マックスバリュ東習志野店
- 2023/07/11
- 21:00
千葉県習志野市。
京成本線の実籾駅から徒歩20分程度のところに、マックスバリュ東習志野店はあります。
店舗外観。
2004年11月19日にイオン東習志野ショッピングセンター(現:イオンタウン東習志野)の核店舗として開業。2021年7月に「買物体験型スーパーマーケット」の2号店として(1号店はおゆみ野店)リニューアルオープンしました。

テープが貼られた形跡が多いことから、テナントはかなり入れ替わっているようですが、現在はダイソー、モーリーファンタジー、マックハウス、トレジャーファクトリーなどが営業しています。

モーリーファンタジー。

農産物直売所の「わくわく広場」も出店。

ダイソーは開業時から改装されていない様子。

マックスバリュ東習志野店の売場を見ていきます。
店内装飾に趣向を凝らし、テーマパークのような楽しさやワクワク感が溢れる買い物空間を演出。

青果売場では導入部にお買い得な均一野菜と並んで、千葉県内で収穫された地場野菜を大きく展開します。

上質な果物も丁寧に彩り良く陳列。

カットフルーツコーナー。青果売場でも電子棚札を導入。

「メロンたっぷりパリエ」(1280円)など華やかな見た目の商品が並びます。

日本各地のこだわり瓶詰ジュースを集積したコーナーを配置。関東地区ではあまり見られない商品も導入し、独自性ある売場となっています。

健康志向の高まりによって伸長しているドライフルーツも大きく展開。

千葉県産の地場野菜コーナー。生産者の顔写真も紹介します。

トップバリュグリーンアイのオーガニック野菜コーナーに加え、ユナイテッド・スーパーマーケット・ホールディングス(USMH)が開発する水耕栽培野菜も提案します。根付きのレタスは購入後も新鮮さが維持されるのが魅力です。

室内水耕栽培で洗わずに食べられるレタスも販売。

壁面に沿って精肉、鮮魚、惣菜と続きます。

精肉売場導入部。リニューアル当初は高級志向なアイテムも取り扱いしていた様子で、320g1000円の低価格な牛肉切り落としの上には「人形町今半すき焼わりした」が置かれるなどアンバランスな関連陳列が見受けられました。

トップバリュグリーンアイの「タスマニアビーフ」や東北産「きたの玄米牛」のステーキ肉を大量陳列。どちらも赤身肉で、上質な国産霜降りステーキ肉などはほぼ扱いません。

平台ショーケースには大容量なオーストラリア産カットステーキ肉、アメリカ産焼き肉用肉などをボリューム展開。

焼肉用では国産黒毛和牛もラインナップ。

壁面の豚肉、鶏肉コーナー。時短・簡便ニーズに対応した味付け肉も取り扱います。

大容量パックでの価格訴求も実施。

イオンフードサプライといったイオン系列ではない住商フーズからも仕入れを行い、「千葉県産恋する豚」「山形県産山形豚」などのブランド豚も販売します。

冷凍コーナーでは馬刺しに加え、千葉県産のシカやイノシシといった「ジビエ」も取り扱います。

「房総ジビエを食べよう!」というPOPはありますが、レシピ紹介など食べ方提案をしなくては販売に繋がらないのではないでしょうか。ラム肉や馬刺しなど、ある程度食文化として定着しているカテゴリと異なり、ジビエを手に取ってもらうためにはそれなりの工夫が必要なはずです。

先進的な取り組みとして、植物由来の代替肉「BEYOND MEAT(ビヨンドミート)」も導入。こちらは日本国内ではUSMHがアメリカのビヨンドミート社と独占販売契約を結んでいる商品となっています。環境や健康に配慮する顧客をターゲットとするものの、価格が割高なため販売は低調な模様です。アメリカで拡大傾向にあった代替肉市場も、直近ではビヨンドミート社も含め苦境に陥っているという報道もあります。

