ロヂャース浦和店
- 2022/09/27
- 23:11
埼玉県さいたま市桜区。
JR埼京線の南与野駅から徒歩10分程度のところに、ロヂャース浦和店はあります。
店舗外観。
1973年1月にロジャースの1号店として営業を開始しました。現在の建物は2005年11月に建替えられたものです。

売場は1階と2階に6217㎡を有しており、3階と4階、屋上は駐車場となっています。

平日ということもあり屋上には車の姿はありませんでした。屋上広告塔の下にも駐車することが出来ます。

フロアガイド。
ここまで詳細な売場案内図を掲示してくれるスーパーは珍しいですね。

こちらは簡単な売場案内。かつては1階に書籍コーナーがあったようです。
売場は広いもののテナントは1000円カット専門店のみで、ほぼ直営で展開しています。

まずは1階食料品フロアから見ていきます。
導入部の青果売場には「新鮮市場」の看板。

運搬ケースを積み重ねた簡素な青果台も使用します。

シャインマスカットを1パック980円で訴求。

青果売場の中に作業場を設置しています。

基本的には「単品量販」を志向しており、購入頻度の高い商品を低価格で売り込みます。

青果に続いて惣菜売場を配置。

「自他共に認める!!埼玉県一安い!!189円弁当」などアピールしています。

こちらが目玉商品である税抜き189円のお弁当。
チキンカツ、メンチカツ、アジフライ、エビフライと4種類が並んでいました。ボリューム感もありますし、ふりかけが添えられているのも嬉しいですね。

店内調理のお弁当は種類豊富ですが、鮭幕の内弁当や焼とろ鯖弁当なども398円までに抑えられています。

298円の親子丼。

ボリュームのあるロースかつ丼も298円という低価格で提供します。

続く鮮魚は専門店の「魚力」が担当しています。

メバルやほうぼう、チコ鯛といった丸々一尾の鮮魚も取り扱います。

お刺身盛り合わせは3点盛り899円、中トロの入った5点盛り1390円など高価格帯のアイテムも販売します。

握り寿司は1人前799円から999円が中心。全品わさび抜きで販売するチェーンが多い中で、わさび入りとわさび抜きを両方並べるのは専門店らしいですね。

上質な中トロや本マグロも販売。

切身や干物なども充実していました。

鮮魚から精肉売場にかけては平台ショーケースも配置しています。

精肉売場。

導入部ではアメリカ産の巨大肩ロースステーキ肉を100gあたり198円という低価格で販売。

一方で群馬県産の霜降りの入った上質な和牛ステーキ肉、すき焼き用肉100gあたり1180円など高級志向なアイテムも取り扱います。

ジャンボパックを大量陳列します。「独走価格」というPOPも見られました。

国産鶏もも肉は100gあたり98円(ジャンボパックでは88円)と競争力ある価格設定。

味付け肉はプロセスセンター加工を実施しています。日にちが経つと味付けが濃くなる恐れがあるとして、早く食べるよう勧めています。

和日配コーナーは青果と惣菜の間に配置されています。
自社ブランド「mykai(マイカイ)」の豆腐は1丁350gが38円という安さ。

こんにゃくは一般的なスーパーでは冷蔵コーナーに並びますが、常温保存も可能であるため、大黒天物産やエイヴイといった競合他社でも常温販売を行っています。

和日配コーナーにある「mykai(マイカイ)」商品を集積させた専用コーナー。
ウィンナーやハムなども自社PBも販売しており、テレビで取り上げられたPOPなども見られました。

洋日配コーナーは精肉売場から会計レジ方面に向かっての壁面に配置。
運搬用ケースを活用した陳列を実施し、自社PBを前面に押し出した棚割りです。

チーズコーナーでも「mykai(マイカイ)」ブランドが幅を利かせています。

食パンも自社PBを1斤128円で発売。こだわりポイントを説明するPOPも魅力的ですね。

加工食品売場でも「mykai(マイカイ)」商品の売り込みを図ります。
ちなみにマイカイというブランド名には「毎日の買物」と「私の(MY)買物」という意味が込められているそうです。

ドン・キホーテや大黒天物産のようなボリューム感あるカットケース陳列も目立ちます。

売場通路。

カップ麵は豪快なジャンブル陳列(投げ込み陳列)を実施。

醬油コーナー。目線の高さ(ゴールデンゾーン)に自社PBを配置します。

ドレッシングコーナー。高級品・こだわりの品はあまり扱いません。
マイカイクラブカードという電子マネーに入会し決済すると10円から50円値引きとなる商品もあります。

