イオン石和店(ザ・ビッグ石和店)
- 2023/03/06
- 10:39
山梨県笛吹市。
JR中央本線の石和温泉駅すぐのところに、イオン石和店(ザ・ビッグ石和店)はあります。
イオンリテールが運営するイオン石和店内にイオンビッグが運営するザ・ビッグ石和店が出店する形式のため、併せてご紹介いたします。
店舗外観。
1990年2月22日にニチイ石和店として開業。1997年に石和サティへ転換し、マイカルの経営破綻・イオン傘下入りを経て2011年3月1日よりイオン石和店として営業しています。

屋上広告塔にはサティのロゴがうっすらと残っています。

駅前すぐの立地です。

2008年5月30日に1階食料品売場をマックスバリュ東海へ移管。2015年3月14日にザ・ビッグへ業態転換されています。

店舗裏手。

駅前立地ですが、平面と立体合わせて738台の駐車場を備えています。

大規模小売店舗表示板。

定礎版。

フロアガイド。
2018年より3階は封鎖されており、現在は2フロアで営業中です。

食料品売場はザ・ビッグが入居しており、イオンリテールは衣料品・住まいの品を担当。

シャッターが閉じられた3階。

かつては「キッズプラザ、書籍のフロア」だったようです。

3階の避難経路図が残されていました。
子供服や家庭用品、モーリーファンタジーが営業していました。

3階への階段は一部塞がれています。

屋上駐車場は閉鎖中。

入口の吹き抜け。
今回はイオンリテール運営部分を紹介後に「ザ・ビッグ石和店」部分を紹介します。

1階に出店するモーリーファンタジー。

日用消耗品コーナー。

イオン直営の書籍売場。
書店というのは書店員さんがおすすめの本を紹介してくれる場でもあると思うのですが、書店チェーンではなくイオン直営売場となると本が好きな方が少ないのか、売場づくりや手書きPOPなどの工夫が乏しく、魅力に欠けると感じます。

2階は衣料品、住まいの品フロア。

子供服コーナー。

肌着コーナー。

スポーツ衣料コーナー。

広々とした売場で豊富な衣料品を揃えますが、平日という事もあり客足は疎らでした。

寝具コーナー。

靴はグリーンボックスが担当。

生活用品コーナー。

総合スーパーらしく子供玩具も充実。

2階に入居するセリア。かなり以前から営業しているような雰囲気。

ここからは1階食料品売場を担当する「ザ・ビッグ石和店」を見ていきます。
売場導入部から「安さ」を前面に打ち出し、玉ねぎ1個37円、まいたけ1パック77円、サンふじ1個97円といった目玉商品をボリューム展開。玉ねぎは多くの方が購入されていました。

いちごは1パック397円で提供。

地場野菜「甲斐の農産物」コーナーも設けますが、わずか4品目しか並べていない他、イオンが売り込みを図るオーガニック野菜や手間がかかる店内加工のカットフルーツなども扱いません(カットフルーツはアウトパックで供給)。

キャベツは1玉197円で販売。通常のイオンであれば1/4カットまで揃えますが、ザ・ビッグでは1/2の取り扱いにとどまります。

壁面の野菜コーナー。少量・小分けパックも原則として扱っておらず、合わせ調味料やドレッシングといった関連陳列にも消極的。

青果と並行して和日配コーナー。
「買えば買うほど安さがわかります!!」という文言は売場各所でアピールされています。

トップバリュベストプライスのゆでうどんは1玉27円。
隣に陳列された山積みのほうとう(117円)は山梨県らしい品揃えです。

町田食品の豆腐1丁300gを33円で提供。
運搬用ケースを用いた陳列で作業効率向上を図ります。

納豆も段ボールのまま陳列。一部を除いて97円均一で種類豊富に揃えています。

こんにゃくの常温販売は大黒天物産をはじめとして激安チェーンではよく見られます。

続く鮮魚売場。

安価なびんちょうマグロなどが並びます。

単品のお造りは297円均一という安さで販売。

一方お刺身盛り合わせは3点697円、4点770円などやや高単価に設定しており、食品トレーも華やかなデザインを用いるなどメリハリを付けた商品政策が窺えます。

続いて精肉売場を配置。

精肉はイオンフードサプライ、ミートサプライからの供給を中心に一部店内加工も実施。
イオンでは定番のタスマニアビーフやオーガニックラム、純輝鶏など「トップバリュグリーンアイ」の商品は扱っておらず、低価格品の売り込みに徹します。