続く鮮魚売場。

銀鮭を大量陳列。

対面販売を実施しますが16時には調理承りが終了。ただし調理が必要な丸魚はほとんど扱いません。

お刺身は本マグロ中トロの入った「ごちそう盛り合わせ」(4点1580円、6点1980円)といった高級志向なアイテムも並びます。

単品お造りはかつおを売り出していました。

鮮魚部門で展開する握り寿司は1人前8貫880円~980円でネタにこだわった商品を販売。

「魚屋のりゅうきゅう丼」(698円)など郷土料理を取り入れた商品も投入します。

一体的に配置された鮮魚、惣菜売場は大きなガラス張りの調理場・厨房を備え、ライブ感を演出。開店ニュースリリースには「味覚のみならず、目で見て、香りを感じて、音を聞いて、出来立てアツアツに触れて、 おいしさ、鮮度の良さ、選ぶ楽しさを感じる取り組みを実施する」と記載があり、五感を刺激するシズル感の演出も目指しています。

近年売上が伸長している冷凍食品コーナーを惣菜売場・鮮魚売場と隣接させ、見通しの良い空間を作り出しています。

厨房の奥行きはあまり無いように感じます。

鮮魚売場から惣菜売場にかけて魚惣菜コーナーを配置しており、店頭で販売されている素材を使用した焼き魚、煮魚、天ぷらなどバラエティ豊かに販売します。

縞ホッケ、鯖、銀鮭塩焼き、銀鮭西京焼き、からすかれいがメインの焼き魚弁当と海老天重は各種598円とやや強気な価格帯ですが、身が大きく満足感があります。

お弁当はアウトパック商品も多く導入しますが、店内調理の「旨みたっぷり牡蠣飯」(598円)や「仙台名物ねぎ塩牛タン重」(798円)など美味しさにこだわった差別化アイテムも揃えています。

旬の食材を使用した天ぷらなど工夫ある商品は見られるものの、揚げ物は全般的にオーソドックスな品揃えで、もう少しグリル料理が欲しいと感じました。

ベーカリーコーナー。

店内で焼き上げたホテルブレッドを訴求。

サンドイッチコーナー。リニューアル当初並んでいたと推測される手間のかかる店内調理品からは撤退している模様で、立体的な売場に並ぶのはアウトパックの低価格品です。

精肉売場でも販売されている植物由来の代替肉「BEYOND MEAT(ビヨンドミート)」を使用したハンバーガーも販売。

和日配の納豆コーナー。
パルメザンチーズを関連陳列し、「パルメ納豆ごはん」という斬新な食べ方提案を実施。

洋日配の牛乳コーナー。
トップバリュの比率が思いのほか少なめ。

デザートコーナー。このショーケース裏手にイートインスペースが設置されています。

上質なチーズ類とワインの関連陳列コーナー。

冷凍食品コーナーではご当地冷凍ギョーザも好評を博しているようです。

トップバリュグリーンアイのオーガニック食品もコーナー展開し、健康需要に対応。

醬油コーナー。

高級品、こだわりの品をふんだんに取り揃え、「うまいもん巡り」と称するプライスカードで商品説明も行っています。

ドレッシングコーナーは幅12尺分を確保。

トップバリュに加え、USMHのプライベートブランド「eatime(イータイム)」も並びます。ちなみにこの店舗周辺約1km圏内にはマルエツ2店舗とカスミが乱立し、どこでもトップバリュとイータイムが購入可能で、PBによる差別化は難しい商環境です。