賞味期限が近い商品も仕入れを行い、格安なスポット商品として差し込んでいます。

健康ドリンクも自社PBを発売。1本39円という低価格です。ロヂャースがPB商品の開発・販売に着手したのは2015年と比較的最近のことで、大手企業でなければ中々手を出さない商品分類(2021年3月時点で500品目)にまで進出していることは驚異的とも言えます。

ロジャースが最初に発売したPB商品が、こちらの缶チューハイです。NBの缶チューハイでは原料にウォッカを使用するのに対し、低価格PBでは製造コストを抑えるために醸造アルコールを用いている企業が多いことに着目。原価率は上がってしまうもののウォッカを使ったPBを開発し販売しました。するとNBのトップブランドの缶チューハイシリーズの売上を一時抜くほどの大ヒット商品となったそうです。

ビールやペットボトル飲料はケース販売にも注力。ケース購入時の単価が下がるため、1箱で購入する方も多く見られました。

ペットボトルのお茶は1本525mlが39円という衝撃の価格。イオンのトップバリュでも同様のお茶は48円(標準価格)となっています。

PBのコーラは1缶39円。

1階は食料品の他に自転車コーナーを配置しています。

ここからは2階売場を見ていきます。
広大なフロアに衣料品、寝具から家電製品、カー用品、DIY用品、医薬品まで揃えており、総合スーパーに加えホームセンターにも似た商品まで扱っています。

衣料品コーナー。

中高年をターゲットとした商品構成となっています。

オモシロTシャツコーナーがありました。

寝具コーナー。かなり高い場所まで商品を置いていますね。

靴も充実しています。

スーツケースも豊富に揃えています。

収納器具などのコーナー。

家電製品も扱います。

液晶テレビも並んでいました。

ペット用品も充実の品揃え。

ドライブレコーダーやヘルメットも扱います。

こういったフロアのレジは対面形式で袋詰めは従業員が行う場合が多いのですが、ロヂャースでは7台のレジを食品フロアと同じように配置し、お客さんが袋詰めするサッカー台が用意されています。