「ザ・ビッグ盛り」と称する大容量パックの販売も強化します。

国産鶏もも肉は100g97円ですが、ブラジル産鶏もも肉は100g67円という安さ。
隣に並ぶ海養鶏の角切りはネーミングが国産のようですが実はブラジル産です。

卵コーナー。最近高騰している卵も10個1パック167円で提供。

牛乳コーナー。
こちらでも運搬用ケースを流用した陳列を実施。

最終コーナーにかけて惣菜売場。

揚げ物は77円均一で安さが際立っています。

「お弁当」「お弁当」「お弁当」とボードが並びまくります。
297円前後のアウトパック商品を中心に品揃え。

店内で焼き上げたピザも販売しており、人気なのか品薄となっていました。

握り寿司は1人前497円、597円とお買い得です。

アウトパックで供給する握り寿司、海鮮丼も低価格です。

直営でベーカリーも導入しており、このご時世では珍しい97円均一で安さを前面に押し出します。

ベーカリーコーナーは惣菜売場に組み込む形で移転しており、元のベーカリーコーナーにはトップバリュベストプライスが並んでいました。

パンは番重を重ねた簡素なコーナーに激安商品を展開します。

PBの食パンをエンドで大量陳列。イオンでは88円で販売されることの多い商品ですが、ザ・ビッグの端数価格が7で統一されているため、87円で販売。

冷凍食品コーナーでは味の素ギョーザが169円。

加工食品売場ではボリューム感あるカットケース陳列を多用します。

イオングループ標準小売価格48円のトップバリュ緑茶も47円で提供。

醬油コーナー。
高級品・こだわりの品はあまり扱わず、定番品とトップバリュを多フェイス展開します。

一部のトップバリュは端数価格を7に変更しておらず、228円のような価格設定も見られます。

ドレッシングコーナー。
アイテムを絞り込んでおり、多くのチェーンで販売されている「叙々苑野菜サラダのたれ」(オンラインショップでの定価702円)も扱っていません。

