耐震補強と改装工事を行い2023年冬のオープンを目指しています。
藤丸の売上高は以下の通りとなっています。(日経MJより。2022年度のみ十勝毎日新聞より)
2015年度 65億5900万円
2016年度 63億6900万円
2017年度 61億5300万円
2018年度 59億3300万円
2019年度 56億1100万円
2020年度 47億8200万円
2021年度 44億7600万円
2022年度 45億9600万円
2022年度8月期の売上高は、7月に来年1月の閉店が報じられてから来客の増加もあり、9期ぶりに増収を達成しました。しかし経常利益や純利益ともマイナスとなり、8期連続で赤字を計上する厳しい経営状況です。都市部の多くの百貨店が行動制限の緩和により2桁増収を記録するなか、藤丸の顧客は戻ってきていません。屋号を引き継ぐ新たな商業施設は、百貨店の機能を圧縮した「三十貨店」にすると新会社の村松一樹社長は答えており、収益が見込める商品群に品揃えを絞る方針です。衣料品やスポーツ用品の取り扱い、外商機能さえも維持するか不透明で、オフィスや医療機関などを誘致しテナント収入の確保を図ります。
閉店7日前に訪れましたが、閉店セールが開催されていることもあり多くのお客さんで賑わっていました。特に7階催事場で行われていたTBS系列の番組で紹介されたグルメを集めた「おめざ感謝祭」は高い集客を誇り、人気ブースには列が出来るなど盛況となっていました。高齢者を中心にイオンや長崎屋では満たすことのできない需要は確かに存在していると考えられ、新しい藤丸が街のランドマークとして復活することを期待したいですね。