ロヂャース浦和店 店舗概要
開業: 1973年1月(現在の建物で2005年11月01日オープン)
売場面積: 6217㎡
営業時間:
朝9時30分~夜21時30分(月曜日‐土曜日)
朝9時00分~夜21時30分(日曜日/祝祭日)
住所: 埼玉県さいたま市桜区 山久保1-11-1
駐車場: 1500台(無料)
HP: https://www.rogers.co.jp/shop/urawa/
店内・売場の様子
時間帯: 14時頃
客数: やや多い
客層: 高齢者、主婦中心
買い物内容: 生鮮、日配中心に多め
売場の雰囲気: 乱雑
品出し・前出し: やや良い
クリンリネス: 普通
接客対応: 普通
店内BGM: 有線放送
精肉加工者: 自社店内
鮮魚加工者: (株)魚力 魚力市場浦和店
食品レジ: 通常レジ2台(1台稼働中)、セミセルフレジ12台(6台稼働中)精算機23台
食品完全セルフレジ: 無し
衣料品レジ:通常レジ7台(3台稼働中)
トイレ: 普通
休憩スペース: あり
インストアベーカリー: 無し
プライベートブランド: 自社PB「マイカイ」
ロヂャースは北辰商事株式会社が埼玉県を中心に展開するディスカウントストアです。公式ホームページでは「日本初のディスカウントストア」を名乗っており、1973年1月に従来ボウリング場だった浦和店をディスカウントストアに転換し、小売業へ参入しています。詳細な業績は公表されていませんが、2020年3月期の売上高は500億円となっており、18店舗のうち総合ディスカウント業態の10店舗は各店で年商40億円程度は稼いでいると推測されます。一方で吉祥寺にある3店舗や浅草店のように、都内では商店街に出店する小型店も展開しています。今回訪れた浦和店はロヂャース創業の地であり、本社所在地の店舗です。
1階は食料品のフロア。順路では青果、惣菜、鮮魚、精肉と配置。このうち鮮魚は百貨店などにも出店する魚力(本社:東京都立川市)が担当しています。青果売場はロピアほどダイナミックな陳列ではありませんが、基本的には「単品量販」を志向しており、少量パックや有機野菜など手間のかかるアイテムは省き、購入頻度の高い商品を低価格で売り込みます。
惣菜は安さを前面に打ち出した商品構成。目玉商品である税抜き189円弁当は埼玉県一安いと自称しており、当日店頭にはチキンカツ、メンチカツ、アジフライ、エビフライと4種類が並んでいました。親子丼やロースかつ丼も298円で提供するほか、定番の唐揚げ弁当は237円、最も高額な鮭幕の内弁当や焼とろ鯖弁当も398円までに抑えられています。揚げ物なども並びますが定番アイテムが多く、平台で種類豊富に展開する弁当の売上構成比が高く感じられました。
続く鮮魚は専門店が運営するだけあって、安さよりも品質を重視した品揃え。メバルやほうぼう、チコ鯛といった丸々一尾の鮮魚も取り扱うほか、お刺身盛り合わせは3点盛り899円、中トロの入った5点盛り1390円など高価格帯のアイテムが目立ちました。寿司もロヂャース側では扱っておらず魚力が担当しますが、握り寿司は1人前599円から999円と様々なニーズに対応出来る価格帯を揃えています。
精肉はロヂャースが直営で担当しており、店内加工を実施しています。パックに貼られたラベルには、他社であれば「おすすめ品」「広告の品」などと書かれる事が多いスペースに「独走価格」という文字も見られました。売場導入部ではアメリカ産の巨大肩ロースステーキ肉を100gあたり198円という低価格で販売。一方で群馬県産の霜降りの入った上質な和牛ステーキ肉、すき焼き用肉は100gあたり1180円など高級志向なアイテムも取り扱います。豚バラ、豚ロースや鶏肉ではジャンボパックを訴求しており、国産鶏もも肉は100gあたり98円(ジャンボパックでは88円)と低価格で販売します。ちなみに味付け肉に関しては同社プロセスセンターから供給を受けています。
和洋日配や加工食品ではロヂャース単独のプライベートブランド「マイカイ」を徹底的に売り込む姿勢が感じられました。イトーヨーカドーに並ぶセブンプレミアムやイオンリテールに並ぶトップバリュよりも、棚割の自社PB比率は高いのではないかと思われます。しかも、ロヂャースがPB商品の開発・販売に着手したのは2015年と比較的最近のことで、大手企業でなければ中々手を出さない商品分類(2021年3月時点で500品目)にまで進出していることは驚異的とも言えます。
一般的な中小スーパーであれば共同仕入・共同PB開発機構であるCGCや日本流通産業、オール日本スーパーマーケット協会(AJS)に加盟してPB商品の供給を受けることが一般的ですが、ロヂャースでは競合他社の約半分という低粗利率のPBを自社で開発することで、「品質に比べて非常に割安」という独自性で顧客からの支持を集めています。
レジ付近ではボリューム感あるカットケース陳列も目立ち、西日本で勢力を拡大するディスカウントストア大黒天物産の「ラ・ムー」「ディオ」とも似ている雰囲気となっています。メーカーで製造終了となった期間限定商品や賞味期限が近い商品も仕入れを行い、格安なスポット商品として差し込んでいます。
2階は衣料品、寝具から家電製品、カー用品、DIY用品、医薬品まで揃えており、総合スーパーに加えホームセンターにも似た商品まで扱っています。こういったフロアのレジは対面形式で袋詰めは従業員が行う場合が多いのですが、ロヂャースでは7台のレジを食品フロアと同じように配置し、お客さんが袋詰めするサッカー台が用意されています。一方で売場の通路には在庫や品出し中に使うごみ箱が放置されるなど、雑然とした雰囲気となっていました。
平日の昼過ぎに訪れましたが、本来アイドルタイムである時間帯にも関わらず多くのお客さんで賑わっていました。年齢層は高齢者が中心ではあるものの、夫婦で買い物に来ている方が多く、客単価も高くなっています。食品売場ではカートを押してカゴ一杯に買い物をする方も多く、カートの下段にはケース販売のペットボトル飲料や酒類を積んでいる姿も見受けられました。2階にもある程度の来客があり、衣料品などの他、日用消耗品では同じ商品を大量に購入する方もおり、個人事業者の利用もある様子。大手総合スーパーでも衣料品・住まいの品フロアが閑散とする店舗が多い中で、ここまで集客できるのは中高年を意識した品揃えや、価格の安さにあるのでしょう。
JR埼京線の南与野駅から徒歩10分程度のところに、ロヂャース浦和店はあります。
店舗外観。
1973年1月にロジャースの1号店として営業を開始しました。現在の建物は2005年11月に建替えられたものです。