レトルトカレーは1食57円や77円など激安商品を大量陳列。節約したい方には強い味方です。

袋麺も5食入りで197円。

トップバリュベストプライスで埋め尽くされたカップ麺コーナー。
価格を追求したPBであるため、税抜き100円未満でこれだけのラインナップを実現。

菓子ではドラッグストア並みの低価格で商品が提供されており、多くの方が手に取っていました。

車での来店が多く、レジ袋購入を敬遠する方が多いのか、自由に利用できる段ボールが大量に用意されていました。

イオン石和店(ザ・ビッグ石和店) 店舗概要
開業: 1990年2月22日(ニチイ石和店として。2008年5月30日に1階にマックスバリュ開業。2015年3月14日にザ・ビッグへ業態転換)
売場面積: 14553㎡(ザ・ビッグは2154㎡。共に日本スーパー名鑑より)
営業時間: 1階 9:00〜22:00、2階 9:00〜21:00
住所: 山梨県笛吹市石和町駅前16-1
駐車場: 738台(無料)
イオンHP:https://www.aeon.com/store/%E3%82%A4%E3%82%AA%E3%83%B3/%E3%82%A4%E3%82%AA%E3%83%B3%E7%9F%B3%E5%92%8C%E5%BA%97/
ザ・ビッグHP:https://www.aeon.com/store/%E3%82%B6%E3%83%BB%E3%83%93%E3%83%83%E3%82%B0/%E3%82%B6%E3%83%BB%E3%83%93%E3%83%83%E3%82%B0%E7%9F%B3%E5%92%8C%E5%BA%97/
店内・売場の様子
時間帯: 13時頃
客数: やや多い
客層: 主婦、高齢者中心
買い物内容: 加工食品、日配中心に多め
売場の雰囲気: 簡素
品出し・前出し: やや悪い
クリンリネス: 普通
接客対応: 普通
店内BGM: 有線放送
精肉加工者: イオンフードサプライ、ミートサプライ、自社店内
鮮魚加工者: 自社店内
食品通常レジ: 8台(5台稼働中)
食品セミセルフレジ: 0台
食品完全セルフレジ: 0台
トイレ: ややきれい
休憩スペース: あり
インストアベーカリー: あり(直営)
プライベートブランド: トップバリュ
1990年2月22日にニチイ石和店として開業した店舗です。同年よりニチイは総合スーパーのブランドを「サティ」へと順次転換しており、ニチイ屋号で出店した最後の店舗となっています。1997年に石和サティへ転換し、マイカルの経営破綻・イオン傘下入りを経て2011年3月1日よりイオン石和店として営業しています。一方で当時サティとしては県内唯一の店舗であり、イオンと正式に統合する以前には経営効率が悪かった模様で、2008年5月30日に1階食料品売場をマックスバリュ東海へ移管。2015年3月14日にザ・ビッグへ業態転換されています。
イオンビッグ株式会社は、ディスカウントストア「ザ・ビッグ」を運営するイオンの完全子会社です。東海・中部地区を中心に2023年3月時点で94店舗を展開。2022年2月期の売上高は2123億4000万円、営業利益26億7700万円、経常利益26億5000万円、当期純利益13億5600万円となっています。2019年にはマックスバリュ東海、マックスバリュ中部より「ザ・ビッグ」業態を譲受し、2021年にはマックスバリュ長野を吸収合併したことで規模を急速に拡大。2018年2月期に27店だった店舗網は3.5倍に成長しました。
イオンリテール運営部分は2018年より3階を封鎖しており、1階に化粧品、日用消耗品、書籍売場を置き、2階に衣料品・住まいの品を展開します。ザ・ビッグが賑わう一方で、総合スーパーの不振部門を担うイオンリテール部分は集客に苦戦しており、少なくとも平日は利益が出るような売上は望めないでしょう。食品で稼ぎ、赤字の衣料・住居を補うという構図が不可能な状態となっており、食品売場のテナント化はイオンリテール転換後であれば検討されなかったと考えられます。また、フードコートが存在しておらず退店後に後継が決まらない区画もあり、現在営業している飲食テナントはロッテリアと地元の喫茶店のみです。これでは長時間滞在してもらえるような施設にはなり得ません。
ザ・ビッグは初めて訪れたのですが、その安さには驚きました。イオンらしいきめ細かな品揃えとはかけ離れていますが、イオングループのスケールメリット・バイイングパワーを生かした圧倒的な低価格を武器に集客しています。SKU数の絞り込みやカットケース陳列、ジャンブル陳列などコスト削減の施策も積極的に取り組み、物価高をものともしない強烈なプライスで商品を提供します。
導入部から青果、鮮魚、精肉、惣菜と配置。青果売場では先頭でいちご1パック397円、さんふじ1個97円、玉ねぎ1個37円といった目玉商品をボリューム展開。買い物のスタート時から安いという印象を与えます。甲斐の農産物コーナーも設けますが、わずか4品目しか並べていない他、イオンが売り込みを図るオーガニック野菜や手間がかかる店内加工のカットフルーツなども扱いません。
鮮魚や精肉は驚くような価格設定ではありませんが、ハレの日需要に応える商品や簡便・需要に応えるアイテムを削減し、普段使いの定番・売れ筋に絞り込むことで全体的な売価を低くコントロールしています。精肉では「ザ・ビッグ盛り」と称する大容量パックの販売も強化します。
惣菜売場の揚げ物コーナーでは77円均一で安さを訴求。お弁当は297円前後のアウトパック商品を中心に品揃えを行い、握り寿司6貫297円、海鮮丼各種397円といった低価格商品も並びます。直営でベーカリーも導入しており、このご時世では珍しい97円均一で安さを前面に押し出します。その他日配品、加工食品ではトップバリュベストプライスの売り込みを図ると共に、町田食品の豆腐1丁(300g)33円などPBを下回る商品も販売。大手NBも非常に競争力ある価格で提供します。
売場は平日の昼過ぎでしたが賑わっており、カゴ一杯に購入する方も多く見受けられました。ただし生鮮品の比率が低く、加工食品・菓子や日配品、パンなどが山積みになっている印象で、青果はよく動いているものの鮮魚や精肉であまり支持を得られていないのではないかと感じました。
JR中央本線の石和温泉駅すぐのところに、イオン石和店(ザ・ビッグ石和店)はあります。
イオンリテールが運営するイオン石和店内にイオンビッグが運営するザ・ビッグ石和店が出店する形式のため、併せてご紹介いたします。
店舗外観。
1990年2月22日にニチイ石和店として開業。1997年に石和サティへ転換し、マイカルの経営破綻・イオン傘下入りを経て2011年3月1日よりイオン石和店として営業しています。

