特集 12年目の被災地(1) 福島第一原発周辺の商業施設跡
- 2023/03/11
- 14:00
東日本大震災の発生から、3月11日で12年になります。
今回は、普段の内容とは大きく異なるものの、各地の震災遺構や現在も休業が続く福島第一原発周辺の商業施設などを訪れた記録をご紹介いたします。興味がないという方や、震災でつらい経験があり思い出したくないという方がおられましたら申し訳ありません。特集記事を4つ投稿した後は今まで通りのスーパーマーケットの記事に戻りますので、ご了承ください。
(1)福島第一原発周辺の商業施設跡(現在のページ)
(2)岩手県の震災遺構
(3)宮城県の震災遺構
(4)福島県の震災遺構
という順番でご紹介致します。
福島第一原発の西側を通る国道6号は、2011年3月の原発事故で通行が制限されました。その後、14年9月に自動車のみ通行許可証なしに全線通行できるようになり、20年3月には放射線量低減や地元の要望を受け、バイクの全線通行も認められ、ようやく2022年8月30日に自転車や徒歩での通行が可能になりました。この記事では、国道6号沿いに残っている商業施設・飲食店の跡地を中心にご紹介いたします。
ケーズデンキ双葉富岡店。
開業予定日が2011年3月の13日や25日、中旬といった様々な情報がありますが、オープン前に震災が起き、一度もお客を迎えることはありませんでした。


店舗裏手。

入口は塞がれていました。雑草も刈り取られていますし、施設のメンテナンスは行われているように思えました。

ファッションセンターしまむら富岡店。

看板を照らす照明も折れ曲がっています。

側面のガラスが割れ、中が直接見渡せるようになっていました。

商品が散乱し荒れ果てた売場。

正面入口側は天井部分が落ちていました。

自動ドアのガラス越しに撮影しています。

「入園・入学準備グッズ」「春の新作」といった文字が並び、3月11日当時の売場のまま残されています。

しまむらは店舗裏手にも大きな穴が開いていました。

セブンイレブンの店舗もありましたが、完全に板で塞がれていました。

コメリハード&グリーン富岡店。
2013年3月23日には全く同名の店舗が群馬県富岡市にオープンしていますが、現在もこちらは休業中の扱いです。
日本スーパー名鑑によると、1994年3月10日開業の売場面積862平米だったようです。

規模が小さく、農家のニーズを捉える品揃えだった模様。
現在は建物が解体されていますが、至近距離にホームセンター「ダイユーエイト」が営業していました。

一部破損したコメリの看板。

園芸用品など散乱した屋外売場。

プランターなどは一部きれいに残っているようです。

店舗裏手には腐葉土などが置かれていたのでしょうか。土の山となっています。

隣には個人経営と見られる弁当屋も立地しています。

コナカ双葉富岡店。

あまり大きな店舗ではありません。

入口は閉ざされています。

内部は天井が落ち、かなり荒れているようです。

商業施設ではありませんが、大手外食チェーンの店舗跡地も紹介します。
かっぱ寿司富岡夜ノ森店。
かっぱ寿司は2016年10月にロゴマークを刷新し、かっぱのキャラクターは姿を消しています。
1皿100円(税込105円)という表記からもわかる通り、2011年当時は外食でも消費税は5%でした。

ガラス越しに店内が窺えます。
湯飲みや小皿は散乱していますが、食事途中という様子は無く、衛生面もあり生ものは処分してから立ち去ったのでしょうか。

別角度から。

福島第一原発から少し離れるものの、現在も休業中のスーパーがあります。
ヨークベニマル浪江店は2000年6月23日にヨークタウン浪江の核店舗としてオープンしましたが、東日本大震災の原発事故に伴い2011年3月11日より休業が続いてます。至近距離にはイオン浪江店が2019年7月にオープンしており、放射線の問題よりも採算の問題で営業再開しない方針のようです。