売場は1階と2階に6217㎡を有しており、3階と4階、屋上は駐車場となっています。

平日ということもあり屋上には車の姿はありませんでした。屋上広告塔の下にも駐車することが出来ます。

フロアガイド。
ここまで詳細な売場案内図を掲示してくれるスーパーは珍しいですね。

こちらは簡単な売場案内。かつては1階に書籍コーナーがあったようです。
売場は広いもののテナントは1000円カット専門店のみで、ほぼ直営で展開しています。

まずは1階食料品フロアから見ていきます。
導入部の青果売場には「新鮮市場」の看板。

運搬ケースを積み重ねた簡素な青果台も使用します。

シャインマスカットを1パック980円で訴求。

青果売場の中に作業場を設置しています。

基本的には「単品量販」を志向しており、購入頻度の高い商品を低価格で売り込みます。

青果に続いて惣菜売場を配置。

「自他共に認める!!埼玉県一安い!!189円弁当」などアピールしています。

こちらが目玉商品である税抜き189円のお弁当。
チキンカツ、メンチカツ、アジフライ、エビフライと4種類が並んでいました。ボリューム感もありますし、ふりかけが添えられているのも嬉しいですね。

店内調理のお弁当は種類豊富ですが、鮭幕の内弁当や焼とろ鯖弁当なども398円までに抑えられています。

298円の親子丼。

ボリュームのあるロースかつ丼も298円という低価格で提供します。

続く鮮魚は専門店の「魚力」が担当しています。

メバルやほうぼう、チコ鯛といった丸々一尾の鮮魚も取り扱います。

お刺身盛り合わせは3点盛り899円、中トロの入った5点盛り1390円など高価格帯のアイテムも販売します。

握り寿司は1人前799円から999円が中心。全品わさび抜きで販売するチェーンが多い中で、わさび入りとわさび抜きを両方並べるのは専門店らしいですね。

上質な中トロや本マグロも販売。

切身や干物なども充実していました。

鮮魚から精肉売場にかけては平台ショーケースも配置しています。

精肉売場。

導入部ではアメリカ産の巨大肩ロースステーキ肉を100gあたり198円という低価格で販売。

一方で群馬県産の霜降りの入った上質な和牛ステーキ肉、すき焼き用肉100gあたり1180円など高級志向なアイテムも取り扱います。

ジャンボパックを大量陳列します。「独走価格」というPOPも見られました。

国産鶏もも肉は100gあたり98円(ジャンボパックでは88円)と競争力ある価格設定。

味付け肉はプロセスセンター加工を実施しています。日にちが経つと味付けが濃くなる恐れがあるとして、早く食べるよう勧めています。

和日配コーナーは青果と惣菜の間に配置されています。
自社ブランド「mykai(マイカイ)」の豆腐は1丁350gが38円という安さ。

こんにゃくは一般的なスーパーでは冷蔵コーナーに並びますが、常温保存も可能であるため、大黒天物産やエイヴイといった競合他社でも常温販売を行っています。

和日配コーナーにある「mykai(マイカイ)」商品を集積させた専用コーナー。
ウィンナーやハムなども自社PBも販売しており、テレビで取り上げられたPOPなども見られました。

洋日配コーナーは精肉売場から会計レジ方面に向かっての壁面に配置。
運搬用ケースを活用した陳列を実施し、自社PBを前面に押し出した棚割りです。

チーズコーナーでも「mykai(マイカイ)」ブランドが幅を利かせています。

食パンも自社PBを1斤128円で発売。こだわりポイントを説明するPOPも魅力的ですね。

加工食品売場でも「mykai(マイカイ)」商品の売り込みを図ります。
ちなみにマイカイというブランド名には「毎日の買物」と「私の(MY)買物」という意味が込められているそうです。

ドン・キホーテや大黒天物産のようなボリューム感あるカットケース陳列も目立ちます。

売場通路。

カップ麵は豪快なジャンブル陳列(投げ込み陳列)を実施。

醬油コーナー。目線の高さ(ゴールデンゾーン)に自社PBを配置します。

ドレッシングコーナー。高級品・こだわりの品はあまり扱いません。
マイカイクラブカードという電子マネーに入会し決済すると10円から50円値引きとなる商品もあります。