屋上広告塔にはサティのロゴがうっすらと残っています。

駅前すぐの立地です。

2008年5月30日に1階食料品売場をマックスバリュ東海へ移管。2015年3月14日にザ・ビッグへ業態転換されています。

店舗裏手。

駅前立地ですが、平面と立体合わせて738台の駐車場を備えています。

大規模小売店舗表示板。

定礎版。

フロアガイド。
2018年より3階は封鎖されており、現在は2フロアで営業中です。

食料品売場はザ・ビッグが入居しており、イオンリテールは衣料品・住まいの品を担当。

シャッターが閉じられた3階。

かつては「キッズプラザ、書籍のフロア」だったようです。

3階の避難経路図が残されていました。
子供服や家庭用品、モーリーファンタジーが営業していました。

3階への階段は一部塞がれています。

屋上駐車場は閉鎖中。

入口の吹き抜け。
今回はイオンリテール運営部分を紹介後に「ザ・ビッグ石和店」部分を紹介します。

1階に出店するモーリーファンタジー。

日用消耗品コーナー。

イオン直営の書籍売場。
書店というのは書店員さんがおすすめの本を紹介してくれる場でもあると思うのですが、書店チェーンではなくイオン直営売場となると本が好きな方が少ないのか、売場づくりや手書きPOPなどの工夫が乏しく、魅力に欠けると感じます。

2階は衣料品、住まいの品フロア。

子供服コーナー。

肌着コーナー。

スポーツ衣料コーナー。

広々とした売場で豊富な衣料品を揃えますが、平日という事もあり客足は疎らでした。

寝具コーナー。

靴はグリーンボックスが担当。

生活用品コーナー。

総合スーパーらしく子供玩具も充実。

2階に入居するセリア。かなり以前から営業しているような雰囲気。

ここからは1階食料品売場を担当する「ザ・ビッグ石和店」を見ていきます。
売場導入部から「安さ」を前面に打ち出し、玉ねぎ1個37円、まいたけ1パック77円、サンふじ1個97円といった目玉商品をボリューム展開。玉ねぎは多くの方が購入されていました。

いちごは1パック397円で提供。

地場野菜「甲斐の農産物」コーナーも設けますが、わずか4品目しか並べていない他、イオンが売り込みを図るオーガニック野菜や手間がかかる店内加工のカットフルーツなども扱いません(カットフルーツはアウトパックで供給)。

キャベツは1玉197円で販売。通常のイオンであれば1/4カットまで揃えますが、ザ・ビッグでは1/2の取り扱いにとどまります。

壁面の野菜コーナー。少量・小分けパックも原則として扱っておらず、合わせ調味料やドレッシングといった関連陳列にも消極的。

青果と並行して和日配コーナー。
「買えば買うほど安さがわかります!!」という文言は売場各所でアピールされています。

トップバリュベストプライスのゆでうどんは1玉27円。
隣に陳列された山積みのほうとう(117円)は山梨県らしい品揃えです。

町田食品の豆腐1丁300gを33円で提供。
運搬用ケースを用いた陳列で作業効率向上を図ります。

納豆も段ボールのまま陳列。一部を除いて97円均一で種類豊富に揃えています。

こんにゃくの常温販売は大黒天物産をはじめとして激安チェーンではよく見られます。

続く鮮魚売場。

安価なびんちょうマグロなどが並びます。

単品のお造りは297円均一という安さで販売。

一方お刺身盛り合わせは3点697円、4点770円などやや高単価に設定しており、食品トレーも華やかなデザインを用いるなどメリハリを付けた商品政策が窺えます。

続いて精肉売場を配置。

精肉はイオンフードサプライ、ミートサプライからの供給を中心に一部店内加工も実施。
イオンでは定番のタスマニアビーフやオーガニックラム、純輝鶏など「トップバリュグリーンアイ」の商品は扱っておらず、低価格品の売り込みに徹します。

