福田屋百貨店鹿沼店
- 2023/08/07
- 21:54
栃木県鹿沼市。
JR日光線の鹿沼駅から徒歩15分程度のところに、福田屋百貨店鹿沼店はあります。
株式会社福田屋百貨店は、栃木県内にショッピングセンター、総合スーパーを運営する企業です。百貨店と名乗りますが日本百貨店協会には加盟しておらず、日本チェーンストア協会に加盟します。大型ショッピングセンターの「FKD宇都宮店」「FKDインターパーク店」と、今回訪れた「福田屋百貨店鹿沼店」の3店舗を展開。
店舗外観。

建物は3階建て。シースルーエレベーターを備えています。

反対側から。

百貨店と遜色ない風格のある建物です。

立体駐車場と平面駐車場合わせて700台を確保します。

立体駐車場の出口は川沿いの狭い一方通行となっています。

府中橋から撮影した外観。

ショーウインドーも設けます。

屋上も駐車場となっています。従業員は屋上を利用している様子で、かなりの台数が停まっていました。

屋上広告塔。

大規模小売店舗表示板。

フロアガイド。

売場中央部の吹き抜け。

開放的な空間です。

天井の照明も特徴的。

シースルーエレベーター隣は階段となっています。

1階フロアガイド。食料品に加え宝飾品、服飾雑貨、和洋菓子等の銘品コーナーも展開する百貨店と近い売場構成です。

青果売場。長年改装されておらず、当時としては都会的で洗練された売場だったと推測されますが、現在はやや古めかしい印象を持ちます。一方で白を基調とした空間は上質感を演出。

贈答用の果物も品揃え。

陳列は丁寧で、売場の彩りも鮮やかです。

鮮度感ある旬の野菜が量感をもって陳列されています。

一方で少量・小分けサイズやカット野菜は最低限で、付加価値商材として売り込む企業が多い有機野菜や産地直送野菜は訴求しません。

鮮魚売場はオープンキッチン方式でライブ感を演出。

お刺身盛り合わせは4切れ4点盛り1790円、3切れ9点盛り1980円などファミリー層向けのやや大容量サイズを中心に品揃えします。

「魚屋の寿司」を掲げる握り寿司は10貫1690円や8貫1180円など素材にこだわった贅沢な商品が並びます。
実際に購入しましたが、ネタが大きく新鮮で非常に美味しかったです。

