イオン南越谷店
- 2023/08/03
- 19:50
埼玉県越谷市。
JR武蔵野線の南越谷駅と東武伊勢崎線の新越谷駅から徒歩3分程度のところに、イオン南越谷店はあります。
店舗外観。1979年6月に「ダイエー南越谷店」として開業した店舗です。
公共施設や専門店も含め「越谷サンシティ」を構成します。

店舗側面。

屋上広告塔は店舗裏手にあります。


「サンシティホール」など公共施設も隣接。


「越谷サンシティ」表記のある入口。

越谷市のゆるキャラ「ガーヤちゃん」。

噴水などがある場所は「サンシティ広場」と呼ばれているようです。

サンシティ名店街のご案内。飲食店などは空きテナントも目立ちます。

フロアガイド。2012年以降は順次直営売場を縮小し現在は地下1階から2階までの3フロアで営業していますが、かつては6階までダイエーの直営売場でした。

1階フロア平面図。

地下1階食料品フロアから見ていきます。ダイエーよりもイオン色の強い売場デザインに感じます。

木目調の床とスポット照明で上質感を演出しますが、もう少し蛍光灯の明かりを抑えても良いのではないかと思います。

導入部に値ごろ感のある野菜をバラ売りでボリューム展開し、多くのお客さんを集めていました。

カットスイカも大量陳列。

スイカ、パイナップル以外のカットフルーツはアウトパックで品揃えします。

高品質な果物も彩り良く陳列し、旬や季節感を演出。糖度表示やモニターによる商品紹介なども実施します。

「近いがうまい埼玉産」と題して地場野菜を訴求。

トマトコーナー。陳列篭も駆使して立体感のある商品の見せ方が出来ています。

水耕栽培の葉物野菜もコーナー展開。

トップバリュグリーンアイのオーガニック野菜も売り込みます。

時短・簡便ニーズに応えるカット野菜、野菜炒めミックスや下処理済み野菜なども充実。

続く鮮魚売場。

土用の丑の日直前の訪問だったため、賑やかな飾り付けが見られました。

奈良漬やビールの関連陳列も行います。

100g798円の本マグロ中トロなど上質なアイテムも販売。

刺身はお手頃な価格帯が中心のオーソドックスな品揃え。

「魚屋の鮨」を名乗る握り寿司コーナー。大トロやウニ、イクラも入った「大トロ入りご馳走握り」(10貫1580円)や「本鮪づくしにぎり鮨」(6貫1280円)など素材にこだわった贅沢な商品が並びます。

精肉売場。ピンクがかった照明を使用します。

導入部では「トンテキ」を提案。
豚肉そのままと味付け肉を用意しており、レシピ紹介や調理見本、関連陳列、POPも含めて完成度の高い売場です。

上質な和牛は少ないものの、タスマニアビーフなど赤身を売りにしたステーキ肉をおすすめしています。元ダイエー店舗ですが「さつま姫牛」の取り扱いはありません。

味付け肉よりどり3パック980円セールを開催。

埼玉県日高市に本部があるサイボクの「サイボクゴールデンポーク」を差別化商品として取り入れています。

トップバリュグリーンアイの「純輝鶏」はノントレーで提供。

惣菜売場。

「唐揚げ唐王」

系列のオリジンやリワードキッチンの商品は見られず、店内調理の弁当はあまり魅力的に映りませんでした。

アウトパックの比率が高く、「出来立て」「作り立て」といった付加価値は打ち出せていません。

あまり他店で注目したことがなかったのですが、手巻きおにぎりは128円から158円で提供。

具たっぷりという割には具材が小さく、これで278円というのは割高な印象です。セブンイレブンの具材が上に乗ったインパクトある商品を模倣したのかも知れませんが、クオリティは全く及びません。