「味噌らーめん専門店麺場田所商店」や「天然とんこつラーメン専門店一蘭」の商品をエンドでコーナー展開。

コーヒー、紅茶類は高級志向な品揃え。

輸入菓子もコーナー展開。

トップバリュの均一菓子は欠品も目立ちました。

酒類は高価格帯の商品も積極的に導入。

クラフトビールも充実。

マックスバリュ東習志野店 店舗概要
開業: 2004年11月19日
売場面積: 2830㎡(日本スーパー名鑑より)
営業時間: 8:00~22:00
住所: 千葉県習志野市東習志野6-7-8
駐車場: 440台(入庫後120分無料。以降60分毎に200円)
HP: https://www.mv-kanto.co.jp/stores/206/
店内・売場の様子
時間帯: 16時頃
客数: やや少ない
客層: 主婦、高齢者、家族連れ中心
買い物内容: 生鮮、惣菜中心にやや多め
売場の雰囲気: 上質感、ワクワク感
品出し・前出し: やや悪い
クリンリネス: やや良い
接客対応: 普通
店内BGM: 有線放送
精肉加工者: 自社店内、イオンフードサプライ、住商フーズ株式会社川崎塩浜プロセスセンター
鮮魚加工者: 自社店内
食品通常レジ: 0台
食品セミセルフレジ: 4台(2台稼働中)、精算機8台
食品完全セルフレジ: 12台(現金対応6台、キャッシュレス専用6台)
備考: Scan&Go(スキャン&ゴー)導入
トイレ: きれい
休憩スペース: あり
インストアベーカリー: あり
プライベートブランド: トップバリュ、eatime(イータイム)
マックスバリュ東習志野店は2004年11月から営業している店舗ですが、2021年7月に「買物体験型スーパーマーケット」の2号店として(1号店はおゆみ野店)リニューアルオープンしました。マックスバリュ関東のリリースによると、「買物体験型スーパーマーケット」とは「買物に来てくださったお客さまが、①滞在時間を楽しむスーパーマーケット ②お客さまの五感を刺激するスーパーマーケット ③お客さま好みのスーパーマーケット ④買物以外の目的をもてるスーパーマーケット の4つを実現するもの」とされています。具体的な施策としては、対面販売の強化、ライブ感や鮮度感の訴求、Scan&Go(スキャンアンドゴー)の導入やオンラインデリバリーの実施、イートインスペースの拡充が挙げられています。
2830㎡の広大な売場に青果、精肉、鮮魚、惣菜と配置。特に鮮魚と惣菜を一体的に展開することで、調理場の作業風景をお客様へダイナミックに伝えています。店内装飾にも趣向を凝らし、テーマパークのような楽しさやワクワク感が溢れる買い物空間を演出。日常使いからハレの日まで幅広い需要に応える品揃えを展開します。
青果売場では導入部にお買い得な均一野菜と並んで、千葉県内で収穫された地場野菜を大きく展開。上質な果物も丁寧に彩り良く陳列されています。華やかな見た目のカットフルーツなどと並んで、日本各地のこだわり瓶詰ジュースを集積したコーナーを配置。関東地区ではあまり見られない商品も導入し、独自性ある売場となっています。イオンが推し進めるオーガニック野菜や、ユナイテッド・スーパーマーケット・ホールディングス(USMH)が開発する水耕栽培野菜も提案します。
精肉売場は上質な牛肉はあまり扱いませんが、ファミリー層向けの大容量パック、盛り合わせなど主軸に展開します。リニューアル当初は高級志向なアイテムも取り扱いしていた様子で、320g1000円の牛肉切り落としの上には「人形町今半すき焼わりした」が置かれるなどアンバランスな関連陳列が見受けられました。一方でイオンフードサプライといったイオン系列ではない住商フーズからも仕入れを行い、「千葉県産恋する豚」「山形県産山形豚」といったブランド豚も取り扱います。冷凍コーナーでは馬刺しに加え、千葉県産のシカやイノシシの「ジビエ」も販売されており驚きましたが、POPによる食べ方提案、料理紹介などを行わないと販売には繋がらないのではないでしょうか。
一体的に配置された鮮魚、惣菜売場は大きなガラス張りの調理場・厨房を備え、ライブ感を演出するとともに、出来立て・作り立てを訴求します。鮮魚は調理が必要な丸魚こそ取り扱いが少ないものの、切身やお刺身は充実の品揃え。お刺身は本マグロ中トロの入った「ごちそう盛り合わせ」(4点1580円、6点1980円)といった高級志向なアイテムも並びます。鮮魚部門で展開する握り寿司は1人前8貫880円~980円でネタにこだわった商品を販売。「魚屋のりゅうきゅう丼」(698円)など郷土料理を取り入れた商品も投入します。
鮮魚売場から惣菜売場にかけて魚惣菜コーナーを配置しており、店頭で販売されている素材を使用した焼き魚、煮魚、天ぷらなどバラエティ豊かに販売します。縞ホッケ、鯖、銀鮭塩焼き、銀鮭西京焼き、からすかれいがメインの焼き魚弁当と海老天重は各種598円とやや強気な価格帯ですが、身が大きく満足感があります。お弁当はアウトパック商品も多く導入しますが、店内調理の「旨みたっぷり牡蠣飯」(598円)や「仙台名物ねぎ塩牛タン重」(798円)など美味しさにこだわった差別化アイテムも揃えています。旬の食材を使用した天ぷらなど工夫ある商品は見られるものの、揚げ物は全般的にオーソドックスな品揃えで、もう少しグリル料理が欲しいと感じました。
ベーカリーコーナーも併設し窯焼きピザやホテルブレッドなど売り込みを図りますが、隣接する調理パンコーナーは全てアウトパック商品で、リニューアル当初並んでいたと推測される手間のかかる店内調理品からは撤退している模様です。加工食品でも高級品、こだわりの品をふんだんに取り揃え、「うまいもん巡り」と称するプライスカードで商品説明も行っています。オーガニック食品もコーナー展開し、健康需要に対応。近年各社が強化している冷凍食品も拡充し、簡便・時短需要に応える商品も販売。ご当地冷凍ギョーザも好評を博しているようです。ワインとチーズを筆頭に関連陳列やプロモーションコーナーも上手く構成されています。
リニューアル当初は高級路線に振れた商品政策だったと見られますが、現在は客層に合わせて変更されている模様です。身の丈に合った店舗運営は大切ですが、ニュースリリースにあった試食販売は行われておらず、鮮魚の対面販売強化を謳いつつ16時には調理終了に加え、菓子類の欠品や品出し不足などが気になりました。
約1km圏内にユナイテッド・スーパーマーケット・ホールディングス(USMH)の系列店舗が4店舗ひしめき合う地区ですが、マルエツやカスミと比べ企業規模の小さいマックスバリュ関東も十分対等に競り合っています。平日としてはファミリー層が多く、客単価も比較的高い印象。12台を導入した完全セルフレジの利用も浸透しているほか、USMHのドミナントの成果として各社共通のシステムであるScan&Go(スキャンアンドゴー)の利用率は高くなっています。休日の様子を見ていないので確実なことは言えませんが、年商目標27億円という数字は相当な繁盛店であり、平日の混み具合を見るとやや厳しい水準に感じられました。同じ時間帯に周辺店舗を見て回った際の個人的な憶測ですが、売上順位は「ヤオコー船橋三山>マックスバリュ東習志野≧カスミ東習志野≧マルエツ東習志野>>>マルエツ船橋三山」ではないかと感じます。
京成本線の実籾駅から徒歩20分程度のところに、マックスバリュ東習志野店はあります。
店舗外観。
2004年11月19日にイオン東習志野ショッピングセンター(現:イオンタウン東習志野)の核店舗として開業。2021年7月に「買物体験型スーパーマーケット」の2号店として(1号店はおゆみ野店)リニューアルオープンしました。