平日としては陳列量が多い印象でした。

日本各地の水産加工品や珍味を集積してコーナー展開。

鮮魚から精肉売場にかけては平台ショーケースが連なります。

土日に家族連れでの来店を想定するような上質志向な商品構成ということもあり、平日の昼過ぎにお客さんは少なめでした。

鮮魚から精肉へ続く壁面売場。

精肉では「宮崎県産和牛」や「栃木県産栃の木黒牛」といった上質なブランド和牛を取り扱い、ステーキ肉、すき焼き・しゃぶしゃぶ用、焼肉用など多彩なラインナップを展開。

「鹿児島県産黒豚」「秋田県産比内地鶏」「青森県産つがる鴨」といった銘柄肉を積極的に導入。

味付け肉も種類豊富に販売。

「ニュージーランド産生ラム肉」では骨付きラムチョップまで揃えています。

惣菜売場。

天ぷらや揚げ物をショーケースに並べて注文を受けるデパ地下のような対面販売を採用。

手の込んだ洋風メニューも強化しています。
鶏肉と夏野菜のラタトゥイユを購入しましたが、ごろっとした野菜がよく煮込まれていて美味しかったです。

「サーモンタワー寿司」(498円)というインパクトある商品も見られました。

下野農園のサラダなどを販売。

冷凍食品コーナーでは冷凍のゆばをコーナー展開。

最近少しずつ需要が拡大している冷凍パンも販売します。

牛乳コーナーの陳列は何故かディスカウントストアに似た経費削減手法を取り入れています。

加工食品では高級品、こだわりの品、ご当地商品も含めた幅広い品揃えを実現します。「佐々長醸造 岩手名産生醬油」が東北以外で売られているのを初めて見ました。

ドレッシングコーナー。

高級品、こだわりの品は青果売場近くの冷蔵ショーケースで訴求していました。

全国各地の味噌も集めています。

輸入菓子も取り扱います。

日用消耗品コーナー。

金谷ホテルベーカリーが出店。

デパ地下のような和洋菓子等の銘品コーナーも設けます。

1階には宝飾品、化粧品、服飾雑貨といった百貨店のような売場を構築。

2階フロアガイド。

「FAMILYSTORE」という直営区画。

衣料品、住まいの品をフルラインで展開します。

寝具コーナー。

インテリア用品コーナー。

子供玩具も販売します。

こちらはブランド衣料品。

3階は全て専門店のフロアです。

入居するくまざわ書店。

ゲームコーナーも併設。

100円ショップのダイソー。

かつて営業していたファミリーレストラン「飛賀屋」は撤退。

珈琲店「マジソンプレミアムコーヒー」も閉店し、残る飲食テナントは1階のイートインスペースと併設しているスイーツ・カフェ「炒麺茶屋」のみです。

コンベンションホールも併設。

太陽の光が差し込む中庭のような空間がありました。

福田屋百貨店鹿沼店 店舗概要
開業: 1989年04月20日
売場面積: 7852㎡(日本スーパー名鑑より)
営業時間: 10:00~20:00
住所: 栃木県鹿沼市東末広町1073
駐車場: 700台(無料)
HP: https://www.fukudaya.net/store/kanuma.html
店内・売場の様子
時間帯: 16時頃
客数: やや少ない
客層: 高齢者、家族連れ、主婦中心
買い物内容: 生鮮、惣菜中心にやや多め
売場の雰囲気: 高級感
品出し・前出し: 良い
クリンリネス: 良い
接客対応: 良い
店内BGM: 有線放送
精肉加工者: 自社店内
鮮魚加工者: 自社店内
食品通常レジ: 9台(6台稼働中)
食品セミセルフレジ: 0台
食品完全セルフレジ: 4台
トイレ: ややきれい
休憩スペース: あり
インストアベーカリー: あり
プライベートブランド: CGC商品
株式会社福田屋百貨店は、栃木県内にショッピングセンター、総合スーパーを運営する企業です。百貨店と名乗りますが日本百貨店協会には加盟しておらず、日本チェーンストア協会に加盟。大型ショッピングセンターの「FKD宇都宮店」「FKDインターパーク店」と、今回訪れた「福田屋百貨店鹿沼店」の3店舗を展開しています。2019年2月期の売上高は524億6000万円(日本スーパー名鑑より)、当期純利益は1億1700万円(同社の決算公告より)となっています。