よる10:00までという文字は残りますが、ハトのマークは消されています。

平屋ですがおよそ2000平米程度はあると見られます。

共用駐車場410台を備えていました。向かいの店舗跡は建設業の企業の事務所として利用されています。

ホームセンター「ニューライフジャスト」。
運営元のジャストは2019年5月でホームセンター事業から撤退しており、再開することはありません。

ヨークベニマル店舗前のオブジェ。

駐車場には以前のもみじマークが見られました。2011年2月から順次現行のデザインへ切り替えられていた模様です。

店舗の前は草が生い茂っています。

店内の什器などは全て撤去されていました。


納品口。

受付から中を除くと「従業員食堂」の入口が見えました。

ヨークベニマル浪江店、ジャスト浪江店の社員駐車場。

被災地の復興は、2021年12月に仙台市と青森県八戸市を結ぶ総延長359キロメートルの三陸沿岸道路が全線開通し、2020年3月にJR常磐線が全面開通しています。高台移転による宅地造成や災害公営住宅の整備、新たな防潮堤の整備もほぼ完了し、農業や水産業も復活の兆しがあります。一方で福島第1原発事故による放射線物質の放出・拡散によって、原発周辺の6町村の一部が現在も避難指示区域(帰還困難地域)に指定されており、避難指示が解除されても元の家に戻ってくる住民はわずかにとどまっています。原発では廃炉作業が今なお続いており、福島のこの地域が本当の意味で復興するのはまだまだ先のことになりそうです。
続いては岩手県、宮城県、福島県の震災遺構、伝承館を訪れましたので、紹介します。
まずは岩手県から→http://daieisaison.jp/blog-entry-788.html
今回は、普段の内容とは大きく異なるものの、各地の震災遺構や現在も休業が続く福島第一原発周辺の商業施設などを訪れた記録をご紹介いたします。興味がないという方や、震災でつらい経験があり思い出したくないという方がおられましたら申し訳ありません。特集記事を4つ投稿した後は今まで通りのスーパーマーケットの記事に戻りますので、ご了承ください。
(1)福島第一原発周辺の商業施設跡(現在のページ)
(2)岩手県の震災遺構
(3)宮城県の震災遺構
(4)福島県の震災遺構
という順番でご紹介致します。
福島第一原発の西側を通る国道6号は、2011年3月の原発事故で通行が制限されました。その後、14年9月に自動車のみ通行許可証なしに全線通行できるようになり、20年3月には放射線量低減や地元の要望を受け、バイクの全線通行も認められ、ようやく2022年8月30日に自転車や徒歩での通行が可能になりました。この記事では、国道6号沿いに残っている商業施設・飲食店の跡地を中心にご紹介いたします。
ケーズデンキ双葉富岡店。
開業予定日が2011年3月の13日や25日、中旬といった様々な情報がありますが、オープン前に震災が起き、一度もお客を迎えることはありませんでした。


店舗裏手。

入口は塞がれていました。雑草も刈り取られていますし、施設のメンテナンスは行われているように思えました。

ファッションセンターしまむら富岡店。

看板を照らす照明も折れ曲がっています。

側面のガラスが割れ、中が直接見渡せるようになっていました。

商品が散乱し荒れ果てた売場。

正面入口側は天井部分が落ちていました。

自動ドアのガラス越しに撮影しています。

「入園・入学準備グッズ」「春の新作」といった文字が並び、3月11日当時の売場のまま残されています。

しまむらは店舗裏手にも大きな穴が開いていました。

セブンイレブンの店舗もありましたが、完全に板で塞がれていました。

コメリハード&グリーン富岡店。
2013年3月23日には全く同名の店舗が群馬県富岡市にオープンしていますが、現在もこちらは休業中の扱いです。
日本スーパー名鑑によると、1994年3月10日開業の売場面積862平米だったようです。

規模が小さく、農家のニーズを捉える品揃えだった模様。
現在は建物が解体されていますが、至近距離にホームセンター「ダイユーエイト」が営業していました。

一部破損したコメリの看板。

園芸用品など散乱した屋外売場。

プランターなどは一部きれいに残っているようです。

店舗裏手には腐葉土などが置かれていたのでしょうか。土の山となっています。

隣には個人経営と見られる弁当屋も立地しています。

コナカ双葉富岡店。

あまり大きな店舗ではありません。

入口は閉ざされています。

内部は天井が落ち、かなり荒れているようです。

商業施設ではありませんが、大手外食チェーンの店舗跡地も紹介します。
かっぱ寿司富岡夜ノ森店。
かっぱ寿司は2016年10月にロゴマークを刷新し、かっぱのキャラクターは姿を消しています。
1皿100円(税込105円)という表記からもわかる通り、2011年当時は外食でも消費税は5%でした。

ガラス越しに店内が窺えます。
湯飲みや小皿は散乱していますが、食事途中という様子は無く、衛生面もあり生ものは処分してから立ち去ったのでしょうか。

別角度から。

福島第一原発から少し離れるものの、現在も休業中のスーパーがあります。
ヨークベニマル浪江店は2000年6月23日にヨークタウン浪江の核店舗としてオープンしましたが、東日本大震災の原発事故に伴い2011年3月11日より休業が続いてます。至近距離にはイオン浪江店が2019年7月にオープンしており、放射線の問題よりも採算の問題で営業再開しない方針のようです。

よる10:00までという文字は残りますが、ハトのマークは消されています。

平屋ですがおよそ2000平米程度はあると見られます。

共用駐車場410台を備えていました。向かいの店舗跡は建設業の企業の事務所として利用されています。

ホームセンター「ニューライフジャスト」。
運営元のジャストは2019年5月でホームセンター事業から撤退しており、再開することはありません。

ヨークベニマル店舗前のオブジェ。

駐車場には以前のもみじマークが見られました。2011年2月から順次現行のデザインへ切り替えられていた模様です。

店舗の前は草が生い茂っています。

店内の什器などは全て撤去されていました。


納品口。

受付から中を除くと「従業員食堂」の入口が見えました。

ヨークベニマル浪江店、ジャスト浪江店の社員駐車場。

被災地の復興は、2021年12月に仙台市と青森県八戸市を結ぶ総延長359キロメートルの三陸沿岸道路が全線開通し、2020年3月にJR常磐線が全面開通しています。高台移転による宅地造成や災害公営住宅の整備、新たな防潮堤の整備もほぼ完了し、農業や水産業も復活の兆しがあります。一方で福島第1原発事故による放射線物質の放出・拡散によって、原発周辺の6町村の一部が現在も避難指示区域(帰還困難地域)に指定されており、避難指示が解除されても元の家に戻ってくる住民はわずかにとどまっています。原発では廃炉作業が今なお続いており、福島のこの地域が本当の意味で復興するのはまだまだ先のことになりそうです。
続いては岩手県、宮城県、福島県の震災遺構、伝承館を訪れましたので、紹介します。
まずは岩手県から→http://daieisaison.jp/blog-entry-788.html