サラダは女性のニーズも捉える多彩な品揃えを展開します。

惣菜部門では低価格な握り寿司を販売することで高級志向な鮮魚部門との棲み分けを図ります。

トップバリュのレトルトパウチ惣菜は圧巻のアイテム数が並びます。

インストアベーカリーも併設しますが、夕方ピーク前にボリューム感がありません。
シンプルな商品が多く、価格も今一つで買い求めるお客さんも少ないようです。

洋日配の牛乳コーナー。トップバリュベストプライスを大量陳列。フェイスアップはこまめに行われている様子。

和日配の納豆コーナー。88円から98円で様々な商品が選べます。

加工食品売場、醬油コーナー。

ドレッシングコーナー。

所々に高級品・こだわりの品を導入しますが、イオンスタイルなどと比べると割合は低く、トップバリュによる価格訴求を軸として展開します。

1階は「ヘルス&ビューティーと暮らしの品とキッズ用品のフロア」
花火大会に向けたコーナーも展開していました。

生活用品コーナー。

寝具、インテリア用品。

化粧品コーナー。

自転車はイオンバイクではなく直営。

2階は衣料品フロア。

平日という事もありお客さんの姿はほとんど見られませんでした。

旧態依然とした総合スーパーの売場という印象。

婦人服売場。

レディスファッション専門店も出店しています。

1階から2階にかけて小さな吹き抜けがあります。

総合スーパーらしいシンメトリーな階段。

3階はイオンリテール北関東カンパニーの事務所となっており、立ち入ることは出来ません。

4階に入居するキャン・ドゥ。

売場スペースは持て余し気味。

ゲームコーナー。このほか5階には屋内遊園地、6階には市の図書館が入居しています。

イオン南越谷店 店舗概要
開業: 1979年06月15日
売場面積: 約6000㎡(目測)
営業時間:
B1 7:00〜22:00
1F 9:00〜21:00
2F 9:00〜21:00
住所: 埼玉県越谷市南越谷1-2876-1
駐車場: 238台(お買い上げ1000円以上→1時間無料、3000円以上→2時間無料)
HP: https://www.aeon.com/store/%E3%82%A4%E3%82%AA%E3%83%B3/%E3%82%A4%E3%82%AA%E3%83%B3%E5%8D%97%E8%B6%8A%E8%B0%B7%E5%BA%97/
店内・売場の様子
時間帯: 14時頃
客数: やや多い
客層: 主婦、高齢者中心
買い物内容: 生鮮、惣菜中心にやや多め
売場の雰囲気: 明るい
品出し・前出し: やや良い
クリンリネス: 良い
接客対応: やや良い
店内BGM: 有線放送
精肉加工者: イオンフードサプライ、プライフーズ、ミートサプライ、自社店内
鮮魚加工者: 自社店内
食品通常レジ: 0台
食品セミセルフレジ: 5台(4台稼働中)、精算機10台
食品完全セルフレジ: 0台
トイレ: 普通
休憩スペース: あり
インストアベーカリー: あり
プライベートブランド: トップバリュ
1979年に「ダイエー南越谷店」として開業した店舗です。2016年3月に「イオン南越谷店」へ転換。当初は2019年8月に撤退する方針でしたが、隣接する公共施設「サンシティホール」も含めた地区の再開発計画が持ち上がり、越谷市が建物解体までの家賃低減を交渉した結果、営業継続に至りました。2012年以降は順次直営売場を縮小し現在は地下1階から2階までの3フロアで営業していますが、かつては6階までダイエーの直営売場であり、1999年当時は売場面積1万2592㎡、年商約81億5100万円を計上していました(2000年版日本スーパー名鑑より)。
当初は2024年度に営業を終了し建物が解体される予定でしたが、長引くコロナ禍やウクライナ情勢による建設資材高騰を受けて1年延期され、2023年に入りさらに計画が変更となりました。今年5月の発表によると、公共施設など入るホール棟を大規模改修にとどめ、商業棟のみ解体する方針へ転換。現施設は26年度まで使用し、29年度オープンを目指すとの事です。
1階化粧品や生活用品は改装済みで、ある程度洗練された売場を展開しますが、2階衣料品フロアは旧態依然とした総合スーパー特有の空間です。お客さんも疎らで、とても採算が取れているとは思えませんでした。婦人・紳士服は一通り扱いますが、子供服は肌着中心に絞り込まれています。家具やインテリア用品は大幅に売場が縮小されているため、取捨選択した品揃えがなされていますが、衣料品は不良在庫を多く抱える売場という印象を持ちます。
地下食料品売場はエスカレーターを降りて青果、鮮魚、精肉、惣菜と配置。青果では導入部に値ごろ感のある野菜をバラ売りでボリューム展開し、多くのお客さんを集めていました。買い物の始まりから「安さ」を打ち出す戦略は功を奏しているようです。高品質な果物も丁寧に陳列するほか、トップバリュグリーンアイのオーガニック野菜や産地直送野菜も豊富にラインナップ。少量・小分けサイズやカット野菜など単身・少人数世帯向けのアイテムも強化します。
鮮魚はオープンキッチン方式でライブ感や鮮度感を訴求します。夕方にも調理が続いており、見栄えを重視した売場の手直しや、売れ残った丸魚を売場から下げてサクやお刺身への加工など、時間帯に応じた柔軟な品揃えを実施。100g798円の本マグロ中トロなど上質なアイテムも販売するほか、握り寿司では大トロやウニ、イクラも入った1人前10貫1580円や本鮪づくしにぎり鮨6貫1280円など素材にこだわった贅沢な商品が並びます。
精肉は複数のプロセスセンターから供給を受け構成します。上質な和牛は少ないものの、タスマニアビーフなど赤身を売りにしたステーキ肉をおすすめしています。元ダイエー店舗ですが「さつま姫牛」の取り扱いはありません。そのほか埼玉県日高市に本部があるサイボクの「サイボクゴールデンポーク」を差別化商品として取り入れています。大容量パックによる価格訴求や味付け肉など、ファミリー層向けの商品も提供します。
惣菜はあまり手の込んだアイテムが見られず、弁当もアウトパック比率が非常に高くなっています。サラダの品揃えは豊富ですが、魚惣菜や煮物、グリル料理、ピザなどが弱く、定番の唐揚げも陳列量が少なく感じられました。和洋日配や加工食品は所々に高級品・こだわりの品を導入しますが、イオンスタイルなどと比べると割合は少なめ。トップバリュによる価格訴求を軸として展開します。酒類も限られたスペースの関係でイオンらしい充実した品揃えは実現できていません。
平日だったため15時頃は閑散としていた食料品フロアも16時を過ぎる賑わいはじめ、主婦や高齢者に加え家族連れ、子供連れの来店も見られました。駅前立地ということで単価はそれほど高くない水準です。レジはセミセルフレジ5台のみ設置されており、3台稼働で5~6人が列を作る場面も見受けられました。その後レジ応援が入り緩和されましたが、列が解消することはありませんでした。完全セルフレジを導入し、単価の低いお客さんを上手く捌ければ良いのですが、近い将来閉店が見込まれる店舗に設備投資は行われないのでしょうか。
JR武蔵野線の南越谷駅と東武伊勢崎線の新越谷駅から徒歩3分程度のところに、イオン南越谷店はあります。
店舗外観。1979年6月に「ダイエー南越谷店」として開業した店舗です。
公共施設や専門店も含め「越谷サンシティ」を構成します。

