新所沢パルコ
- 2023/09/20
- 20:13
埼玉県所沢市。
西武新宿線の新所沢駅から徒歩2分程度のところに、新所沢パルコはあります。
こちらの店舗は2024年2月29日をもって営業を終了する予定です。
店舗外観。
1983年6月に開業。地下1階地上5階のパルコ館と地下1階地上4階のレッツ館の2館で構成されています。ピーク時の1991年度には182億2000万円を売り上げましたが、2019年度には100億7100万円と低迷していました。一方で閉店の相次ぐ地方百貨店やファッションビルと比べ、100億円を超える売上はパルコの集客力を示していると言えますが、40年を超える築年数では維持費や修繕費も増加する懸念があったと説明されています。

パルコ館側面の入口。ガラスには西友の屋上広告塔が映っています。

アーチ状の意匠が特徴的です。

2館の間はガラス張りのアーケードとなっています。

反対側から。

内部の様子。

レッツ館の裏手。

仏壇店も入居しています。

正面入口。

フロアガイド。

店内各所に掲示されていたポスター。

店内の様子。テナントリーシングや個々の専門店の売場づくりなどは知識が無いため言及いたしません。

基本的に直営売場は持たず、ファッションブランドを主軸とした売場を展開します。

旧セゾングループの企業として、無印良品が出店。

旧セゾングループのパルコブックセンターは現在調布パルコと新所沢パルコにある2店舗となっており、こちらが閉店すると残るは調布店の1店のみとなります。運営するリブロは現在日本出版販売の子会社となり、リブロプラスへと改称しています。

今回はマックスバリュ関東が運営する食料品売場「キッチンランド新所沢パルコ店」を中心に紹介致します。従来は「つるかめランド」など展開していたシートゥーネットワーク株式会社が2004年7月に出店したもので、生鮮3品と惣菜はそれぞれ専門店が担当し、和洋日配と加工食品のみを直営で運営していたものを引き継ぎました。

店内のフロアガイドには「MVEX新所沢店」(MVEXはマックスバリュエクスプレス)という表記も見られました。青果は「フレッシュダイトー」、鮮魚は「魚耕」、精肉は「ニュークイック」、惣菜は「はなや名彩」が担うため、マックスバリュの平面図には記載されていません。

青果はきめ細かな品揃えではないものの、市場のような雰囲気の陳列手法に上質な果物や旬の野菜をお手頃価格で提供します。

鮮魚は丸魚からお刺身、握り寿司まで豊富なラインナップで鮮度感も打ち出しており、POPが非常に多く活気ある売場演出も光ります。

賑やかなPOPが大量に貼り出されています。

お刺身コーナー。

握り寿司コーナー。

精肉は対面量り売りコーナーを大きく展開し、高級な和牛の塊もショーケースに並んでいました。

惣菜は手間のかからない揚げ物を中心とした品揃えですが、お弁当はボリューム感のある具沢山なアイテムが店内調理で提供されています。

マックスバリュ関東が運営する日配品コーナー。

洋日配の牛乳コーナー。

冷凍食品コーナー。

加工食品売場。一部天井は配管剥き出しになっています。

醬油コーナー。

ドレッシングコーナー。トップバリュの他にユナイテッド・スーパーマーケット・ホールディングス(USMH)のeatime(イータイム)も取り扱うほか、高級品・こだわりの品も一部で導入しています。