鹿沼店は1989年4月に開業、1998年10月に増床しています。直営売場は日本スーパー名鑑によると7852㎡とされていますが、3階は全て専門店街であるため施設全体では1万㎡規模と推測されます。100円ショップやゲームコーナー、書店といったテナントも誘致しますが、直営で食料品から衣料品、住まいの品をフルラインで展開します。建物自体はそこまで老朽化している訳ではありませんが、大幅リニューアルを経ていないこともあり、昭和の香りを色濃く残すノスタルジックな雰囲気が漂います。1階には宝飾品や服飾雑貨を構え、デパ地下のような和洋菓子等の銘品コーナーを設けるなど、百貨店のような高級志向な売場づくり・商品政策が随所で見られます。
食料品売場は長年改装されておらず、当時としては都会的で洗練された売場だったと推測されますが、現在はやや古めかしい印象を持ちます。一方で白を基調とした空間は上質感を演出。食料品だけで2000㎡を超える売場を割いており、ハレの日需要にも応える専門性の高い品揃えを展開します。
青果売場では贈答用も含めた上質な果物を取り扱い、鮮度感ある旬の野菜が量感をもって陳列されています。百貨店を標榜するだけあって見事な売場です。一方で少量・小分けサイズやカット野菜は最低限で、付加価値商材として売り込む企業が多い有機野菜や産地直送野菜は訴求しません。
鮮魚売場はオープンキッチン方式でライブ感を演出。丸魚はそれほど多くないものの、調理も承っています。100g1194円のめばちまぐろ中トロや刺身用くじら肉なども販売。お刺身盛り合わせは4切れ4点盛り1790円、3切れ9点盛り1980円などファミリー層向けのやや大容量サイズを中心に品揃えします。「魚屋の寿司」を掲げる握り寿司は10貫1690円や8貫1180円など素材にこだわった贅沢な商品が並びます。
精肉理場は全品店内加工を実施しますが、調理場は見えず、対面量り売りコーナーは導入しません。売場では、お声掛けいただければ好みの量をご用意しますと案内されていました。「宮崎県産和牛」や「栃木県産栃の木黒牛」といった上質なブランド和牛を取り扱い、ステーキ肉、すき焼き・しゃぶしゃぶ用、焼肉用など多彩なラインナップを展開。そのほか「鹿児島県産黒豚」「秋田県産比内地鶏」「青森県産つがる鴨」といった銘柄肉を積極的に導入し、「ニュージーランド産生ラム肉」では骨付きラムチョップまで品揃えします。少量パックや味付け肉など単身・少人数世帯向けの時短・簡便ニーズに応えるアイテムも見られました。
惣菜売場では、天ぷらや揚げ物をショーケースに並べて注文を受けるデパ地下のような対面販売を採用。ただし並んでいる商品はそこまでアッパーに振れている訳ではありません。隣接する「新宿さぼてん」は利用客が多い様子でした。弁当やサラダ、スープ、煮込み惣菜などは素材にこだわり、手の込んだ魅力的な商品が目立ちました。惣菜部門でも寿司を販売しており、「サーモンタワー寿司」(498円)というインパクトある商品も見られました。
和洋日配でも高級品・こだわりの品を随所に差し込んでいます。商品説明のPOPも丁寧で、地元商品の取り扱いにも積極的です。加工食品でも全国のご当地商品も含めて幅広い品揃えを実現。一方で価格はほぼメーカー希望小売価格に近く、CGC商品も他社と比べ割高な価格設定であるため、日常使いのスーパーとして利用するには所得層が限られるのではないでしょうか。
平日ということもあり、食料品フロアは16時を過ぎても店内にお客さんの姿は少ない状況ですが、車での来店が中心であるため客単価はそれなりの水準。一方で上層階は閑散としている訳ではなく、直営衣料は一定のお客さんを集めていました。高齢者を中心に根強い支持を得ているようです。食料品レジは完全セルフレジも導入しますが、有人レジを削減し誘導することは行っておらず、絶対にレジを待たせない体制で稼働していました。
かつて営業していた3階のファミリーレストラン「飛賀屋」や珈琲店「マジソンプレミアムコーヒー」が撤退するなど、施設の活気が失われつつある印象でした。1階にはイートインコーナーを設けますが席数は少なく、休日に家族連れで来店しても長時間くつろぐことは難しいでしょう。鹿沼店単独では利益が出ているか不透明ですが、郊外でも上質な暮らしを求める地元の顧客に応え、営業を継続してほしいと願っています。
JR日光線の鹿沼駅から徒歩15分程度のところに、福田屋百貨店鹿沼店はあります。
株式会社福田屋百貨店は、栃木県内にショッピングセンター、総合スーパーを運営する企業です。百貨店と名乗りますが日本百貨店協会には加盟しておらず、日本チェーンストア協会に加盟します。大型ショッピングセンターの「FKD宇都宮店」「FKDインターパーク店」と、今回訪れた「福田屋百貨店鹿沼店」の3店舗を展開。
店舗外観。