テープが貼られた形跡が多いことから、テナントはかなり入れ替わっているようですが、現在はダイソー、モーリーファンタジー、マックハウス、トレジャーファクトリーなどが営業しています。

モーリーファンタジー。

農産物直売所の「わくわく広場」も出店。

ダイソーは開業時から改装されていない様子。

マックスバリュ東習志野店の売場を見ていきます。
店内装飾に趣向を凝らし、テーマパークのような楽しさやワクワク感が溢れる買い物空間を演出。

青果売場では導入部にお買い得な均一野菜と並んで、千葉県内で収穫された地場野菜を大きく展開します。

上質な果物も丁寧に彩り良く陳列。

カットフルーツコーナー。青果売場でも電子棚札を導入。

「メロンたっぷりパリエ」(1280円)など華やかな見た目の商品が並びます。

日本各地のこだわり瓶詰ジュースを集積したコーナーを配置。関東地区ではあまり見られない商品も導入し、独自性ある売場となっています。

健康志向の高まりによって伸長しているドライフルーツも大きく展開。

千葉県産の地場野菜コーナー。生産者の顔写真も紹介します。

トップバリュグリーンアイのオーガニック野菜コーナーに加え、ユナイテッド・スーパーマーケット・ホールディングス(USMH)が開発する水耕栽培野菜も提案します。根付きのレタスは購入後も新鮮さが維持されるのが魅力です。

室内水耕栽培で洗わずに食べられるレタスも販売。

壁面に沿って精肉、鮮魚、惣菜と続きます。

精肉売場導入部。リニューアル当初は高級志向なアイテムも取り扱いしていた様子で、320g1000円の低価格な牛肉切り落としの上には「人形町今半すき焼わりした」が置かれるなどアンバランスな関連陳列が見受けられました。