店舗側面。

屋上広告塔は店舗裏手にあります。


「サンシティホール」など公共施設も隣接。


「越谷サンシティ」表記のある入口。

越谷市のゆるキャラ「ガーヤちゃん」。

噴水などがある場所は「サンシティ広場」と呼ばれているようです。

サンシティ名店街のご案内。飲食店などは空きテナントも目立ちます。

フロアガイド。2012年以降は順次直営売場を縮小し現在は地下1階から2階までの3フロアで営業していますが、かつては6階までダイエーの直営売場でした。

1階フロア平面図。

地下1階食料品フロアから見ていきます。ダイエーよりもイオン色の強い売場デザインに感じます。

木目調の床とスポット照明で上質感を演出しますが、もう少し蛍光灯の明かりを抑えても良いのではないかと思います。

導入部に値ごろ感のある野菜をバラ売りでボリューム展開し、多くのお客さんを集めていました。

カットスイカも大量陳列。

スイカ、パイナップル以外のカットフルーツはアウトパックで品揃えします。

高品質な果物も彩り良く陳列し、旬や季節感を演出。糖度表示やモニターによる商品紹介なども実施します。

「近いがうまい埼玉産」と題して地場野菜を訴求。

トマトコーナー。陳列篭も駆使して立体感のある商品の見せ方が出来ています。

水耕栽培の葉物野菜もコーナー展開。

トップバリュグリーンアイのオーガニック野菜も売り込みます。

時短・簡便ニーズに応えるカット野菜、野菜炒めミックスや下処理済み野菜なども充実。

続く鮮魚売場。

土用の丑の日直前の訪問だったため、賑やかな飾り付けが見られました。

奈良漬やビールの関連陳列も行います。

100g798円の本マグロ中トロなど上質なアイテムも販売。

刺身はお手頃な価格帯が中心のオーソドックスな品揃え。

「魚屋の鮨」を名乗る握り寿司コーナー。大トロやウニ、イクラも入った「大トロ入りご馳走握り」(10貫1580円)や「本鮪づくしにぎり鮨」(6貫1280円)など素材にこだわった贅沢な商品が並びます。