「ザ・ビッグ盛り」と称する大容量パックの販売も強化します。

国産鶏もも肉は100g97円ですが、ブラジル産鶏もも肉は100g67円という安さ。
隣に並ぶ海養鶏の角切りはネーミングが国産のようですが実はブラジル産です。

卵コーナー。最近高騰している卵も10個1パック167円で提供。

牛乳コーナー。
こちらでも運搬用ケースを流用した陳列を実施。

最終コーナーにかけて惣菜売場。

揚げ物は77円均一で安さが際立っています。

「お弁当」「お弁当」「お弁当」とボードが並びまくります。
297円前後のアウトパック商品を中心に品揃え。

店内で焼き上げたピザも販売しており、人気なのか品薄となっていました。

握り寿司は1人前497円、597円とお買い得です。

アウトパックで供給する握り寿司、海鮮丼も低価格です。

直営でベーカリーも導入しており、このご時世では珍しい97円均一で安さを前面に押し出します。

ベーカリーコーナーは惣菜売場に組み込む形で移転しており、元のベーカリーコーナーにはトップバリュベストプライスが並んでいました。

パンは番重を重ねた簡素なコーナーに激安商品を展開します。

PBの食パンをエンドで大量陳列。イオンでは88円で販売されることの多い商品ですが、ザ・ビッグの端数価格が7で統一されているため、87円で販売。

冷凍食品コーナーでは味の素ギョーザが169円。

加工食品売場ではボリューム感あるカットケース陳列を多用します。

イオングループ標準小売価格48円のトップバリュ緑茶も47円で提供。

醬油コーナー。
高級品・こだわりの品はあまり扱わず、定番品とトップバリュを多フェイス展開します。

一部のトップバリュは端数価格を7に変更しておらず、228円のような価格設定も見られます。

ドレッシングコーナー。
アイテムを絞り込んでおり、多くのチェーンで販売されている「叙々苑野菜サラダのたれ」(オンラインショップでの定価702円)も扱っていません。

