こちらはフジグラン宇部(1)の続きとなっております。
店舗外観やフロアガイド、衣料品・日用品については前半の記事からご覧ください。
食品館外観。
ヴェスタというのはフジがかつて展開していた食品スーパーのブランドですが、フジグランなど一部では店内に表記が残っています。

青果売場

別角度から。天井が高く、開放感ある売場ですね。

モニターによる販促や、陳列カゴを用いたプロモーション、商品紹介POPなど、地場大手スーパーらしいレベルの高い売場です。

葉物野菜コーナー。
フリルアイス、グリーンマリーゴールドといった珍しい野菜も販売。おすすめ料理なども提案します。

かぼちゃ売場。

地元宇部の野菜もコーナー化して訴求します。

和日配コーナー。

見本とレシピ提案も積極的に行っています。

クリスマス関連の飾りつけも上手に出来ています。

鮮魚売場は直営ではなく、オーリン水産が担当します。

対面販売コーナー。

丸々1尾の鮮魚も大量に揃え、鮮度感を演出。
首都圏においても、オープン直後のスーパーは見栄えを重視して丸々1尾の鮮魚を揃えますが、
オープンから時間が経つと売れないため品揃えを絞る傾向にあります。
ここまでの品揃えを保てるのは、それだけ売上があるのでしょう。