精肉売場。ピンクがかった照明を使用します。

導入部では「トンテキ」を提案。
豚肉そのままと味付け肉を用意しており、レシピ紹介や調理見本、関連陳列、POPも含めて完成度の高い売場です。

上質な和牛は少ないものの、タスマニアビーフなど赤身を売りにしたステーキ肉をおすすめしています。元ダイエー店舗ですが「さつま姫牛」の取り扱いはありません。

味付け肉よりどり3パック980円セールを開催。

埼玉県日高市に本部があるサイボクの「サイボクゴールデンポーク」を差別化商品として取り入れています。

トップバリュグリーンアイの「純輝鶏」はノントレーで提供。

惣菜売場。

「唐揚げ唐王」

系列のオリジンやリワードキッチンの商品は見られず、店内調理の弁当はあまり魅力的に映りませんでした。

アウトパックの比率が高く、「出来立て」「作り立て」といった付加価値は打ち出せていません。

あまり他店で注目したことがなかったのですが、手巻きおにぎりは128円から158円で提供。

具たっぷりという割には具材が小さく、これで278円というのは割高な印象です。セブンイレブンの具材が上に乗ったインパクトある商品を模倣したのかも知れませんが、クオリティは全く及びません。

サラダは女性のニーズも捉える多彩な品揃えを展開します。

惣菜部門では低価格な握り寿司を販売することで高級志向な鮮魚部門との棲み分けを図ります。

トップバリュのレトルトパウチ惣菜は圧巻のアイテム数が並びます。

インストアベーカリーも併設しますが、夕方ピーク前にボリューム感がありません。
シンプルな商品が多く、価格も今一つで買い求めるお客さんも少ないようです。

洋日配の牛乳コーナー。トップバリュベストプライスを大量陳列。フェイスアップはこまめに行われている様子。

和日配の納豆コーナー。88円から98円で様々な商品が選べます。

加工食品売場、醬油コーナー。

ドレッシングコーナー。

所々に高級品・こだわりの品を導入しますが、イオンスタイルなどと比べると割合は低く、トップバリュによる価格訴求を軸として展開します。

1階は「ヘルス&ビューティーと暮らしの品とキッズ用品のフロア」
花火大会に向けたコーナーも展開していました。

生活用品コーナー。

寝具、インテリア用品。

化粧品コーナー。

自転車はイオンバイクではなく直営。

2階は衣料品フロア。

平日という事もありお客さんの姿はほとんど見られませんでした。

旧態依然とした総合スーパーの売場という印象。

婦人服売場。

レディスファッション専門店も出店しています。

1階から2階にかけて小さな吹き抜けがあります。

総合スーパーらしいシンメトリーな階段。

3階はイオンリテール北関東カンパニーの事務所となっており、立ち入ることは出来ません。

4階に入居するキャン・ドゥ。

売場スペースは持て余し気味。

ゲームコーナー。このほか5階には屋内遊園地、6階には市の図書館が入居しています。

イオン南越谷店 店舗概要
開業: 1979年06月15日
売場面積: 約6000㎡(目測)
営業時間:
B1 7:00〜22:00
1F 9:00〜21:00
2F 9:00〜21:00
住所: 埼玉県越谷市南越谷1-2876-1
駐車場: 238台(お買い上げ1000円以上→1時間無料、3000円以上→2時間無料)
HP: https://www.aeon.com/store/%E3%82%A4%E3%82%AA%E3%83%B3/%E3%82%A4%E3%82%AA%E3%83%B3%E5%8D%97%E8%B6%8A%E8%B0%B7%E5%BA%97/
店内・売場の様子
時間帯: 14時頃
客数: やや多い
客層: 主婦、高齢者中心
買い物内容: 生鮮、惣菜中心にやや多め
売場の雰囲気: 明るい
品出し・前出し: やや良い
クリンリネス: 良い
接客対応: やや良い
店内BGM: 有線放送
精肉加工者: イオンフードサプライ、プライフーズ、ミートサプライ、自社店内
鮮魚加工者: 自社店内
食品通常レジ: 0台
食品セミセルフレジ: 5台(4台稼働中)、精算機10台
食品完全セルフレジ: 0台