トップバリュグリーンアイの「タスマニアビーフ」や東北産「きたの玄米牛」のステーキ肉を大量陳列。どちらも赤身肉で、上質な国産霜降りステーキ肉などはほぼ扱いません。

平台ショーケースには大容量なオーストラリア産カットステーキ肉、アメリカ産焼き肉用肉などをボリューム展開。

焼肉用では国産黒毛和牛もラインナップ。

壁面の豚肉、鶏肉コーナー。時短・簡便ニーズに対応した味付け肉も取り扱います。

大容量パックでの価格訴求も実施。

イオンフードサプライといったイオン系列ではない住商フーズからも仕入れを行い、「千葉県産恋する豚」「山形県産山形豚」などのブランド豚も販売します。

冷凍コーナーでは馬刺しに加え、千葉県産のシカやイノシシといった「ジビエ」も取り扱います。

「房総ジビエを食べよう!」というPOPはありますが、レシピ紹介など食べ方提案をしなくては販売に繋がらないのではないでしょうか。ラム肉や馬刺しなど、ある程度食文化として定着しているカテゴリと異なり、ジビエを手に取ってもらうためにはそれなりの工夫が必要なはずです。

先進的な取り組みとして、植物由来の代替肉「BEYOND MEAT(ビヨンドミート)」も導入。こちらは日本国内ではUSMHがアメリカのビヨンドミート社と独占販売契約を結んでいる商品となっています。環境や健康に配慮する顧客をターゲットとするものの、価格が割高なため販売は低調な模様です。アメリカで拡大傾向にあった代替肉市場も、直近ではビヨンドミート社も含め苦境に陥っているという報道もあります。

続く鮮魚売場。

銀鮭を大量陳列。

対面販売を実施しますが16時には調理承りが終了。ただし調理が必要な丸魚はほとんど扱いません。

お刺身は本マグロ中トロの入った「ごちそう盛り合わせ」(4点1580円、6点1980円)といった高級志向なアイテムも並びます。

単品お造りはかつおを売り出していました。

鮮魚部門で展開する握り寿司は1人前8貫880円~980円でネタにこだわった商品を販売。

「魚屋のりゅうきゅう丼」(698円)など郷土料理を取り入れた商品も投入します。

一体的に配置された鮮魚、惣菜売場は大きなガラス張りの調理場・厨房を備え、ライブ感を演出。開店ニュースリリースには「味覚のみならず、目で見て、香りを感じて、音を聞いて、出来立てアツアツに触れて、 おいしさ、鮮度の良さ、選ぶ楽しさを感じる取り組みを実施する」と記載があり、五感を刺激するシズル感の演出も目指しています。

近年売上が伸長している冷凍食品コーナーを惣菜売場・鮮魚売場と隣接させ、見通しの良い空間を作り出しています。

厨房の奥行きはあまり無いように感じます。

鮮魚売場から惣菜売場にかけて魚惣菜コーナーを配置しており、店頭で販売されている素材を使用した焼き魚、煮魚、天ぷらなどバラエティ豊かに販売します。

縞ホッケ、鯖、銀鮭塩焼き、銀鮭西京焼き、からすかれいがメインの焼き魚弁当と海老天重は各種598円とやや強気な価格帯ですが、身が大きく満足感があります。

お弁当はアウトパック商品も多く導入しますが、店内調理の「旨みたっぷり牡蠣飯」(598円)や「仙台名物ねぎ塩牛タン重」(798円)など美味しさにこだわった差別化アイテムも揃えています。