建物は3階建て。シースルーエレベーターを備えています。

反対側から。

百貨店と遜色ない風格のある建物です。

立体駐車場と平面駐車場合わせて700台を確保します。

立体駐車場の出口は川沿いの狭い一方通行となっています。

府中橋から撮影した外観。

ショーウインドーも設けます。

屋上も駐車場となっています。従業員は屋上を利用している様子で、かなりの台数が停まっていました。

屋上広告塔。

大規模小売店舗表示板。

フロアガイド。

売場中央部の吹き抜け。

開放的な空間です。

天井の照明も特徴的。

シースルーエレベーター隣は階段となっています。

1階フロアガイド。食料品に加え宝飾品、服飾雑貨、和洋菓子等の銘品コーナーも展開する百貨店と近い売場構成です。

青果売場。長年改装されておらず、当時としては都会的で洗練された売場だったと推測されますが、現在はやや古めかしい印象を持ちます。一方で白を基調とした空間は上質感を演出。

贈答用の果物も品揃え。

陳列は丁寧で、売場の彩りも鮮やかです。

鮮度感ある旬の野菜が量感をもって陳列されています。

一方で少量・小分けサイズやカット野菜は最低限で、付加価値商材として売り込む企業が多い有機野菜や産地直送野菜は訴求しません。

鮮魚売場はオープンキッチン方式でライブ感を演出。

お刺身盛り合わせは4切れ4点盛り1790円、3切れ9点盛り1980円などファミリー層向けのやや大容量サイズを中心に品揃えします。

「魚屋の寿司」を掲げる握り寿司は10貫1690円や8貫1180円など素材にこだわった贅沢な商品が並びます。
実際に購入しましたが、ネタが大きく新鮮で非常に美味しかったです。

