埼玉県ふじみ野市。
東武東上線の上福岡駅から徒歩2分程度のところに、西友上福岡店はあります。
こちらの店舗は2023年11月15日をもって営業を終了しました。
閉店1週間前と当日に訪れましたのでご紹介致します。
店舗外観。

地下1階から地上4階までの5フロア。売場面積は日本スーパー名鑑によると10270㎡でした。

屋上広告塔にはかすかに古いデザインが見えます。

駐輪場側の外観。


非常に逆光ですが店舗裏手より。階段が目立ちます。

屋上まで一直線に続いています。

並行して4階までの階段も設置されています。左奥の方に後ほど紹介する駐車場ビルが見えます。

階段から見た駐輪場。

屋上から階段を見下ろした様子。

駅と反対側には高い建物が無いため、非常に見晴らしが良くなっています。

逆光ですが、屋上に設置されたフットサルコート。


2階フロアの平面図を見ても階段の多さが見てとれます。

搬入口側。

店舗裏手の駐車場に続く道路。建物の下をくぐっています。

線路沿いの壁面にも西友のロゴマークがありました。

東武ストア沿いの細い道には塀があり通行は出来ません。

屋上広告塔下側のせり出している部分は階段となっています。

フロアガイド。2階から4階は全てテナント化されていました。

地下食料品フロアガイド。

閉店のお知らせ。

閉店1週間前の段階で1階には商品が無く、入口すぐには「西友上福岡店39年間の歩み」という企画が行われていました。

外観写真などを展示。

電気室の内部も公開されていました。

大規模小売店舗表示板を展示するというのは非常に珍しい試みですね。改装工事に伴って外されていたものが倉庫などで保管されていたのでしょうか。

お客様からのメッセージも多数寄せられていました。

1階の商品は地下へ移動したと案内されていました。


活性化はされており、39年間という年季を感じさせないきれいで明るい売場です。


かつてテナントが出店していた区画でしょうか。

一部スペースを使って、総合スーパーの閉店時によく出店する期間限定ショップが閉店セールを行っていました。

縮小された区画。

閉店1週間前の地下1階青果売場。

西友店内で水耕栽培されたリーフレタス。かつてはこの上福岡店3階で生産されていましたが、現在は久米川店へ移転し、大森店との2店体制で供給しています。

続く鮮魚売場。

日配品の平台では見切り品がぎっしりと並んでいました。

精肉売場。

惣菜売場。

和光市の「古丹(こたん)餃子」という冷凍餃子を大きくコーナー展開していました。

加工食品売場。こちらも品目は絞られているものの棚がスカスカという訳ではありません。


菓子コーナー。

酒類など売場の移転縮小が行われていました。

2階から上の専門店フロアを紹介していきます。2階に入居し衣料品・服飾雑貨を展開する「びっくりキング」。
株式会社菜の花ホールディングスという社員数9名の企業が運営しますが、公式ホームページには「11月15日をもって西友上福岡店が閉店となりました。長年のご愛顧に感謝申し上げます。現在、閉店セールを開催中です。移転先として千葉のイコアス千城台店を新規オープンいたします。店名は「ウィル・ファイン」です。」という記載がありました。千葉県の千城台という遠さで移転という言葉が適切なのか疑問に感じます。

同じく2階で営業するセリア。

2階にも空き区画が見られました。

3階に営業する屋内遊園地「キッズユーエスランド」

2020年3月、LEAFRU株式会社と共同でレタス(グリーンリーフ)の水耕栽培を行う植物工場を3階に設置しました。栽培されたレタスをスタッフが収穫し、すぐに同店舗内の野菜売り場で販売する「店産店消」の仕組みを実現するほか、既存の物流システムを活用し近隣店舗でも販売していました。

上福岡店の閉店に伴って2023年9月23日より西友久米川店(東京都東村山市)へ移転しています。

3階にはスポーツジム&フィットネスクラブBeeQuick(ビークイック)も出店。

4階にはサバゲースタジオ「BravePoint」などが出店しています。

先述の駐車場ビル。1階にはパチンコ店とファミリーマートが出店し、2階以上は220台収容の駐車場となっています。現在の店舗はかつて「西友新上福岡店」と表記されており、旧上福岡店がこちらの建物だったという情報もあります。多層階の店舗を駐車場へ転換したのか、元々1階でのみ営業していたのか等は不明です。

屋上に残された西友のロゴマーク。


閉店最終日の模様をご紹介致します。
当初は16時までの入店と告知されていましたが、最終的には17時で入店を打ち切り、18時での営業終了となりました。

16時の時点で店内の商品は酒類を除いて半額という大盤振る舞いで、大勢のお客様が殺到。17時頃には50人を超える会計待ちの列が伸びていました。地下にはセミセルフレジが5台しか設置されていなかったため、1階のレジ2台をキャッシュレス専用レジとして開放しましたが、店内の混雑の割に会計に時間が掛かっていました。

商品の無くなった鮮魚売場。

半額でもわずかに商品の残る精肉売場。

惣菜売場。

商品の無くなった洋日配コーナー。

閉店の挨拶がありましたのでご紹介致します。
地域住民や従業員の方々から愛されていた店長さんだったと感じました。
西友上福岡店 店舗概要開業: 1984年11月16日
売場面積: 10270㎡(日本スーパー名鑑より)
営業時間: 24時間営業(地下食料品)
住所: 埼玉県ふじみ野市上福岡1-8-8
駐車場: 85台(30分毎に250円。お買上げ金額1,000円以上で2時間無料)
HP:
https://www.seiyu.co.jp/shop/%E8%A5%BF%E5%8F%8B%E4%B8%8A%E7%A6%8F%E5%B2%A1%E5%BA%97/2000年版の日本スーパー名鑑には店名「西友新上福岡店」と記載されている店舗です。近隣で旧店舗が営業しており、それを建て替えて出店したためですが、いつ「新」が外れたのかは不明です。現在はパチンコ店やファミリーマートが入居する駐車場ビルが旧西友上福岡店だったという情報もあります。1999年度の年商はおよそ71億2100万円。埼玉県内の西友でも売上上位に入る店舗でしたが、2017年3月には4階にサバゲーフィールドがオープン、2020年3月には3階に「店内植物工場」を開設し水耕栽培レタスの生産をスタートするなど、不採算部門と化した衣料品・住まいの品売場は縮小されていました。
駅に直結した東武ストアは1972年10月から営業していますが、駅周辺には競合が続々と進出。2006年3月に駅の反対にヤオコー上福岡西口店がオープン。2020年11月には駅から徒歩15分程度のところに、イオンスタイルふじみ野を核店舗とするイオンタウンふじみ野がオープン。2019年8月にはイトーヨーカドー上福岡東店が撤退しましたが、解体された跡地には2021年7月にヤオコーふじみ野大原店が出店しています。
閉店1週間前に訪れた段階では、まだ生鮮品の品揃えは十分にあるにも関わらずお客さんが疎らな印象を受けました。2000㎡近い地下食料品フロアにお客さんの姿は14時台に15~20人程度しかおらず、セミセルフレジ5台中2台(精算機8台)が開設されているのみで、西友では標準的なスグレジ(完全セルフレジ)も未導入でした。閉店当日には大勢のお客さんが半額になった商品を買い求めるために訪れていましたが、普段は苦戦を強いられていたようです。西友としては再出店の意向を示しておらず、建物は解体されると見られますが跡地活用は不透明です。