新所沢パルコ 店舗概要
開業: 1983年6月
店舗面積: 約39000㎡
住所: 埼玉県所沢市緑町1-2-1
駐車場: あり(ご利用1,000円で1時間サービス、ご利用2,000円で2時間サービス)
HP: https://shintokorozawa.parco.jp/
キッチンランド新所沢パルコ店
開業: 2004年7月14日(つるかめランドなど展開していたシートゥーネットワーク株式会社が出店。2003年にイギリスのテスコが株式を取得し子会社化。シートゥーネットワークは2007年にテスコジャパン株式会社へ商号変更したのち、2013年にイオンへ売却。キッチンランド新所沢パルコ店は2013年8月よりマックスバリュ関東が運営。)
売場面積: 687㎡(日本スーパー名鑑より)
HP:https://www.mv-kanto.co.jp/stores/184/
店内・売場の様子
時間帯: 平日17時頃
客数: やや多い
客層: 主婦、高齢者中心
買い物内容: 生鮮、惣菜中心にやや少なめ
売場の雰囲気: 明るい、きれい
品出し・前出し: 良い
クリンリネス: やや良い
接客対応: 普通
店内BGM: 有線放送
青果:フレッシュダイトー、鮮魚:魚耕、精肉:ニュークイック、惣菜:はなや名彩
食品通常レジ: 7台(4台稼働中)
食品セミセルフレジ: 0台
食品完全セルフレジ: 0台
トイレ: きれい
休憩スペース: 施設内あり
インストアベーカリー: 無し
プライベートブランド: トップバリュ、eatime(イータイム)
2024年2月29日をもって営業を終了する予定の新所沢パルコ。1983年6月に開業し、ピーク時の1991年度には182億2000万円を売り上げましたが、2019年度には100億7100万円と低迷していました。一方で閉店の相次ぐ地方百貨店やファッションビルと比べ、100億円を超える売上はパルコの集客力を示していると言えますが、40年を超える築年数では維持費や修繕費も増加する懸念があったと説明されています。
写真もあまりご紹介出来ていませんが、テナントリーシングや個々の専門店の売場づくりなどは知識が無いため言及いたしません。今回はマックスバリュ関東が運営する食料品売場「キッチンランド新所沢パルコ店」を中心に紹介致します。従来は「つるかめランド」など展開していたシートゥーネットワーク株式会社が2004年7月に出店したもので、生鮮3品と惣菜はそれぞれ専門店が担当し、和洋日配と加工食品のみを直営で運営していました。
2003年からイギリス最大手のテスコ傘下に入ったシートゥーネットワークは、2007年にテスコジャパンへ商号変更。しかし従来から展開していたのは競争力の低い小型から中型の店舗が中心であり、日本独特の食文化や商習慣に阻まれたこともあって、日本の大手小売各社を脅かすような存在に成長することは出来ませんでした。2011年には日本撤退を決断し、2013年にはイオンへ株式の50%を1円で売却。イオンエブリに社名が変更されますが、およそ100店舗がわずか1年で閉鎖されるかイオングループ各社へ譲渡され、2014年3月をもって全店の営業を終了しました。
ちなみに2016年3月に閉鎖された商業施設「サンストリート亀戸」に出店していた「マックスバリュエクスプレス亀戸店」は閉鎖時まで「つるかめランド」の看板を掲げて営業していました。2023年9月現在、マックスバリュ関東が運営している31店舗のうち、唯一マックスバリュを名乗らない店舗が「キッチンランド新所沢パルコ店」です。亀戸店と同様に、和洋日配と加工食品のみを担当する業態であるため、契約上の問題もあったのではないでしょうか。ただし店内のフロアガイドには「MVEX新所沢店」という表記も見られました。
青果は「フレッシュダイトー」、鮮魚は「魚耕」、精肉は「ニュークイック」、惣菜は「はなや名彩」が担います。青果はきめ細かな品揃えではないものの、市場のような雰囲気の陳列手法に上質な果物や旬の野菜をお手頃価格で提供。鮮魚は丸魚からお刺身、握り寿司まで豊富なラインナップで鮮度感も打ち出しており、POPが非常に多く活気ある売場演出も光ります。高級品も一部扱いますが、デパ地下のような価格帯ばかりではなく、手に取りやすい価格帯も揃えています。精肉は対面量り売りコーナーを大きく展開し、高級な和牛の塊もショーケースに並んでいました。惣菜は手間のかからない揚げ物を中心とした品揃えですが、お弁当はボリューム感のある具沢山なアイテムが店内調理で提供されています。
和洋日配と加工食品は一般的なマックスバリュ関東の店舗と同じ品揃えを展開。トップバリュの他にユナイテッド・スーパーマーケット・ホールディングス(USMH)のeatime(イータイム)も取り扱うほか、高級品・こだわりの品も一部で導入しています。
夕方ピーク時であったため、店内はお客さんで賑わっていましたが、生鮮3品と惣菜が活気ある雰囲気の傍ら、加工食品の通路にお客さんはあまり滞留していませんでした。マックスバリュ関東としては粗利の低い部門のみを担当するという不利な状態で、売上収益は期待できそうにありませんが、契約の関係上続けていたのではないでしょうか。
西武新宿線の新所沢駅から徒歩2分程度のところに、新所沢パルコはあります。
こちらの店舗は2024年2月29日をもって営業を終了する予定です。
店舗外観。
1983年6月に開業。地下1階地上5階のパルコ館と地下1階地上4階のレッツ館の2館で構成されています。ピーク時の1991年度には182億2000万円を売り上げましたが、2019年度には100億7100万円と低迷していました。一方で閉店の相次ぐ地方百貨店やファッションビルと比べ、100億円を超える売上はパルコの集客力を示していると言えますが、40年を超える築年数では維持費や修繕費も増加する懸念があったと説明されています。