東京のスーパーでは見られない赤なまこ、青なまこも販売。

殻付き牡蠣も扱っています。

切り身の品揃えも充実。

お刺身コーナー。
大トロの入った1580円の6点盛りなど上質な商品を扱います。
盛り合わせにサザエのお造りが入っているのは珍しいですね。

ふぐ刺しも販売。

魚屋のこだわり惣菜コーナーでは「あら煮」など手作り惣菜を販売。

魚屋さんのお寿司コーナー。

巨大なぼうだらの干物。

専門店「むら花」が対面販売を実施しており、焼肉用肉などを量り売りで販売します。

直営の精肉売場。
モニターによる販促や、牛肉の部位を説明するPOPなど賑やかな売場づくり。

2980円の黒毛和牛焼肉盛り合わせなど、上質な商品が揃います。

鶏肉は高級ブランド鶏肉から、メガ盛りのジャンボパック、小分けパックなど幅広い品揃えです。

鴨肉も販売。

味付け肉のほか、ハンバーグや、メンチカツ、から揚げなどの簡便調理セットも展開。

惣菜売場。

ローストビーフは何故か土佐造りを推しています。

盛り付け見本も展開。

お弁当コーナー。

愛媛大学とフジのコラボ商品をはじめ、具だくさんで健康志向な商品を強化。

サラダ売場。

クリスマスの飾りつけも力が入っています。

天ぷら、焼き鳥バイキング。

惣菜専門店「クック・チャム」

美味しそうな手作り惣菜が並びます。

冷凍食品コーナー。

加工食品売場。


特売品は台車のまま販売されています。

スタイルワンの均一菓子コーナー。

入口付近のカットケース陳列。

酒売場。郊外店だけあって、箱売りが目立ちます。

クラフトビールや山口の地ビールも販売。

冷酒コーナー

ワインも幅広い品揃え

日本酒では山口の地酒も展開。

ワインに合うチーズも上質な商品を揃えています。

インストアベーカリー「四ツ葉」
どうやらここだけの店舗だったようです。

宇部の名産品コーナー。
手土産品も充実しています。
フジグラン宇部 店舗概要開業: 1999年3月10日
店舗面積: 20400㎡
営業時間: 9:00〜21:00
住所: 山口県宇部市明神町三丁目1番1号
駐車場: 1437台
HP:
https://www.the-fuji.com/store/shop/yamaguchi/grand_ube.html店内・売場の様子時間帯: 14時頃
客数: やや多い
客層: 主婦、高齢者中心
買い物内容: 生鮮、日配中心にやや多め
売場の雰囲気: 明るい
品出し・前出し: やや良い
クリンリネス: 良い
接客対応: 普通
店内BGM: 有線放送
精肉加工者: 自社店内
鮮魚加工者: 自社店内
食品レジ: 8台(4台稼働中)
セルフレジ: 無し
トイレ: ややきれい
休憩スペース: あり
インストアベーカリー: あり
プライベートブランド: スタイルワン
価格調査(2018年12月13日) <この価格は全て本体価格(税抜き)です>
キャベツ 78円
レタス 78円
きゅうり1本 58円
トマト(L玉、1つ) 98円
なす3本 198円
りんご1個 128円
国産牛切り落とし肉100g 300円
国産豚バラ肉100g 258円
国産鶏もも肉100g 138円
味の素冷凍ギョーザ 178円
日清フラワー小麦粉 1kg 258円
日清キャノーラ油1L 168円
キューピーマヨネーズ450g 198円
マルちゃん正麺 278円
コカ・コーラ1.5L 128円
ほろよい 105円
スーパードライ350ml 6本 1070円
卵10個 158円
井村屋あずきバーボックス 248円
明治エッセルスーパーカップ 98円
雪印コーヒー1L 158円
明治おいしい牛乳900mL 248円
単一銘柄米5kg 1680円
おかめ納豆極小粒3パック 無し
明治ブルガリアヨーグルト450g 98円
ネスカフェゴールドブレンド 120g 878円
ミツカン味ぽん360ml 198円
はごろもシーチキン 4缶 458円
カルビーポテチ60g 78円
カルビーじゃがりこ 108円
シャウエッセン 2袋 398円
ハウスバーモントカレー230g 178円
パスコ超熟6枚 168円
店舗見学の感想フジは愛媛県を中心に四国4県、広島、山口に96店舗を展開するチェーンです。ショッピングセンターの「フジグラン」「パルティ・フジ」、食品スーパーの「フジ」「フジZY」などを展開しています。2018年2月期決算の売上高は3166億円、営業利益72億円、経常利益89億円、当期純利益56億円。2012年頃から売上はほとんど変わっていませんが、増益傾向にあり、経常利益は6年間でほぼ倍増させています。
経営は順調にも思えますが、今年10月にはイオンとの資本業務提携を発表しました。2019年2月末を目途にイオンは約130億円でフジ株式の15%を取得する予定。イオンは中四国エリアでスーパーマーケットを展開するマックスバリュ西日本、マルナカ、山陽マルナカの経営統合を来年3月に計画しており、フジは親会社となるマックスバリュ西日本の株式をイオンから取得する予定。イオン傘下のスーパーマーケット3社とフジの合計店舗数は384店、売上高は単純合算で7000億円を超え、中四国地域で圧倒的な規模となります。
提携後は商品の共同調達、地域独自のプライベートブランドの共同開発、物流センターやプロセスセンターの共同利用などを行う方針です。一方でフジはイズミヤとユニーと商品開発連合を組んで3社共同開発のPB「スタイルワン」を販売していますが、フジの尾﨑会長は「この流れは続けていく」と継続の意思を示しました。また、今後の出店に関しても出店調整などは行わない方針であると語っています。
今回訪れたフジグラン宇部は1999年オープン。宇部市内としては1996年オープンのゆめタウン宇部に次ぐ郊外型ショッピングセンターです。店舗面積は20400平米とそれほど大きくありませんが、映画館やフィットネスクラブ、ボウリング場などを併設しており、1400台を超える駐車場を確保。売上は2010年時点で80億円と、フジ全店で9位となる売上となっています。食品館と生活館という衣食住をフジ直営で展開する総合スーパーが核となっています。
1階食品売場は天井も高く広々とした空間。青果売場は大きめの青果台に豊富な商品が並んでいます。陳列カゴや蔦を使ったプロモーションを展開するほか、モニターによる販売促進も行われています。地元宇部の野菜も大きくコーナーを取って訴求しており、珍しい葉物野菜や薬味も種類豊富に取り扱いします。冬至のかぼちゃなど季節商品はエンドでボリューム陳列しており、POPでのアピールも行っています。
続く鮮魚売場は直営ではなく、オーリン水産が担当しています。丸々1尾の鮮魚も豊富に揃え、鮮度感の高さを強調。対面売場では巨大な真鯛に加え、サワラ、メバル、太刀魚、本タラ、メンタイ、イトヨリ、紅ズワイガニなどが美しく並べられています。山口県のスーパーは鮮魚コーナーが充実している所が多いですが、こちらは特に強化されています。赤なまこと青なまこ、殻付き牡蠣も揃えます。魚屋さんこだわりのお惣菜コーナーでは「あら煮」「南蛮漬け」など手作り惣菜を展開。お刺身は大トロの入った1580円の6点盛りなど高価格帯の商品をはじめ、フグ刺しも販売しています。
精肉売場は専門店「むら花」が対面販売を実施しており、焼肉用肉などを量り売りで販売します。直営売場でも店内加工を実施。黒毛和牛の焼肉用肉、厚切り牛タン、骨付きラム肉、スペイン産イベリコ豚などこだわりの商品も扱っています。味付け肉のほか、ハンバーグや、メンチカツ、から揚げなどの簡便調理セットも展開。焼肉盛り合わせやジャンボパックなどファミリー向けの商品も多く揃えています。
惣菜売場は揚げ物、焼き鳥バイキングを実施しますが、種類は少なめ。お弁当は多品目の商品が多く498円から598円とやや高めの価格帯。焼き鳥・揚げ物の「とっぽ家」、手作りおかずと惣菜の「クック・チャム」が入居しています。クック・チャムでは鶏ももと大根のこってり煮や八宝菜、鶏団子みぞれ煮、チキンカツの揚げ出し風、エビチリなどを大皿に盛り付け、量り売りで提供しています。
加工食品売場は大手ナショナルブランドに加え、ユニー、イズミヤとの共同開発商品「スタイルワン」も積極的に導入しています。大手NBについても低価格で販売されており、競合他社より優位に立っています。お酒コーナーは山口の地酒を扱うほか、クラフトビール・山口の地ビールも充実しており、強化されています。
生活館と呼ばれる衣料品、住まいの品コーナーも売場が広く、紳士服・婦人服・子供服から寝具、玩具まで幅広い品揃えを展開しています。主なテナントはダイソー、ヒマラヤスポーツ、TSUTAYA、ABCマート、ライトオンなどです。飲食店はマクドナルド、サーティワンアイスクリーム、ミスタードーナツの他、フードコートには石焼ビビンバやラーメン、うどん・そば、クレープなどが揃っており、ファミリーレストランや寿司店も入居しています。シネマコンプレックスやゲームセンター・ボウリング場などもあり、1日を過ごせるショッピングセンターですね。
平日の昼間に訪れたため、ショッピングセンター内はあまりお客さんがおらず、フードコートも閑散としていました。一方で食品売場は主婦を中心に賑わっており、生活館にもある程度お客さんの姿が見られました。食品売場ではサンプルやメニュー提案も行われており、手書きPOPやクリスマスの装飾も力が入っています。フジ創業50周年を機に策定された企業スローガンは「この街に、あってよかった。」となっています。その理念の通り、地域に密着した、魅力的な売場づくりを感じられました。