トイレ: 普通
休憩スペース: あり
インストアベーカリー: あり
プライベートブランド: トップバリュ
1979年に「ダイエー南越谷店」として開業した店舗です。2016年3月に「イオン南越谷店」へ転換。当初は2019年8月に撤退する方針でしたが、隣接する公共施設「サンシティホール」も含めた地区の再開発計画が持ち上がり、越谷市が建物解体までの家賃低減を交渉した結果、営業継続に至りました。2012年以降は順次直営売場を縮小し現在は地下1階から2階までの3フロアで営業していますが、かつては6階までダイエーの直営売場であり、1999年当時は売場面積1万2592㎡、年商約81億5100万円を計上していました(2000年版日本スーパー名鑑より)。
当初は2024年度に営業を終了し建物が解体される予定でしたが、長引くコロナ禍やウクライナ情勢による建設資材高騰を受けて1年延期され、2023年に入りさらに計画が変更となりました。今年5月の発表によると、公共施設など入るホール棟を大規模改修にとどめ、商業棟のみ解体する方針へ転換。現施設は26年度まで使用し、29年度オープンを目指すとの事です。
1階化粧品や生活用品は改装済みで、ある程度洗練された売場を展開しますが、2階衣料品フロアは旧態依然とした総合スーパー特有の空間です。お客さんも疎らで、とても採算が取れているとは思えませんでした。婦人・紳士服は一通り扱いますが、子供服は肌着中心に絞り込まれています。家具やインテリア用品は大幅に売場が縮小されているため、取捨選択した品揃えがなされていますが、衣料品は不良在庫を多く抱える売場という印象を持ちます。
地下食料品売場はエスカレーターを降りて青果、鮮魚、精肉、惣菜と配置。青果では導入部に値ごろ感のある野菜をバラ売りでボリューム展開し、多くのお客さんを集めていました。買い物の始まりから「安さ」を打ち出す戦略は功を奏しているようです。高品質な果物も丁寧に陳列するほか、トップバリュグリーンアイのオーガニック野菜や産地直送野菜も豊富にラインナップ。少量・小分けサイズやカット野菜など単身・少人数世帯向けのアイテムも強化します。
鮮魚はオープンキッチン方式でライブ感や鮮度感を訴求します。夕方にも調理が続いており、見栄えを重視した売場の手直しや、売れ残った丸魚を売場から下げてサクやお刺身への加工など、時間帯に応じた柔軟な品揃えを実施。100g798円の本マグロ中トロなど上質なアイテムも販売するほか、握り寿司では大トロやウニ、イクラも入った1人前10貫1580円や本鮪づくしにぎり鮨6貫1280円など素材にこだわった贅沢な商品が並びます。
精肉は複数のプロセスセンターから供給を受け構成します。上質な和牛は少ないものの、タスマニアビーフなど赤身を売りにしたステーキ肉をおすすめしています。元ダイエー店舗ですが「さつま姫牛」の取り扱いはありません。そのほか埼玉県日高市に本部があるサイボクの「サイボクゴールデンポーク」を差別化商品として取り入れています。大容量パックによる価格訴求や味付け肉など、ファミリー層向けの商品も提供します。
惣菜はあまり手の込んだアイテムが見られず、弁当もアウトパック比率が非常に高くなっています。サラダの品揃えは豊富ですが、魚惣菜や煮物、グリル料理、ピザなどが弱く、定番の唐揚げも陳列量が少なく感じられました。和洋日配や加工食品は所々に高級品・こだわりの品を導入しますが、イオンスタイルなどと比べると割合は少なめ。トップバリュによる価格訴求を軸として展開します。酒類も限られたスペースの関係でイオンらしい充実した品揃えは実現できていません。
平日だったため15時頃は閑散としていた食料品フロアも16時を過ぎる賑わいはじめ、主婦や高齢者に加え家族連れ、子供連れの来店も見られました。駅前立地ということで単価はそれほど高くない水準です。レジはセミセルフレジ5台のみ設置されており、3台稼働で5~6人が列を作る場面も見受けられました。その後レジ応援が入り緩和されましたが、列が解消することはありませんでした。完全セルフレジを導入し、単価の低いお客さんを上手く捌ければ良いのですが、近い将来閉店が見込まれる店舗に設備投資は行われないのでしょうか。