パルコ館側面の入口。ガラスには西友の屋上広告塔が映っています。

アーチ状の意匠が特徴的です。

2館の間はガラス張りのアーケードとなっています。

反対側から。

内部の様子。

レッツ館の裏手。

仏壇店も入居しています。

正面入口。

フロアガイド。

店内各所に掲示されていたポスター。

店内の様子。テナントリーシングや個々の専門店の売場づくりなどは知識が無いため言及いたしません。

基本的に直営売場は持たず、ファッションブランドを主軸とした売場を展開します。

旧セゾングループの企業として、無印良品が出店。

旧セゾングループのパルコブックセンターは現在調布パルコと新所沢パルコにある2店舗となっており、こちらが閉店すると残るは調布店の1店のみとなります。運営するリブロは現在日本出版販売の子会社となり、リブロプラスへと改称しています。

今回はマックスバリュ関東が運営する食料品売場「キッチンランド新所沢パルコ店」を中心に紹介致します。従来は「つるかめランド」など展開していたシートゥーネットワーク株式会社が2004年7月に出店したもので、生鮮3品と惣菜はそれぞれ専門店が担当し、和洋日配と加工食品のみを直営で運営していたものを引き継ぎました。

店内のフロアガイドには「MVEX新所沢店」(MVEXはマックスバリュエクスプレス)という表記も見られました。青果は「フレッシュダイトー」、鮮魚は「魚耕」、精肉は「ニュークイック」、惣菜は「はなや名彩」が担うため、マックスバリュの平面図には記載されていません。

青果はきめ細かな品揃えではないものの、市場のような雰囲気の陳列手法に上質な果物や旬の野菜をお手頃価格で提供します。

鮮魚は丸魚からお刺身、握り寿司まで豊富なラインナップで鮮度感も打ち出しており、POPが非常に多く活気ある売場演出も光ります。

賑やかなPOPが大量に貼り出されています。

お刺身コーナー。

握り寿司コーナー。

精肉は対面量り売りコーナーを大きく展開し、高級な和牛の塊もショーケースに並んでいました。

惣菜は手間のかからない揚げ物を中心とした品揃えですが、お弁当はボリューム感のある具沢山なアイテムが店内調理で提供されています。

マックスバリュ関東が運営する日配品コーナー。

洋日配の牛乳コーナー。

冷凍食品コーナー。

加工食品売場。一部天井は配管剥き出しになっています。

醬油コーナー。

ドレッシングコーナー。トップバリュの他にユナイテッド・スーパーマーケット・ホールディングス(USMH)のeatime(イータイム)も取り扱うほか、高級品・こだわりの品も一部で導入しています。

