大規模小売店舗マニアのブログ

2014年6月18日。
渋谷区は千駄ヶ谷に、オーケーでは山手線内初出店となるオーケーストア千駄ヶ谷店が開店しました。
開店当日に行ってまいりましたので、ご紹介いたします。



店舗外観。
一見スーパーには見えませんね。ここまで窓のない店舗も珍しいです。
建物は4階建てのようですが、売場は地下1階～２階の３フロアです。


それでは、店内へ参りましょう。

地下1階の日配コーナー。


地下1階の冷凍食品、アイスコーナー。
最近開店・改装するスーパーがいずれもドア付きの冷凍ショーケースを導入しているのに対し、こちらでは平積みスペースも残しています。


地下1階の日用品コーナー。
この柱の位置は何とかならなかったのでしょうか。



2階のお菓子コーナー。
他のオーケー店舗と同じように、商品棚の上に段ボールが積まれています。
店内は基本的に明るいのですが、段ボールが積まれているせいで一部売場は少し暗めに感じました。


２階の鮮魚コーナー。


お刺身の品揃えはイマイチ。


精肉コーナー。
環境に配慮し、発泡スチロールトレイではなく袋に入れて販売しています。


オーケーストアとしては珍しく、手間のかかるカットフルーツがありました。




通常、オーケーでは一切試食を行っていないのですが、開店記念ということで何品か試食出来ました。
いずれも袋から出すだけという商品。


1階のベーカリー売場。
こちらの店舗にはベーカリーが併設されており、豊富な品揃えを実現。


1階レジ。
レジは全部で9台あります。全て稼働しており、それぞれに２～３人ほどが並んでいました。


店内には何箇所か「店内専用クールボックス」が用意されていました。
会計までに時間がかかる場合を考えての工夫で、とても良いアイデアだと思います。



店内フロアガイド　　　＜クリックで拡大できます＞　　　　


2階　青果、鮮魚、精肉、グロサリー、お菓子
1階　総菜、弁当、ベーカリー
地下1階　日配、飲料、酒、日用品、アイス、冷凍食品

という感じです。

万引き対策が徹底しており、一度入ると何か買わないと外に出られない構造となっています。
順路としては、店を入ってすぐにエスカレーターで2階、エレベーターで地下1階、エスカレーターで1階、そして会計、を想定。


当日のチラシ




これといった特売商品はありませんでした。オーケーの標準価格か、若干安いという程度。
「Everyday Low Price 」の言葉通り、開店時から特売を行わない方針のようです。



開店当日だけあって、店内は多くのお客さんで賑わっていました。
一人一人の購入量は意外と少なく、レジもスムーズに流れていました。
価格はオーケーだけあって全体的に安めで、店内はきれいでした。

ただ、導線が最悪です。
全てのお客さんが全ての売場を周るわけではないのに、それを強要してるように感じます。
例えば、お昼にお弁当を買いに来たお客さんも、一旦2階へ行かなくてはならない造りです。
暑いからアイスを買いに来たというお客さんも、2階を経由して地下へ行かなくてはなりません。

また、お客様用エレベーターが1台のみというのは無理があります。
私が訪問したのは夕方だったので、徐々にお客さんが増えていき、仕方なく業務用エレベーターにもお客さんを乗せて稼働させ始めていました。階段では1階へ行けないため、2階→1階は必ずエレベーターを使うことになり、混み合ってしまいます。


全体的に、オーケーが成功している郊外の店舗をそのまま持って来たような感じです。
何一つ「都心型」というものが見つかりません。
周辺オフィスの昼食需要を見込むのであれば、飲み物を冷やして販売することも必要でしょう。
また、都心部には単身者が多く住んでいるので、小分けパック商品の取り扱いも行うと良いですね。



すぐ近くにミニコープがある以外はあまり競合のない地域なので、生鮮品やグロサリーでは利益を上げることが出来るでしょう。しかし、お総菜はあまり充実しておらず、回遊性の悪さもあり、コンビニなどからお客を奪うことは難しいと思います。店内で聞いた女性の会話でも「会計までに時間がかかりそうな売場」という声がありました。


　　　　＜　オーケーストア千駄ヶ谷店　店舗概要　＞

開業：2014年6月18日
売場面積：987㎡
営業時間：8:30 ～ 21:30
住所：東京都渋谷区千駄ヶ谷3-33-2



　　　　＜　店内の様子　＞

時間帯：　18時頃
お客さん：　やや多い
通路：　やや狭い
雰囲気：　きれい
客層：　老若男女
店内ＢＧＭ：　店内案内等
レジ：　　9台（9台稼働中）

その他：休憩スペース無し、インストアベーカリー有り。