レトルトカレーは1食57円や77円など激安商品を大量陳列。節約したい方には強い味方です。

袋麺も5食入りで197円。

トップバリュベストプライスで埋め尽くされたカップ麺コーナー。
価格を追求したPBであるため、税抜き100円未満でこれだけのラインナップを実現。

菓子ではドラッグストア並みの低価格で商品が提供されており、多くの方が手に取っていました。

車での来店が多く、レジ袋購入を敬遠する方が多いのか、自由に利用できる段ボールが大量に用意されていました。

イオン石和店(ザ・ビッグ石和店) 店舗概要
開業: 1990年2月22日(ニチイ石和店として。2008年5月30日に1階にマックスバリュ開業。2015年3月14日にザ・ビッグへ業態転換)
売場面積: 14553㎡(ザ・ビッグは2154㎡。共に日本スーパー名鑑より)
営業時間: 1階 9:00〜22:00、2階 9:00〜21:00
住所: 山梨県笛吹市石和町駅前16-1
駐車場: 738台(無料)
イオンHP:https://www.aeon.com/store/%E3%82%A4%E3%82%AA%E3%83%B3/%E3%82%A4%E3%82%AA%E3%83%B3%E7%9F%B3%E5%92%8C%E5%BA%97/
ザ・ビッグHP:https://www.aeon.com/store/%E3%82%B6%E3%83%BB%E3%83%93%E3%83%83%E3%82%B0/%E3%82%B6%E3%83%BB%E3%83%93%E3%83%83%E3%82%B0%E7%9F%B3%E5%92%8C%E5%BA%97/
店内・売場の様子
時間帯: 13時頃
客数: やや多い
客層: 主婦、高齢者中心
買い物内容: 加工食品、日配中心に多め
売場の雰囲気: 簡素
品出し・前出し: やや悪い
クリンリネス: 普通
接客対応: 普通
店内BGM: 有線放送
精肉加工者: イオンフードサプライ、ミートサプライ、自社店内
鮮魚加工者: 自社店内
食品通常レジ: 8台(5台稼働中)
食品セミセルフレジ: 0台
食品完全セルフレジ: 0台
トイレ: ややきれい
休憩スペース: あり
インストアベーカリー: あり(直営)
プライベートブランド: トップバリュ
1990年2月22日にニチイ石和店として開業した店舗です。同年よりニチイは総合スーパーのブランドを「サティ」へと順次転換しており、ニチイ屋号で出店した最後の店舗となっています。1997年に石和サティへ転換し、マイカルの経営破綻・イオン傘下入りを経て2011年3月1日よりイオン石和店として営業しています。一方で当時サティとしては県内唯一の店舗であり、イオンと正式に統合する以前には経営効率が悪かった模様で、2008年5月30日に1階食料品売場をマックスバリュ東海へ移管。2015年3月14日にザ・ビッグへ業態転換されています。
イオンビッグ株式会社は、ディスカウントストア「ザ・ビッグ」を運営するイオンの完全子会社です。東海・中部地区を中心に2023年3月時点で94店舗を展開。2022年2月期の売上高は2123億4000万円、営業利益26億7700万円、経常利益26億5000万円、当期純利益13億5600万円となっています。2019年にはマックスバリュ東海、マックスバリュ中部より「ザ・ビッグ」業態を譲受し、2021年にはマックスバリュ長野を吸収合併したことで規模を急速に拡大。2018年2月期に27店だった店舗網は3.5倍に成長しました。
イオンリテール運営部分は2018年より3階を封鎖しており、1階に化粧品、日用消耗品、書籍売場を置き、2階に衣料品・住まいの品を展開します。ザ・ビッグが賑わう一方で、総合スーパーの不振部門を担うイオンリテール部分は集客に苦戦しており、少なくとも平日は利益が出るような売上は望めないでしょう。食品で稼ぎ、赤字の衣料・住居を補うという構図が不可能な状態となっており、食品売場のテナント化はイオンリテール転換後であれば検討されなかったと考えられます。また、フードコートが存在しておらず退店後に後継が決まらない区画もあり、現在営業している飲食テナントはロッテリアと地元の喫茶店のみです。これでは長時間滞在してもらえるような施設にはなり得ません。
ザ・ビッグは初めて訪れたのですが、その安さには驚きました。イオンらしいきめ細かな品揃えとはかけ離れていますが、イオングループのスケールメリット・バイイングパワーを生かした圧倒的な低価格を武器に集客しています。SKU数の絞り込みやカットケース陳列、ジャンブル陳列などコスト削減の施策も積極的に取り組み、物価高をものともしない強烈なプライスで商品を提供します。
導入部から青果、鮮魚、精肉、惣菜と配置。青果売場では先頭でいちご1パック397円、さんふじ1個97円、玉ねぎ1個37円といった目玉商品をボリューム展開。買い物のスタート時から安いという印象を与えます。甲斐の農産物コーナーも設けますが、わずか4品目しか並べていない他、イオンが売り込みを図るオーガニック野菜や手間がかかる店内加工のカットフルーツなども扱いません。
鮮魚や精肉は驚くような価格設定ではありませんが、ハレの日需要に応える商品や簡便・需要に応えるアイテムを削減し、普段使いの定番・売れ筋に絞り込むことで全体的な売価を低くコントロールしています。精肉では「ザ・ビッグ盛り」と称する大容量パックの販売も強化します。
惣菜売場の揚げ物コーナーでは77円均一で安さを訴求。お弁当は297円前後のアウトパック商品を中心に品揃えを行い、握り寿司6貫297円、海鮮丼各種397円といった低価格商品も並びます。直営でベーカリーも導入しており、このご時世では珍しい97円均一で安さを前面に押し出します。その他日配品、加工食品ではトップバリュベストプライスの売り込みを図ると共に、町田食品の豆腐1丁(300g)33円などPBを下回る商品も販売。大手NBも非常に競争力ある価格で提供します。
売場は平日の昼過ぎでしたが賑わっており、カゴ一杯に購入する方も多く見受けられました。ただし生鮮品の比率が低く、加工食品・菓子や日配品、パンなどが山積みになっている印象で、青果はよく動いているものの鮮魚や精肉であまり支持を得られていないのではないかと感じました。