平日としては陳列量が多い印象でした。

日本各地の水産加工品や珍味を集積してコーナー展開。

鮮魚から精肉売場にかけては平台ショーケースが連なります。

土日に家族連れでの来店を想定するような上質志向な商品構成ということもあり、平日の昼過ぎにお客さんは少なめでした。

鮮魚から精肉へ続く壁面売場。

精肉では「宮崎県産和牛」や「栃木県産栃の木黒牛」といった上質なブランド和牛を取り扱い、ステーキ肉、すき焼き・しゃぶしゃぶ用、焼肉用など多彩なラインナップを展開。

「鹿児島県産黒豚」「秋田県産比内地鶏」「青森県産つがる鴨」といった銘柄肉を積極的に導入。

味付け肉も種類豊富に販売。

「ニュージーランド産生ラム肉」では骨付きラムチョップまで揃えています。

惣菜売場。

天ぷらや揚げ物をショーケースに並べて注文を受けるデパ地下のような対面販売を採用。

手の込んだ洋風メニューも強化しています。
鶏肉と夏野菜のラタトゥイユを購入しましたが、ごろっとした野菜がよく煮込まれていて美味しかったです。

「サーモンタワー寿司」(498円)というインパクトある商品も見られました。

下野農園のサラダなどを販売。

冷凍食品コーナーでは冷凍のゆばをコーナー展開。

最近少しずつ需要が拡大している冷凍パンも販売します。

牛乳コーナーの陳列は何故かディスカウントストアに似た経費削減手法を取り入れています。

加工食品では高級品、こだわりの品、ご当地商品も含めた幅広い品揃えを実現します。「佐々長醸造 岩手名産生醬油」が東北以外で売られているのを初めて見ました。

ドレッシングコーナー。

高級品、こだわりの品は青果売場近くの冷蔵ショーケースで訴求していました。

全国各地の味噌も集めています。

輸入菓子も取り扱います。

日用消耗品コーナー。

金谷ホテルベーカリーが出店。

デパ地下のような和洋菓子等の銘品コーナーも設けます。

1階には宝飾品、化粧品、服飾雑貨といった百貨店のような売場を構築。

2階フロアガイド。

「FAMILYSTORE」という直営区画。

衣料品、住まいの品をフルラインで展開します。

寝具コーナー。

インテリア用品コーナー。

子供玩具も販売します。

こちらはブランド衣料品。

3階は全て専門店のフロアです。

入居するくまざわ書店。

ゲームコーナーも併設。

100円ショップのダイソー。

かつて営業していたファミリーレストラン「飛賀屋」は撤退。

珈琲店「マジソンプレミアムコーヒー」も閉店し、残る飲食テナントは1階のイートインスペースと併設しているスイーツ・カフェ「炒麺茶屋」のみです。

コンベンションホールも併設。

太陽の光が差し込む中庭のような空間がありました。

福田屋百貨店鹿沼店 店舗概要
開業: 1989年04月20日
売場面積: 7852㎡(日本スーパー名鑑より)
営業時間: 10:00~20:00
住所: 栃木県鹿沼市東末広町1073
駐車場: 700台(無料)
HP: https://www.fukudaya.net/store/kanuma.html
店内・売場の様子
時間帯: 16時頃
客数: やや少ない
客層: 高齢者、家族連れ、主婦中心
買い物内容: 生鮮、惣菜中心にやや多め
売場の雰囲気: 高級感
品出し・前出し: 良い
クリンリネス: 良い
接客対応: 良い
店内BGM: 有線放送
精肉加工者: 自社店内
鮮魚加工者: 自社店内
食品通常レジ: 9台(6台稼働中)
食品セミセルフレジ: 0台
食品完全セルフレジ: 4台
トイレ: ややきれい
休憩スペース: あり
インストアベーカリー: あり
プライベートブランド: CGC商品
株式会社福田屋百貨店は、栃木県内にショッピングセンター、総合スーパーを運営する企業です。百貨店と名乗りますが日本百貨店協会には加盟しておらず、日本チェーンストア協会に加盟。大型ショッピングセンターの「FKD宇都宮店」「FKDインターパーク店」と、今回訪れた「福田屋百貨店鹿沼店」の3店舗を展開しています。2019年2月期の売上高は524億6000万円(日本スーパー名鑑より)、当期純利益は1億1700万円(同社の決算公告より)となっています。
鹿沼店は1989年4月に開業、1998年10月に増床しています。直営売場は日本スーパー名鑑によると7852㎡とされていますが、3階は全て専門店街であるため施設全体では1万㎡規模と推測されます。100円ショップやゲームコーナー、書店といったテナントも誘致しますが、直営で食料品から衣料品、住まいの品をフルラインで展開します。建物自体はそこまで老朽化している訳ではありませんが、大幅リニューアルを経ていないこともあり、昭和の香りを色濃く残すノスタルジックな雰囲気が漂います。1階には宝飾品や服飾雑貨を構え、デパ地下のような和洋菓子等の銘品コーナーを設けるなど、百貨店のような高級志向な売場づくり・商品政策が随所で見られます。
食料品売場は長年改装されておらず、当時としては都会的で洗練された売場だったと推測されますが、現在はやや古めかしい印象を持ちます。一方で白を基調とした空間は上質感を演出。食料品だけで2000㎡を超える売場を割いており、ハレの日需要にも応える専門性の高い品揃えを展開します。
青果売場では贈答用も含めた上質な果物を取り扱い、鮮度感ある旬の野菜が量感をもって陳列されています。百貨店を標榜するだけあって見事な売場です。一方で少量・小分けサイズやカット野菜は最低限で、付加価値商材として売り込む企業が多い有機野菜や産地直送野菜は訴求しません。
鮮魚売場はオープンキッチン方式でライブ感を演出。丸魚はそれほど多くないものの、調理も承っています。100g1194円のめばちまぐろ中トロや刺身用くじら肉なども販売。お刺身盛り合わせは4切れ4点盛り1790円、3切れ9点盛り1980円などファミリー層向けのやや大容量サイズを中心に品揃えします。「魚屋の寿司」を掲げる握り寿司は10貫1690円や8貫1180円など素材にこだわった贅沢な商品が並びます。
精肉理場は全品店内加工を実施しますが、調理場は見えず、対面量り売りコーナーは導入しません。売場では、お声掛けいただければ好みの量をご用意しますと案内されていました。「宮崎県産和牛」や「栃木県産栃の木黒牛」といった上質なブランド和牛を取り扱い、ステーキ肉、すき焼き・しゃぶしゃぶ用、焼肉用など多彩なラインナップを展開。そのほか「鹿児島県産黒豚」「秋田県産比内地鶏」「青森県産つがる鴨」といった銘柄肉を積極的に導入し、「ニュージーランド産生ラム肉」では骨付きラムチョップまで品揃えします。少量パックや味付け肉など単身・少人数世帯向けの時短・簡便ニーズに応えるアイテムも見られました。
惣菜売場では、天ぷらや揚げ物をショーケースに並べて注文を受けるデパ地下のような対面販売を採用。ただし並んでいる商品はそこまでアッパーに振れている訳ではありません。隣接する「新宿さぼてん」は利用客が多い様子でした。弁当やサラダ、スープ、煮込み惣菜などは素材にこだわり、手の込んだ魅力的な商品が目立ちました。惣菜部門でも寿司を販売しており、「サーモンタワー寿司」(498円)というインパクトある商品も見られました。
和洋日配でも高級品・こだわりの品を随所に差し込んでいます。商品説明のPOPも丁寧で、地元商品の取り扱いにも積極的です。加工食品でも全国のご当地商品も含めて幅広い品揃えを実現。一方で価格はほぼメーカー希望小売価格に近く、CGC商品も他社と比べ割高な価格設定であるため、日常使いのスーパーとして利用するには所得層が限られるのではないでしょうか。
平日ということもあり、食料品フロアは16時を過ぎても店内にお客さんの姿は少ない状況ですが、車での来店が中心であるため客単価はそれなりの水準。一方で上層階は閑散としている訳ではなく、直営衣料は一定のお客さんを集めていました。高齢者を中心に根強い支持を得ているようです。食料品レジは完全セルフレジも導入しますが、有人レジを削減し誘導することは行っておらず、絶対にレジを待たせない体制で稼働していました。
かつて営業していた3階のファミリーレストラン「飛賀屋」や珈琲店「マジソンプレミアムコーヒー」が撤退するなど、施設の活気が失われつつある印象でした。1階にはイートインコーナーを設けますが席数は少なく、休日に家族連れで来店しても長時間くつろぐことは難しいでしょう。鹿沼店単独では利益が出ているか不透明ですが、郊外でも上質な暮らしを求める地元の顧客に応え、営業を継続してほしいと願っています。