旬の食材を使用した天ぷらなど工夫ある商品は見られるものの、揚げ物は全般的にオーソドックスな品揃えで、もう少しグリル料理が欲しいと感じました。

ベーカリーコーナー。

店内で焼き上げたホテルブレッドを訴求。

サンドイッチコーナー。リニューアル当初並んでいたと推測される手間のかかる店内調理品からは撤退している模様で、立体的な売場に並ぶのはアウトパックの低価格品です。

精肉売場でも販売されている植物由来の代替肉「BEYOND MEAT(ビヨンドミート)」を使用したハンバーガーも販売。

和日配の納豆コーナー。
パルメザンチーズを関連陳列し、「パルメ納豆ごはん」という斬新な食べ方提案を実施。

洋日配の牛乳コーナー。
トップバリュの比率が思いのほか少なめ。

デザートコーナー。このショーケース裏手にイートインスペースが設置されています。

上質なチーズ類とワインの関連陳列コーナー。

冷凍食品コーナーではご当地冷凍ギョーザも好評を博しているようです。

トップバリュグリーンアイのオーガニック食品もコーナー展開し、健康需要に対応。

醬油コーナー。

高級品、こだわりの品をふんだんに取り揃え、「うまいもん巡り」と称するプライスカードで商品説明も行っています。

ドレッシングコーナーは幅12尺分を確保。

トップバリュに加え、USMHのプライベートブランド「eatime(イータイム)」も並びます。ちなみにこの店舗周辺約1km圏内にはマルエツ2店舗とカスミが乱立し、どこでもトップバリュとイータイムが購入可能で、PBによる差別化は難しい商環境です。