賞味期限が近い商品も仕入れを行い、格安なスポット商品として差し込んでいます。

健康ドリンクも自社PBを発売。1本39円という低価格です。ロヂャースがPB商品の開発・販売に着手したのは2015年と比較的最近のことで、大手企業でなければ中々手を出さない商品分類(2021年3月時点で500品目)にまで進出していることは驚異的とも言えます。

ロジャースが最初に発売したPB商品が、こちらの缶チューハイです。NBの缶チューハイでは原料にウォッカを使用するのに対し、低価格PBでは製造コストを抑えるために醸造アルコールを用いている企業が多いことに着目。原価率は上がってしまうもののウォッカを使ったPBを開発し販売しました。するとNBのトップブランドの缶チューハイシリーズの売上を一時抜くほどの大ヒット商品となったそうです。

ビールやペットボトル飲料はケース販売にも注力。ケース購入時の単価が下がるため、1箱で購入する方も多く見られました。

ペットボトルのお茶は1本525mlが39円という衝撃の価格。イオンのトップバリュでも同様のお茶は48円(標準価格)となっています。

PBのコーラは1缶39円。

1階は食料品の他に自転車コーナーを配置しています。

ここからは2階売場を見ていきます。
広大なフロアに衣料品、寝具から家電製品、カー用品、DIY用品、医薬品まで揃えており、総合スーパーに加えホームセンターにも似た商品まで扱っています。

衣料品コーナー。

中高年をターゲットとした商品構成となっています。

オモシロTシャツコーナーがありました。

寝具コーナー。かなり高い場所まで商品を置いていますね。

靴も充実しています。

スーツケースも豊富に揃えています。

収納器具などのコーナー。

家電製品も扱います。

液晶テレビも並んでいました。

ペット用品も充実の品揃え。

ドライブレコーダーやヘルメットも扱います。

こういったフロアのレジは対面形式で袋詰めは従業員が行う場合が多いのですが、ロヂャースでは7台のレジを食品フロアと同じように配置し、お客さんが袋詰めするサッカー台が用意されています。