新所沢パルコ 店舗概要
開業: 1983年6月
店舗面積: 約39000㎡
住所: 埼玉県所沢市緑町1-2-1
駐車場: あり(ご利用1,000円で1時間サービス、ご利用2,000円で2時間サービス)
HP: https://shintokorozawa.parco.jp/
キッチンランド新所沢パルコ店
開業: 2004年7月14日(つるかめランドなど展開していたシートゥーネットワーク株式会社が出店。2003年にイギリスのテスコが株式を取得し子会社化。シートゥーネットワークは2007年にテスコジャパン株式会社へ商号変更したのち、2013年にイオンへ売却。キッチンランド新所沢パルコ店は2013年8月よりマックスバリュ関東が運営。)
売場面積: 687㎡(日本スーパー名鑑より)
HP:https://www.mv-kanto.co.jp/stores/184/
店内・売場の様子
時間帯: 平日17時頃
客数: やや多い
客層: 主婦、高齢者中心
買い物内容: 生鮮、惣菜中心にやや少なめ
売場の雰囲気: 明るい、きれい
品出し・前出し: 良い
クリンリネス: やや良い
接客対応: 普通
店内BGM: 有線放送
青果:フレッシュダイトー、鮮魚:魚耕、精肉:ニュークイック、惣菜:はなや名彩
食品通常レジ: 7台(4台稼働中)
食品セミセルフレジ: 0台
食品完全セルフレジ: 0台
トイレ: きれい
休憩スペース: 施設内あり
インストアベーカリー: 無し
プライベートブランド: トップバリュ、eatime(イータイム)
2024年2月29日をもって営業を終了する予定の新所沢パルコ。1983年6月に開業し、ピーク時の1991年度には182億2000万円を売り上げましたが、2019年度には100億7100万円と低迷していました。一方で閉店の相次ぐ地方百貨店やファッションビルと比べ、100億円を超える売上はパルコの集客力を示していると言えますが、40年を超える築年数では維持費や修繕費も増加する懸念があったと説明されています。
写真もあまりご紹介出来ていませんが、テナントリーシングや個々の専門店の売場づくりなどは知識が無いため言及いたしません。今回はマックスバリュ関東が運営する食料品売場「キッチンランド新所沢パルコ店」を中心に紹介致します。従来は「つるかめランド」など展開していたシートゥーネットワーク株式会社が2004年7月に出店したもので、生鮮3品と惣菜はそれぞれ専門店が担当し、和洋日配と加工食品のみを直営で運営していました。
2003年からイギリス最大手のテスコ傘下に入ったシートゥーネットワークは、2007年にテスコジャパンへ商号変更。しかし従来から展開していたのは競争力の低い小型から中型の店舗が中心であり、日本独特の食文化や商習慣に阻まれたこともあって、日本の大手小売各社を脅かすような存在に成長することは出来ませんでした。2011年には日本撤退を決断し、2013年にはイオンへ株式の50%を1円で売却。イオンエブリに社名が変更されますが、およそ100店舗がわずか1年で閉鎖されるかイオングループ各社へ譲渡され、2014年3月をもって全店の営業を終了しました。
ちなみに2016年3月に閉鎖された商業施設「サンストリート亀戸」に出店していた「マックスバリュエクスプレス亀戸店」は閉鎖時まで「つるかめランド」の看板を掲げて営業していました。2023年9月現在、マックスバリュ関東が運営している31店舗のうち、唯一マックスバリュを名乗らない店舗が「キッチンランド新所沢パルコ店」です。亀戸店と同様に、和洋日配と加工食品のみを担当する業態であるため、契約上の問題もあったのではないでしょうか。ただし店内のフロアガイドには「MVEX新所沢店」という表記も見られました。
青果は「フレッシュダイトー」、鮮魚は「魚耕」、精肉は「ニュークイック」、惣菜は「はなや名彩」が担います。青果はきめ細かな品揃えではないものの、市場のような雰囲気の陳列手法に上質な果物や旬の野菜をお手頃価格で提供。鮮魚は丸魚からお刺身、握り寿司まで豊富なラインナップで鮮度感も打ち出しており、POPが非常に多く活気ある売場演出も光ります。高級品も一部扱いますが、デパ地下のような価格帯ばかりではなく、手に取りやすい価格帯も揃えています。精肉は対面量り売りコーナーを大きく展開し、高級な和牛の塊もショーケースに並んでいました。惣菜は手間のかからない揚げ物を中心とした品揃えですが、お弁当はボリューム感のある具沢山なアイテムが店内調理で提供されています。
和洋日配と加工食品は一般的なマックスバリュ関東の店舗と同じ品揃えを展開。トップバリュの他にユナイテッド・スーパーマーケット・ホールディングス(USMH)のeatime(イータイム)も取り扱うほか、高級品・こだわりの品も一部で導入しています。
夕方ピーク時であったため、店内はお客さんで賑わっていましたが、生鮮3品と惣菜が活気ある雰囲気の傍ら、加工食品の通路にお客さんはあまり滞留していませんでした。マックスバリュ関東としては粗利の低い部門のみを担当するという不利な状態で、売上収益は期待できそうにありませんが、契約の関係上続けていたのではないでしょうか。