「味噌らーめん専門店麺場田所商店」や「天然とんこつラーメン専門店一蘭」の商品をエンドでコーナー展開。

コーヒー、紅茶類は高級志向な品揃え。

輸入菓子もコーナー展開。

トップバリュの均一菓子は欠品も目立ちました。

酒類は高価格帯の商品も積極的に導入。

クラフトビールも充実。

マックスバリュ東習志野店 店舗概要
開業: 2004年11月19日
売場面積: 2830㎡(日本スーパー名鑑より)
営業時間: 8:00~22:00
住所: 千葉県習志野市東習志野6-7-8
駐車場: 440台(入庫後120分無料。以降60分毎に200円)
HP: https://www.mv-kanto.co.jp/stores/206/
店内・売場の様子
時間帯: 16時頃
客数: やや少ない
客層: 主婦、高齢者、家族連れ中心
買い物内容: 生鮮、惣菜中心にやや多め
売場の雰囲気: 上質感、ワクワク感
品出し・前出し: やや悪い
クリンリネス: やや良い
接客対応: 普通
店内BGM: 有線放送
精肉加工者: 自社店内、イオンフードサプライ、住商フーズ株式会社川崎塩浜プロセスセンター
鮮魚加工者: 自社店内
食品通常レジ: 0台
食品セミセルフレジ: 4台(2台稼働中)、精算機8台
食品完全セルフレジ: 12台(現金対応6台、キャッシュレス専用6台)
備考: Scan&Go(スキャン&ゴー)導入
トイレ: きれい
休憩スペース: あり
インストアベーカリー: あり
プライベートブランド: トップバリュ、eatime(イータイム)
マックスバリュ東習志野店は2004年11月から営業している店舗ですが、2021年7月に「買物体験型スーパーマーケット」の2号店として(1号店はおゆみ野店)リニューアルオープンしました。マックスバリュ関東のリリースによると、「買物体験型スーパーマーケット」とは「買物に来てくださったお客さまが、①滞在時間を楽しむスーパーマーケット ②お客さまの五感を刺激するスーパーマーケット ③お客さま好みのスーパーマーケット ④買物以外の目的をもてるスーパーマーケット の4つを実現するもの」とされています。具体的な施策としては、対面販売の強化、ライブ感や鮮度感の訴求、Scan&Go(スキャンアンドゴー)の導入やオンラインデリバリーの実施、イートインスペースの拡充が挙げられています。
2830㎡の広大な売場に青果、精肉、鮮魚、惣菜と配置。特に鮮魚と惣菜を一体的に展開することで、調理場の作業風景をお客様へダイナミックに伝えています。店内装飾にも趣向を凝らし、テーマパークのような楽しさやワクワク感が溢れる買い物空間を演出。日常使いからハレの日まで幅広い需要に応える品揃えを展開します。
青果売場では導入部にお買い得な均一野菜と並んで、千葉県内で収穫された地場野菜を大きく展開。上質な果物も丁寧に彩り良く陳列されています。華やかな見た目のカットフルーツなどと並んで、日本各地のこだわり瓶詰ジュースを集積したコーナーを配置。関東地区ではあまり見られない商品も導入し、独自性ある売場となっています。イオンが推し進めるオーガニック野菜や、ユナイテッド・スーパーマーケット・ホールディングス(USMH)が開発する水耕栽培野菜も提案します。
精肉売場は上質な牛肉はあまり扱いませんが、ファミリー層向けの大容量パック、盛り合わせなど主軸に展開します。リニューアル当初は高級志向なアイテムも取り扱いしていた様子で、320g1000円の牛肉切り落としの上には「人形町今半すき焼わりした」が置かれるなどアンバランスな関連陳列が見受けられました。一方でイオンフードサプライといったイオン系列ではない住商フーズからも仕入れを行い、「千葉県産恋する豚」「山形県産山形豚」といったブランド豚も取り扱います。冷凍コーナーでは馬刺しに加え、千葉県産のシカやイノシシの「ジビエ」も販売されており驚きましたが、POPによる食べ方提案、料理紹介などを行わないと販売には繋がらないのではないでしょうか。
一体的に配置された鮮魚、惣菜売場は大きなガラス張りの調理場・厨房を備え、ライブ感を演出するとともに、出来立て・作り立てを訴求します。鮮魚は調理が必要な丸魚こそ取り扱いが少ないものの、切身やお刺身は充実の品揃え。お刺身は本マグロ中トロの入った「ごちそう盛り合わせ」(4点1580円、6点1980円)といった高級志向なアイテムも並びます。鮮魚部門で展開する握り寿司は1人前8貫880円~980円でネタにこだわった商品を販売。「魚屋のりゅうきゅう丼」(698円)など郷土料理を取り入れた商品も投入します。
鮮魚売場から惣菜売場にかけて魚惣菜コーナーを配置しており、店頭で販売されている素材を使用した焼き魚、煮魚、天ぷらなどバラエティ豊かに販売します。縞ホッケ、鯖、銀鮭塩焼き、銀鮭西京焼き、からすかれいがメインの焼き魚弁当と海老天重は各種598円とやや強気な価格帯ですが、身が大きく満足感があります。お弁当はアウトパック商品も多く導入しますが、店内調理の「旨みたっぷり牡蠣飯」(598円)や「仙台名物ねぎ塩牛タン重」(798円)など美味しさにこだわった差別化アイテムも揃えています。旬の食材を使用した天ぷらなど工夫ある商品は見られるものの、揚げ物は全般的にオーソドックスな品揃えで、もう少しグリル料理が欲しいと感じました。
ベーカリーコーナーも併設し窯焼きピザやホテルブレッドなど売り込みを図りますが、隣接する調理パンコーナーは全てアウトパック商品で、リニューアル当初並んでいたと推測される手間のかかる店内調理品からは撤退している模様です。加工食品でも高級品、こだわりの品をふんだんに取り揃え、「うまいもん巡り」と称するプライスカードで商品説明も行っています。オーガニック食品もコーナー展開し、健康需要に対応。近年各社が強化している冷凍食品も拡充し、簡便・時短需要に応える商品も販売。ご当地冷凍ギョーザも好評を博しているようです。ワインとチーズを筆頭に関連陳列やプロモーションコーナーも上手く構成されています。
リニューアル当初は高級路線に振れた商品政策だったと見られますが、現在は客層に合わせて変更されている模様です。身の丈に合った店舗運営は大切ですが、ニュースリリースにあった試食販売は行われておらず、鮮魚の対面販売強化を謳いつつ16時には調理終了に加え、菓子類の欠品や品出し不足などが気になりました。
約1km圏内にユナイテッド・スーパーマーケット・ホールディングス(USMH)の系列店舗が4店舗ひしめき合う地区ですが、マルエツやカスミと比べ企業規模の小さいマックスバリュ関東も十分対等に競り合っています。平日としてはファミリー層が多く、客単価も比較的高い印象。12台を導入した完全セルフレジの利用も浸透しているほか、USMHのドミナントの成果として各社共通のシステムであるScan&Go(スキャンアンドゴー)の利用率は高くなっています。休日の様子を見ていないので確実なことは言えませんが、年商目標27億円という数字は相当な繁盛店であり、平日の混み具合を見るとやや厳しい水準に感じられました。同じ時間帯に周辺店舗を見て回った際の個人的な憶測ですが、売上順位は「ヤオコー船橋三山>マックスバリュ東習志野≧カスミ東習志野≧マルエツ東習志野>>>マルエツ船橋三山」ではないかと感じます。