ロヂャース浦和店 店舗概要
開業: 1973年1月(現在の建物で2005年11月01日オープン)
売場面積: 6217㎡
営業時間:
朝9時30分~夜21時30分(月曜日‐土曜日)
朝9時00分~夜21時30分(日曜日/祝祭日)
住所: 埼玉県さいたま市桜区 山久保1-11-1
駐車場: 1500台(無料)
HP: https://www.rogers.co.jp/shop/urawa/
店内・売場の様子
時間帯: 14時頃
客数: やや多い
客層: 高齢者、主婦中心
買い物内容: 生鮮、日配中心に多め
売場の雰囲気: 乱雑
品出し・前出し: やや良い
クリンリネス: 普通
接客対応: 普通
店内BGM: 有線放送
精肉加工者: 自社店内
鮮魚加工者: (株)魚力 魚力市場浦和店
食品レジ: 通常レジ2台(1台稼働中)、セミセルフレジ12台(6台稼働中)精算機23台
食品完全セルフレジ: 無し
衣料品レジ:通常レジ7台(3台稼働中)
トイレ: 普通
休憩スペース: あり
インストアベーカリー: 無し
プライベートブランド: 自社PB「マイカイ」
ロヂャースは北辰商事株式会社が埼玉県を中心に展開するディスカウントストアです。公式ホームページでは「日本初のディスカウントストア」を名乗っており、1973年1月に従来ボウリング場だった浦和店をディスカウントストアに転換し、小売業へ参入しています。詳細な業績は公表されていませんが、2020年3月期の売上高は500億円となっており、18店舗のうち総合ディスカウント業態の10店舗は各店で年商40億円程度は稼いでいると推測されます。一方で吉祥寺にある3店舗や浅草店のように、都内では商店街に出店する小型店も展開しています。今回訪れた浦和店はロヂャース創業の地であり、本社所在地の店舗です。
1階は食料品のフロア。順路では青果、惣菜、鮮魚、精肉と配置。このうち鮮魚は百貨店などにも出店する魚力(本社:東京都立川市)が担当しています。青果売場はロピアほどダイナミックな陳列ではありませんが、基本的には「単品量販」を志向しており、少量パックや有機野菜など手間のかかるアイテムは省き、購入頻度の高い商品を低価格で売り込みます。
惣菜は安さを前面に打ち出した商品構成。目玉商品である税抜き189円弁当は埼玉県一安いと自称しており、当日店頭にはチキンカツ、メンチカツ、アジフライ、エビフライと4種類が並んでいました。親子丼やロースかつ丼も298円で提供するほか、定番の唐揚げ弁当は237円、最も高額な鮭幕の内弁当や焼とろ鯖弁当も398円までに抑えられています。揚げ物なども並びますが定番アイテムが多く、平台で種類豊富に展開する弁当の売上構成比が高く感じられました。
続く鮮魚は専門店が運営するだけあって、安さよりも品質を重視した品揃え。メバルやほうぼう、チコ鯛といった丸々一尾の鮮魚も取り扱うほか、お刺身盛り合わせは3点盛り899円、中トロの入った5点盛り1390円など高価格帯のアイテムが目立ちました。寿司もロヂャース側では扱っておらず魚力が担当しますが、握り寿司は1人前599円から999円と様々なニーズに対応出来る価格帯を揃えています。
精肉はロヂャースが直営で担当しており、店内加工を実施しています。パックに貼られたラベルには、他社であれば「おすすめ品」「広告の品」などと書かれる事が多いスペースに「独走価格」という文字も見られました。売場導入部ではアメリカ産の巨大肩ロースステーキ肉を100gあたり198円という低価格で販売。一方で群馬県産の霜降りの入った上質な和牛ステーキ肉、すき焼き用肉は100gあたり1180円など高級志向なアイテムも取り扱います。豚バラ、豚ロースや鶏肉ではジャンボパックを訴求しており、国産鶏もも肉は100gあたり98円(ジャンボパックでは88円)と低価格で販売します。ちなみに味付け肉に関しては同社プロセスセンターから供給を受けています。
和洋日配や加工食品ではロヂャース単独のプライベートブランド「マイカイ」を徹底的に売り込む姿勢が感じられました。イトーヨーカドーに並ぶセブンプレミアムやイオンリテールに並ぶトップバリュよりも、棚割の自社PB比率は高いのではないかと思われます。しかも、ロヂャースがPB商品の開発・販売に着手したのは2015年と比較的最近のことで、大手企業でなければ中々手を出さない商品分類(2021年3月時点で500品目)にまで進出していることは驚異的とも言えます。
一般的な中小スーパーであれば共同仕入・共同PB開発機構であるCGCや日本流通産業、オール日本スーパーマーケット協会(AJS)に加盟してPB商品の供給を受けることが一般的ですが、ロヂャースでは競合他社の約半分という低粗利率のPBを自社で開発することで、「品質に比べて非常に割安」という独自性で顧客からの支持を集めています。
レジ付近ではボリューム感あるカットケース陳列も目立ち、西日本で勢力を拡大するディスカウントストア大黒天物産の「ラ・ムー」「ディオ」とも似ている雰囲気となっています。メーカーで製造終了となった期間限定商品や賞味期限が近い商品も仕入れを行い、格安なスポット商品として差し込んでいます。
2階は衣料品、寝具から家電製品、カー用品、DIY用品、医薬品まで揃えており、総合スーパーに加えホームセンターにも似た商品まで扱っています。こういったフロアのレジは対面形式で袋詰めは従業員が行う場合が多いのですが、ロヂャースでは7台のレジを食品フロアと同じように配置し、お客さんが袋詰めするサッカー台が用意されています。一方で売場の通路には在庫や品出し中に使うごみ箱が放置されるなど、雑然とした雰囲気となっていました。
平日の昼過ぎに訪れましたが、本来アイドルタイムである時間帯にも関わらず多くのお客さんで賑わっていました。年齢層は高齢者が中心ではあるものの、夫婦で買い物に来ている方が多く、客単価も高くなっています。食品売場ではカートを押してカゴ一杯に買い物をする方も多く、カートの下段にはケース販売のペットボトル飲料や酒類を積んでいる姿も見受けられました。2階にもある程度の来客があり、衣料品などの他、日用消耗品では同じ商品を大量に購入する方もおり、個人事業者の利用もある様子。大手総合スーパーでも衣料品・住まいの品フロアが閑散とする店舗が多い中で、ここまで集客できるのは中高年を意識した品揃えや、価格の安さにあるのでしょう。